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「RED&BEAR」の謎 [┣演劇]

七海ひろき、退団後の初舞台ということで、「RED&BEAR」を観劇し、感想を書いた(こちらです)のだが、実は、全然腑に落ちてないので、ちょっとモヤモヤを書いてみたい。


まず、犯人の側からこの物語を振り返ってみたい。
犯人は、ヒア・カム・ザ・サンという人気バンドのメンバー4人全員を確実に殺害したいと考えていた。
そのために、彼らは、犯行をクルーズ船の船内にすることを思いついた。
メンバーの連続殺人が始まれば、二人目あたりで、ヒアカムのメンバーが狙われていることは確定するだろう。当然、残りのメンバーには護衛が付く。そんな状況にしないためには、
[1]全員まとめて殺害する[パンチ]か、
[2]隔離した場所で犯行を行う[爆弾]
しかない。
しかし、全員まとめて殺害する」では意味がない。
犯人は、ヒアカムのメンバーに、自分達がなぜ死ななければならないか、を知らせたかった。少なくとも、次に狙われるのは自分だ、という恐怖を味わってから、殺したかった。
(だから、最後に自分の代わりに加入したダイキが最初の死者に選ばれたのかもしれない。死ななければならない理由が(犯人にとって)少ないから。)
そうなると、最後まで犯行を続けるためには、警察の目の届かない、そして逃げ場のない密室空間を犯行場所に選ぶしかない。


ということで、クルーズ船が犯行現場に選ばれた。
そのために、犯人は、ヒアカムの事務所とクルーズ船運営会社双方に就職し、機会を待った。
ここは、納得である。しかし…[爆弾][爆弾][爆弾]


今回のヒアカムのステージは、
[1]ヒアカムファンクラブ抽選[ぴかぴか(新しい)]
[2]スポンサーであるセサミン愛用者の抽選[ひらめき]
を勝ち抜いたファンが招待されている、という設定になっている。


図らずも、昨今のコロナ騒ぎで、我々一般の社会人もクルーズ船というものが、どんなものであるかを知ることとなったが、今回のクルーズ船、クイーン・サンシャイン号も、世界各地を航行している。直近の経由地は香港。
ヒアカムは日本のバンドだから、ファンの大半は日本人と推定できる。
愛するヒアカムのステージを観る為とはいえ、彼女たちは、どこからクルーズ船に乗ったのか。
クルーズ船内の劇場のチケットだけを提供するというのは、いくらなんでも失礼なので、当選内容は、クルーズ船の航海+ヒアカムのステージとなるべきで、とすれば、「香港ー東京乗船券+ヒアカムステージ」[exclamation&question]
じゃあ、日本のファンの皆さんは、おのおの香港まで自力で到着した上で、クルーズ船に乗ったのだろうか[exclamation&question]
もちろん、ファンだったら、そこまでするかもしれない。
しかし…
忙しい警視庁の刑事であるBEARこと熊田が、チケットが当たったからとはいえ、わざわざ香港まで行って、クルーズ船に乗って、そしてこのステージを観るか[exclamation&question]しかも、チケットを当てた奥さんが一緒じゃないのに。海外旅行だよ[exclamation&question]
しかも、彼は、今乗り込んだような体で劇場に現れた。
世界周遊型が基本の豪華クルーズ船であるが、フィクションとして、東京⇔香港のクルーズだったと仮定しても、熊田の行動は、謎だらけだ。


それに、クルーズ船の上は、日本国内ではないので、警視庁の刑事には、何の捜査権もない。
BEARがえらそうに、REDに指示することはできないのだ。


メンバーを殺害するための時間、密室状態の劇場が必要なのであれば、竹島桟橋から出ているディナークルージング船とかでいいんじゃないの[exclamation&question]東京湾内であれば、当然警視庁の管轄なので、BEARの態度も納得できるし。
ディナークルージング船だと、客席は劇場じゃなくて、DS形式にはなってしまうんだけどね。それに短時間で効率よく犯行を行う必要がある。第一の事件が起きた段階で、船は出発地へ戻ろうとするからだ。
と、ここまで考えたところで、ふと、想像したのは、昨年末に行われた七海ひろきのDSのこと。
もしかしたら、最初のアイデアは、DSを芝居形式にすることではなかったか。それで、林誠人さんに脚本をお願いしたものの、結局、DSはDSとしてやることになり、林さんの脚本は、別途舞台劇として再生させることになった。設定の変更部分や出演者・公演時間の増加等に対応するため、天真みちるさんのスーパーテクニックが必要になった…とか。
いや、ここまできたら、妄想か[あせあせ(飛び散る汗)]


あ、大島とか八丈島まで行くクルーズ船だったら、時間もけっこうかかるので、こっちの方が現実的かな。遠いけど東京都だから警視庁の捜査権は保持されるし。


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