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「風の谷のナウシカ」ディレイ・ビューイング鑑賞 [┣本・映画・テレビその他エンタメ紹介]

テレビでドキュメンタリー番組を見たこともあり、ディレイ・ビューイングに行ってみようと思った。
3時間+3時間半、映画なのに4,300円だけど、ナウシカの世界観を完全歌舞伎で見せるという、菊之助さんの挑戦に興味があったのだ。


ちなみに「ナウシカ」は、ずっと避けていた。
そもそも、鈴木敏夫さんが編集長になる前からアニメージュを買っていて、そこに「風の谷のナウシカ」が連載されていたのも覚えている。しかし、そのページは読んでいなかった。絵が細かいし、興味が持てなくて…。
まあ、そもそも、当時、宮崎駿には全然惹かれてなかったし。(ルパン三世も、人気が出てからの再放送の方が、絵柄が好きだった…という、希少派です。当然、「カリオストロの城」のスルーしました[あせあせ(飛び散る汗)]好きだった宮崎アニメって、「未来少年コナン」くらいかな[exclamation&question]
当然、アニメもスルーしていたし、ストーリーも知らない。王蟲の存在くらいかな、知ってたのは。
歌舞伎も見るけど、「歌舞伎の手法」なんて、あまり知らないし、ほんと、どうして見に行ったのか、不思議。


でも…すごくよかった[exclamation×2]


時は千年後の地球。
文明が「火の7日間」と呼ばれる戦争で滅びてしまい、地球は、有毒な瘴気を発する菌類の森、「腐海」に覆われている。そんな中、生き残ったわずかな人類は…やはり戦争をしていた…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
大きく対立しているのは、トルメキア王国と土鬼(ドルク)諸侯国連合帝国。
主人公のナウシカは、「風の谷」族長の娘。風の谷は辺境にあって、一応、トルメキアと盟約が結ばれている。風の谷の民は「風を操る」らしく、ナウシカも、メーヴェと呼ばれるグライダーのようなものに乗って空を飛んでいる。
それで、ある時、ペジテという小国が滅ぼされ、その王女から秘石を託されたナウシカは、否応なく戦いの世界に身を投じることになるー


ナウシカを演じた尾上菊之助は、マンガやアニメに登場する、あのビジュアルを時々見せながら、基本、「歌舞伎」風のヘアメイク。ドキュメンタリー番組によると、この作品を、「ワンピース」や「ナルト」のような、流行りモノをやる特別公演にするのではなく、今は新作歌舞伎だけれど、このまま何十年も上演できるような歌舞伎作品として作り上げたいのだという。
それだけ普遍的なテーマが描かれているから…というのがその理由。
人はなぜ戦うのか…なぜ骨肉の争いが起きるのか…なぜ人は清浄な世界では生きられないのか…たしかに、それは普遍的なテーマだし、連載当時と今では世の中が大きく変わっているのに、この部分だけは、今も変わらない。
歌舞伎的手法で…という、菊之助の思いも、ああ、これ、あの舞台で観たアレだわ~と、私のような年イチ観劇者でも理解できるような、さまざまなケレンを観せていただき、すごく楽しかった。
そして、ナウシカだけでなく、ライバル(たぶん姫川亜弓さんのような…)的存在の、クシャナ(中村七之助)や、ナウシカを見守るユパ・ミラルダ(尾上松也)など、魅力的な人物も多く、6時間を超える公演時間、しかも2回も劇場に行かなければならないことが、まったく苦にならなかった。


ナウシカ、詳しくないので、途中で、腐海の正体とか、理解できなくなってきたりもしたので、本当に理解はできていない…ということはわかりつつも…よかった[exclamation]と言い切れるくらいにはついていけたと思う。
次は、歌舞伎らしく、いいとこどりのダイジェスト版など、観てみたいと期待している。


七之助さんが美しすぎるし、オスカル様みたいに魅力的なのはもちろんだが、ケチャ(中村米吉)が、可愛かった[黒ハート]ことは記録しておきたい。


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