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「ヘルマン」観劇 [┣大空ゆうひ]

「ヘルマン」


構成・演出:川村毅


照明:南香織(LICHT-ER)
音響:藤平美穂子(山下舞台音響)
映像:御調晃司、菅沼智弥
衣裳:伊藤かよみ(ぷりめーら館)
ヘアメイク:川村和枝(p.bird)
演出助手:小松主税
舞台監督:鈴木輝
美術・舞台監督:小笠原幹夫(劇工房双真)


<出演>
麿赤兒
大空ゆうひ
横井翔二郎


鶴家一仁
村井友映
朝田百合子
キクチカンキ
灘波愛
小林彩
和田華子
村松えり
笠木誠


JR吉祥寺駅から徒歩5分程度のところにある「吉祥寺シアター」。線路沿いのエリアから一歩奥まったところにあり、周囲には飲食店も多く、私は、遠かったので昼公演メインで観劇したが、観劇後の夜も楽しめそうなエリアだった。


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劇場改札真上の外観。
以前も何度か来たことがあったが、シンプルで見やすいすり鉢状の空間。
建て込みがされているとわからないが、今回、舞台の奥行きもかなり広いことがわかった。
客席数300弱。毎年年末に行っているMy観劇まとめでは「小劇場」に分類される客席数ですね。ただ、ベランダ状の2階席があり、天井が高いので、圧迫感がなく客席数以上に広く感じるよき空間。


さて、本作、主演は麿赤兒。演劇界の伝説的な方に、大空ゆうひがどんな風に絡むのか、お正月から攻めたチョイスだな~と、一抹の不安もありつつ劇場へ。


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ポスターじゃなく、チラシを並べて掲示してある辺り、予算も厳しいのでは[exclamation&question]なんて考えたり。


「ヘルマン」とは、かのノーベル賞作家、ヘルマン・ヘッセのことで、劇中、ヘッセの小説の一部が登場人物たちによって語られる。
書いた小説によって作者を理解しようとしたり、作中人物の考えを作者のそれのように扱ったり、読者というものは、生み出された作品に触れただけなのに、なぜかそこに作者の存在を求めがちなものだ。
あと、日本では、ヘルマン・ヘッセにもうひとつ特別な事情がついてくる。ヘッセが書き、日本の翻訳者に渡した掌編「少年の日の思い出」が、かなり長い間、中学校の国語の教科書に採用されていたからだ。
クラスの秀才の少年、エーミールが珍しい「クジャクヤママユ」という蛾を手に入れたということを聞きつけた主人公の少年は、エーミールを訪ね、彼の不在中にアクシデントでその標本を粉々にしてしまった。母親に諭されて謝罪に行った少年は、エーミールの言葉に傷つき、自らのこれまでのコレクションをすべて粉々にしてしまう…というストーリーだ。
国語の教科書になりやすいテーマだったから、ずっと載せられてきたのだろう。
短い時間の間に少年の心は激しく動き、喜怒哀楽すべての感情がめまぐるしく少年の心に湧きおこる。余韻の残る終わり方も、少年の気持ちを類推させるのにうってつけだ。私は、たぶんこの作品を教科書では読んでいない気がするのだが、舞台で何度も言及されるたびに、教科書で学んだような気持になってしまった。
それほど国語の教科書に「載っていそう」な作品だったし、中学生で出合うと、一生モノのトラウマになりそうな物語なのだが、劇中のヘルマン(麿)が、この作品について「覚えていない」と言うのも、なるほど、そうだろうな…と思う。それほどの小品なのだ。面白かったけど。
舞台は、ほかに「車輪の下」「荒野のおおかみ」処女作「ペーター・カーメンチント」「ナルチスとゴルトムント」などの作品から抜粋した物語を提示し、晩年ノーベル文学賞を受賞するまでのヘルマンの歩みを駆け足で紹介する。 日本で撮影された映像(風景だったり、街を歩く麿さんだったり)を挟みこんだり、大きな月や蝶や蛾、特にクジャクヤママユだったり、美しい映像も記憶に残る。
かなり抽象的な場面の連続なので、構成・演出の川村さんの意図はこれだ[exclamation×2]というのは、全然掴めなかったが、「車輪の下」(←有名なので、これだけは中学生の時に読んでいた)以外のヘルマン・ヘッセに興味がわき、読み始めている。


ゆうひさんは、劇中劇風にナルチスを演じるが、久しぶりに男性の口調で語っていて、この声が好きだった~[ハートたち(複数ハート)]と思い出すことしきり。最後に登場するクジャクヤママユの化身(劇中の真っ黒の衣装の上に、蛾の模様の薄衣を纏って登場)の美しさと存在感に圧倒された。
麿さんは、頑固で孤独な老人となったヘルマン。80歳とは思えない身体表現の多彩さに、アングラの帝王の片りんを感じた。
あとの出演者は、たぶんみなさん「はじめまして」の方ばかりだと思うが、朝田百合子さんが可憐で目が離せず、小林彩さんの透明な声質が印象に残った。みなさん素敵な役者さんでした。


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サイン入りチラシがロビーに額装されてました。


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あと、劇場に併設されている「シアターカフェ吉祥なおきち」さんで、“公演デザート”も販売。
おしゃれなコラボに大満足[るんるん]


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「かけがえのない日々ー冷蔵庫のうえの人生ー」観劇 [┣大空ゆうひ]

音楽朗読劇
「かけがえのない日々ー冷蔵庫のうえの人生ー」


出演:大空ゆうひ 加藤梨里香
ピアノ演奏:松木詩奈


作:アリス・カイパース
演出:田中麻衣子 
音楽:笠松泰洋
上演台本:山谷典子
歌詞:高橋知伽江
照明:日下靖順
音響:清水麻理子
美術:関谷潔司
衣装:ゴウダアツコ
ヘアスタイリング:中原雅子
照明オペレーター:岩田佳奈
音響オペレーター:山本祥悟
舞台監督:野口毅
プロデューサー:栗原喜美子
制作・広報:中村敦江
広報:高橋映子
票券:大井愛海
制作助手:今井七萌
協力:フラットステージ
企画製作・主催:パルテノン多摩共同事業体


本邦初演で母を演じたゆうひさん。7年半の歳月を経ての再登場となった。
2020年から、兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールでシリーズ化され、(初演も関西公演はここだった)その時からサブタイトルがつけられている。プロデューサーの移籍に伴い、2022年に再びパルテノン多摩でも同シリーズが上演された。少しキャストを変えて。
母役は、その後、水夏希、彩吹真央、一路真輝、保坂知寿…と、ゆうひさんにも縁のあるメンバーが演じている。
(娘役は、土井ケイト、木下晴香、藤野涼子、愛加あゆ、花乃まりあが演じ、関西と東京でキャストが変更した公演もある。サブタイトルは、母親が変わると変更されるらしく、一路真輝が母を演じた作品は、娘役が藤野涼子の場合でも、愛加あゆの場合でも、「愛しいクレアへ」になっている。


ゆうひさん的には再演だけれど、今回は、演出家も娘役もピアノも全部違うし、あれから7年以上経っているし、女性役の引き出しも雲泥の差、なんだけど…驚くほど、変わっていない印象。役の芯の部分が同じなので、深まることはあっても、別物にはならないんだな、きっと。
加藤梨里香ちゃんは、私的には、「リトルプリンス」ぶりかな。クレアという15~16歳の「娘」を、あの世代の「そのエネルギーどこにあったん?」みたいなパワーで見せつけてくる。
まだまだ母親に甘えていたい年頃、わがままも言いたい年頃なのに、家事の一部を担い、忙しい母親から頼りにされている状態のクレア。
乳がんを患った母親が「たいしたことない」「すぐに元通りになる」と言う言葉を、額面通り受け取っていいのか、それとも慮るべきなのか、人生経験豊富じゃないから、うまく読み取れない。そのうえ、初めて恋人ができたりしたものだから、キャパオーバーなんてものじゃない。
みずみずしい梨里香ちゃんのクレアの前で、時に冷静に、時に感情を爆発させ、母として、女性として、人間として、丁寧に時間を紡いでいくゆうひさん。
こういう、誰かが病気になったり亡くなったりする舞台って、途中から客席が洟をすする音だらけになって、そうすると、乗り遅れて冷めてしまうのが常だったりする私なのですが、今回は、周囲を気にすることなく、気持ちよく泣けました。(泣くとすっきりしますね[黒ハート]


演出の田中麻衣子さんは、「どうぶつ会議」以来。奇をてらわず、丁寧な演出で、心を動かされました。
年の瀬に心温まる、素敵な音楽朗読劇でした。


※演出家が変わっても、使用楽曲が変わらなくて、初演の時は、「ストーミー・ウェザー」や「スマイル」を宝塚時代、あの作品で歌ってたやつ!と思いながら聴いたことを思い出しました。2023年ともなると、宝塚時代に歌ってた曲、そんなに鮮烈には思い出さないなぁ~なんて。


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「オイディプス王」観劇 [┣大空ゆうひ]

「オイディプス王」


作:ソポクレス
翻訳:河合祥一郎


演出:石丸さち子


美術:土岐研一
照明:日下靖順
音響:清水麻理子
振付:平山素子
衣裳:前田文子
ヘアメイク:馮啓孝
演出助手:高野玲
舞台監督:小笠原幹夫


プロデューサー:栗原喜美子


制作:中村敦江、大島尚子、竹葉有紀
広報:高橋映子、中村敦江
東京公演票券:熊谷冴美


東京公演主催:パルテノン多摩共同事業体
兵庫公演主催:兵庫県、兵庫県立芸術文化センター


企画・製作:パルテノン多摩共同事業体


宝塚の専科公演でも観劇したことのある「オイディプス王」にゆうひさんが出演する。パルテノン多摩という、ギリシャ風味満載の場所で。
主演のオイディプス王は三浦涼介、王妃の弟、クレオンは新木宏典(改名。前芸名:荒木宏文)という、2.5次元でも活躍する美形の俳優たちが共演者。美の暴力が過ぎるやろ…ポスターの時点で声が出なかった。
しかも、過去の上演においてイオカステを演じた女優さんって、小川真由美、麻実れい、鳳蘭、土井ケイト、南果歩、黒木瞳、凪七瑠海など、美しいのはもちろん、それだけでない凄みを感じる方ばかり。
ここに混ざるのか…と思うと、胸アツ。


宝塚版では、「ここまでのお話」の説明があったが、原作にも、本作にもないので、少し補足しておく。
ギリシャ悲劇は、演劇コンクールのようなスタイルで発祥し、その優秀作が後世まで残っているが、多数の人から支持される作品にするために、題材は、当時の人々に膾炙されている伝承から取られていることが多い。なので、当時の観客にとっては、当然知られているエピソードだし、今も、知らない人の方が少ないネタかもしれないが、あれってこの話の前段なのか…と、あらためて納得される方もいるかもしれないので、蛇足ながら。


テーバイの街にスフィンクスという怪物が現れた。
ライオンの身体に、美しい人間の女性の顔、乳房を持つ胸部、鷲の翼を持つ。
スフィンクスは、人間に「朝は四本足、昼は二本足、夕に三本足。これは何か」という質問をし、相手が答えられないと食ってしまったという。そこに偶然現れた旅人のオイディプス(実はコリントスの王子)が、「答えは人間」と喝破し、スフィンクスを退治する。
その雄姿を見たテーバイの人々に懇願され、オイディプスは、テーバイの王になる。そのほんの少し前に、テーバイの王、ライオスは、デルポイの神殿に向かい、その途上で殺害されていた。
オイディプスは、王となり、前王の妃イオカステを妻に迎え、4人の子供に恵まれた。


この「前王の妃と結婚して王になる」という設定は、「ハムレット」のクローディアスを思い起こす。
実は、その「ハムレット」の設定について、本作の翻訳を担当した河合祥一郎先生に、質問したことがある。(河合先生もまた、シェイクスピア作品を多数翻訳されている。)30歳といわれるハムレットが、父の死後、即位できなかったのはなぜか。
先生の答えは、こういうものだった。基本的に王は男性が即位することになっていても、「王位継承権を持つ王女」という存在がある。その場合、その女性と結婚したものが王となり、共同統治をするのだと。(17世紀イギリスでは実際にメアリ二世というQueen Regnantがいて、夫のウィリアム三世と共同統治を行っていた。)
これを念頭に置いて観劇すると、たしかに、妃のイオカステは共同統治者であり、摂政となった弟・クリオンと一緒に、王家の人間でないオイディプスが王になることの調整弁として機能している。となれば、前王・ライオスもまた異邦人であったか、あるいは、親族の人間であったか。
ライオスは、息子によって殺されるという神託を受け、生まれた王子を殺すように命じる。当然、もう子供を持つことはない。その後継者問題を解決するために、イオカステの弟・クレオンが摂政となったのだろう。そう考えると、彼自身の心中は別にして、クレオンは将来の王として温存されていた存在であり、オイディプスが劇中、クレオンを疑うのも無理のないことだったのかもしれない。


舞台は、王の宮殿と、その前の広場。
天にまで続きそうな階段の中腹に宮殿の入り口がある。


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このイメージ。でも、もっとどこまでも続く階段。
そこにコロスが一人、また一人、と請願の枝を持って集まって来る。疫病の流行により、テーバイが存亡の危機に立っていた。コロスは、テーバイの市民の代表者たちという位置付けのようだ。
彼らが求めていたのは、王、オイディプスの言葉。
宮殿の扉が開き、オイディプス王(三浦涼介)が登場する。この扉は、ここから劇中、何度も開く。扉が開くと、中からの光で宮殿全体が、黄金のように輝く。照明の演出が素晴らしい。
オイディプス王は、市民の言葉(代表者:今井朋彦)を聞き、既に手は打ってあると告げる。摂政のクレオン(新木宏典)にアポロンの神託を聞きに行かせていたのだ。やがてアポロンの神託を携えて、クレオンが戻ってくる。アポロンは、前王ライオス殺害犯がテーバイでのうのうと暮らしているので、その犯人を処罰すれば災厄は去ると言っているらしい。
オイディプスは、自分がテーバイに来る前の事件であるため、どう手をつけるべきか、と悩む。クレオンは、予言者テイレシアス(浅野雅博)を呼んで、犯人を示してもらうのはどうか、と助言する。
ところがやってきた盲目の予言者は、なかなか言葉を発しない。オイディプスが暴力に訴えて、仕方なく口にしたのは、オイディプス自身が犯人であるという示唆だった。身に覚えのないオイディプスは激怒する。そもそも予言者を呼ぼうと進言したクレオンの策謀であるに違いない。王の座を狙ってのことだろう、と一方的に決めつける。
騒ぎを聞きつけて、宮殿の中から王妃イオカステ(大空ゆうひ)が現れる。
イオカステは、オイディプスの怒りを抑えるために、昔話をする。神託とはいかに当てにならないかということを説明するために。前王と自分の間には、実は男の子が一人いたが、その子はやがて父を殺すだろうという神託を聞いて、前王が殺すように命じた。そして前王は盗賊に殺された。だから、神託は当たらなかったのだ、と。
オイディプスは話を聞くうち、ディテールが気になってくる。王妃の話は、昔、自分が旅人だった頃に犯した殺人の記憶と妙にリンクするのだ。そこで、オイディプスは、王妃にその事件の唯一の生き残りである羊飼いを呼び出してほしいと頼む。
そんなところにコリントスの使者(吉見一豊)がやって来る。コリントスの王が亡くなったので、息子であるオイディプスに戻って国を治めてほしいという伝令だった。それを聞いて、オイディプスは一瞬、心が晴れる。父を殺し、母を娶るという神託を聞いて、恐ろしくなって出奔したが、父が死んだことで神託は外れた。しかし、まだ、母を娶るという神託が残っているので帰国できない…と言うと、使者は驚いて、あなたはあなたの生まれを知らないのですか?と、オイディプスに尋ねる。
そこへちょうど今は羊飼いになっている、前王殺害事件の生き残りの老人(外山誠二)が召し出されてくる。使者と羊飼いが語るオイディプスの生い立ちの話の途中、先にすべてに気づいてしまったイオカステは、これ以上知ってもいいことは何もない…と王に縋るが、オイディプスは真実を聞きたい、と王妃を退ける。王妃は、狂ったように宮殿に駆け込む。
そして、オイディプスは話を最後まで聞いてしまう。ライオス王とイオカステの子として生まれ、ライオス王をそれと知らずに殺害した自らの運命をー


イオカステは、オイディプスと結婚後、4人の子を産んでいることを考えると、オイディプスを産んだ時は、10代半ばくらいだったのかな。35歳くらいで、20歳のオイディプスと結婚、それから年子のように子を産めば、40歳くらいまでに4人の子を産んでいることも可能かな。
設定的に、なかなか考えづらい物語だけど、ゆうひさんのイオカステは、そんな物語にも、あり得たかも…という説得力があった。りょん(=三浦涼介)演じるオイディプスに対して寄り添う姿は、夫を立てているようで、実は、しっかり根っこを掴んでいるような、肝の据わったところが感じられる。それでいて、色気ムンムンで、現役感漂う見事な女王様。たぶん、色っぽさと、頼りなさを自在に使い分けて、オイディプスを骨抜きにしたんだろうな…などと想像してしまった。
ライオス王が亡くなった頃の風貌を髪に白いものが…と言っていたので、きっと、前の王とも逆の意味で年齢差カップルだったんだろうな。だから、イオカステが想像通り「王位継承権を持つ姫」だったとしても、その婿たるライオス王は、共同統治者としてイオカステを扱ってはくれなかっただろうし、可愛がるだけみたいな関係性だったのかも。オイディプスと結婚して初めて、イオカステは、妻であり女王であることを楽しめたのかもしれない。
そんな愛するオイディプスが実の息子だと気付いた時のイオカステの思いはいかばかりであったか。
ちょっとセリフを深読みすると、途中でオイディプスに話を聞かせないように、抵抗している。知らない方がいい、みたいなことを言って。オイディプスが最後まで聞かなければ、このまま知らない状態でやり過ごそうとしている感じがする。
もし、オイディプスがイオカステの言葉に従っていたら、このままオイディプスと結婚生活をつづけられたのだろうか。
いや、やはり知ってしまった以上、それはなさそう。自分一人の胸にすべてをしまって、やはり命を絶つつもりだったか。とすれば、あまりにも残酷な真実を知るのと、妻が突然謎の死を遂げるのと、どちらがオイディプスにとってマシだったのだろうか。
美しいイオカステの慟哭を見ながら、そんなことを考えて悶々とする日々ー


その他の出演者感想などは、また別記事で。


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「オイディプス王」初日 [┣大空ゆうひ]

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パルテノン多摩「オイディプス王」初日を観劇してきました。


日本で最も多く上演されているだろうギリシャ悲劇の傑作。
神ではない人間は、どんなに賢くとも、運命に翻弄される。ギリシャ悲劇では、運命というよりは、オリンポスの神々の気まぐれ…か。


翻弄され続ける人々の心の痛み、諦念、そして、高貴な人々の、それゆえの苦しみなどがストレートに伝わる舞台だった。大昔の、何度も観た、ストーリーも知っている物語なのに、出演者の魂から噴き出すような膨大なセリフに圧倒され、2時間の上演があっという間だった。
コロスの重厚さ。集団でなく、一人一人の積み重なりという感じ。
すごい役者がワンポイントで次々登場する贅沢さ。
そして、メインキャストが、今、まさに起きている芝居のように、言葉を紡いでいく。血を吐くように。


今夜は眠れそうにない。


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オリンポスの神殿に参ったような気分ー


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DS「SEIZE THE DAYーENCOREー」 [┣大空ゆうひ]

昨年、宝塚ホテルで開催されたディナーショー「SEIZE THE DAY」が、ほぼ1年後に東京でも開催された。内容は、1年前とほぼ変わらなかったので、私が観た日の感想と、お食事内容のレポをしていこうと思う。
詳しい内容が知りたい方は、前回のレポートがこちらにあるので、併せてお読みください。(「その2」にリンクしますが、そちらに「その1」へのリンクもあります。)


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入口の看板はポスター付き。


食事は、1卓6名で、一人一人の席はアクリル板で仕切られていた。食事は、2品を一皿に盛るスタイル。でも、去年の物々しさとは少し違う雰囲気もあった。
私が参加した3月31日ディナーと、4月2日ランチをご覧いただきながら、話を進めていく。


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オリジナルカクテル「SEIZE THE DAY」と、「With Your Memories」。最初の「SEIZE…」の方がアルコール入り。桜の花びらの入った“桜茶”のような感じのカクテルでした。「With…」の方は、炭酸入りの酸味×甘味で、やや甘味が勝っているかな、というお味。


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30日ディナーのオードブルは、鶏と木の実のパテアンクルート ルビーポルトのジュレとともに
ジュレの甘酸っぱさが美味しかったです。
スープがわりに、雲丹のロワイヤル あおさを香らせて
雲丹がたっぷり入った贅沢な一品でした。


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2日ランチのオードブルは、帆立貝柱 勘八 天使の海老のカルパッチョ仕立て 山葵クリームとレモンビネグレット
天使の海老がめちゃ美味しかった~[揺れるハート]レモンビネグレットと合わせて食べることで、さらに味わい深くなる一品でした。
スープがわりに、カリフラワーのフラン 鶏のコンソメジュレ
フランは濃厚で、淡白なコンソメジュレとの相性も良かったです。 


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30日の魚料理は、帆立貝柱と野菜の軽い蒸煮 ランブスティーヌのポアレとともに ブールドシャンパーニュソース…のはずが、ラングスティーヌの仕入ができなかった関係でオマール海老になったそうです。
野菜の中でもソラマメの食感がよくて、さっぱりした蒸煮と濃厚なソースの相性も抜群でした。
肉料理は、牛フィレ肉のプリンスオルロフ風 赤ワインソース
こってりした味わい。赤ワインソースも美味しかったです。


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2日の魚料理は、クエの軽いブレゼとオマール海老 スープドポワソン風味のブールブランソース
味噌じゃないんだろうけど、なんかそんな、ちょっと和風なお味でした。
肉料理は、牛フィレ肉のロティ 炒めオニオンとアマンドのプラリネ仕立て ジュドボライユとともに
炒めたアーモンドを載せていることで、なんとなくカツレツ風の舌触りになり、味変になった感じ。 


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31日のデザートは、マスカルポーネと木苺のクリーム フルーツタルトとともに
2日のデザートは、フロマージュブランと紅茶のムース 苺のタルトを添えて


31日は年度的にギリギリ30周年ということで、これになったのかな。1日は参加してませんが、あさこさんのバースデープレートだったみたいですね。そして最終日は3人の名前入り[黒ハート]


というわけで、ゆっくりと食事を楽しんだ後、DSのスタートとなります。


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衣装などは、1年前とほぼ同じだったので、その辺はスルーして、楽曲とトーク中心にギュギュっとまとめてレポートしていきますね。


[1]瀬奈じゅん ファンシー・ダンス
[2]大空ゆうひ NICE GUY!!
[3]貴城けい ダンシング・フール(「コパカバーナ」より)
[4]カリビアン・ナイト(「タカラヅカ絢爛II」)
[5]瀬奈じゅん・大空ゆうひ 紫に匂う花~恋の歌(「あさねさす紫の花」より)
[6]貴城けい・大空ゆうひ あなたがいるから(「仮面のロマネスク」より)
[7]貴城けい 風雲に生きる(「維新回天・竜馬伝!」より)


<トークタイム1>
「ファンシー・ダンス」は、あさちゃん曰く、「トップ時代一番踊ったショー」。なのに、「まだあと8小節踊りたい[exclamation×2]」みたいな気持ちになる大好きなショーだったとのこと。ちなみに、出演していたはずのゆうひさんは、ほぼ記憶がないそうです。かしちゃんは、踊りの場面、「1小節でも少なくならないかな…」と思っていたし、ゆうひさんがダンスが多くて大変だと思っていた「Apasionado!!」は、あさちゃんにはダンスが少なくて物足りなかったらしいので、結論、瀬奈じゅん、どんだけ踊りたいねん[exclamation&question]
「ファンシー…」は、ダレン・リーさんの振付場面もあったけど、外国から来た先生は、みんな(「タカラヅカ絢爛」のアルフォンソ先生も)途中でも時間きっちりで終了し、「京都に行く」そうです。(だいぶ誇張あり…と思いつつ、一応、お言葉通り載せてみました。)
一方、「NICE GUY!!」は、「そんなに踊らずにおいしいとこどりできた」と、ゆうひさん。こちらは、どんだけ踊りたくないねん[exclamation&question](知っていたけど…[爆弾]


次の曲のために、この辺で、初舞台のお話。ゆうひさんが上級生の来ないエリアで、差し入れ三昧の日々を過ごし、体形がどんどん変わっていたとか、※無礼講デーの話とか、ロケットにスプリッツ(前後開脚)の振付があったので、接骨院に行くと同期が溢れてた…みたいな話とかがあったかな。
あと、当時、お声がけすらできなかった杜けあきさんと、退団後、舞台で共演した時は、とてもやさしくしてもらって嬉しかった(byあさちゃん)…とか、「おでこちゃん!」と呼ばれて、まさか、そんなあだ名をつけられていたとは[exclamation]と驚きつつ嬉しかった(byかしちゃん)という感想も聞けたり。
その間、優子先生が、ロケットの音楽を弾いてくれて、懐かしさ満載でした。
※無礼講デー
杜さん時代の雪組では、無礼講デーというのがあって、年功序列の厳しい宝塚にあって、その日だけは、すべての敬語が禁止される[exclamation]研1は、楽屋の電話番という、現在では考えられないお仕事があって、黒電話の前に居て、電話が架かってきたら、本人に取り次ぐ…という…。その時、無礼講デーだったりすると、トップの杜さんに対して、「かりんちょ、電話[exclamation×2]」とか言いに行かなければならない。
当時の楽屋日記で読んだ話だったけど、被害者[exclamation&question]の生の声は初めて聞いた。
決まりだからやるけど、いたたまれなくて、そのあとに「すみません」と謝ったんだとか。


[8]貴城けい・大空ゆうひ・瀬奈じゅん「この恋は雲の涯まで」
1年前のDSでは、曲のラストに「しずかー[exclamation×2]」と絶叫してたけど、今年は、まったくそんな風情はなく、静かに終了でした。


ここから、同じ役をやった同士…みたいな選曲に。このコーナー、1年前は、あさちゃんが、かしちゃんとゆうひさんのどちらかを選ぶ場面だったのが、曲が増えて、3人がそれぞれ選べるシーンに変わりました。


[9]貴城けい・大空ゆうひ・瀬奈じゅん 僕はママの鏡だから(「エリザベート」より)


私が観た31日ディナーは、ゆうひさんルドルフが、2日ランチは、かしちゃんルドルフが勝利し、ママの愛を得ていた。あさちゃんが、勝った方の手を取り、負けた方を見つめて「ごめんなさい、ルドルフ」って言うのが、素敵でした[黒ハート]


[1][0]貴城けい・大空ゆうひ・瀬奈じゅん 愛あればこそ(「ベルサイユのばら」より)


1年前、ステージ上で、実はアンドレを演じたことがある…と思い出した、かしちゃんとあさちゃん。オスカルを演じたことがあるゆうひさんの愛を求めて、「愛あればこそ」で対決。
こちらは、私が観た回は2回ともかしちゃんの勝利だった。勝った方が、そのまま「今宵一夜」ポーズになだれ込む展開。可愛かったです。


[1][1]大空ゆうひ・瀬奈じゅん 心のひとオスカル(「ベルサイユのばら」より) 


三人は、初舞台の後、それぞれ別の組に配属になり、それぞれの宝塚人生を送っていた。それが、2004年、研13の時に、90周年の企画でかしちゃんとあさちゃんがゆうひさんの居る月組公演に出演することになり、しかも、この三人が役替わりで3つの役を競演することになり…という再会の時が訪れる。
しかし、90周年なので、とにかく三人は忙しかった。
ゆうひさんは五重苦だったと言っていた。「公演と、TCAと、舞踊会と、運動会と、あとなんだっけ[exclamation&question]」と言ってましたが、バウ「THE LAST PARTY」の準備もあったかも。当時、植田景子がまだ留学中で、国際電話で打ち合わせをしていた…みたいなことを聞いたことがあるので。
それぞれ大変だったその時期のTCA、三人一緒に「ディガ・ディガ・ドゥ」を歌うシーンがあった。
簡単な振付だったのに、覚えられなくて、ただ笑っている三人。それでも、誰も叱らなかった…というから、相当ヤバい三人だったんでしょうね。(大忙しの中、たった一日の休みの日に三人で串焼き食べに行って、めちゃくちゃ食べたという話もしていたので、いろんなことを三人で乗り切ったんでしょうね。)
かしちゃんは、東京公演中で出演できない雪組の唯一の代表という立ち位置で、それも大変だったと思います。


[1][2]貴城けい・大空ゆうひ・瀬奈じゅん ディガ・ディガ・ドゥ


一年前同様、その日の朝、振付の先生から送られてきた振付映像を見て、間奏の8小節を踊る場面、お客さんは誰も正解を知らないから、間違ったら顔で踊る[exclamation×2]とか言ってたけど、ゆうひさん、今回もちゃんと踊れてたと思います[黒ハート]
振付は、昨年同様、千田先生だったのかな[exclamation&question]


すみかちゃんのご丁寧な、ゆうひさん退場を促すアナウンス。
ここで、すみかちゃんについてのトーク。初日の1回目を観たすみかちゃん、三人について素直な感想を語っていった。かしちゃん…20歳では似合わないルビーの輝き[ぴかぴか(新しい)]あさちゃん…母ライオンのような母性[黒ハート]ゆうひさん…大木に架かった注連縄[ひらめき]微妙にdisられてます[exclamation&question]いや、すみかちゃんに限ってそんなことはない…素直に感想を受け止めましょう[わーい(嬉しい顔)]


ゆうひさんが引っ込んだ後、まだ演じられていなかったかしちゃんとあさこさんのデュエットへ。


[1][3]貴城けい・瀬奈じゅん 闇が広がる(「エリザベート」より)


素敵でした~[揺れるハート]
そして、ここからは、順に着替えた三人それぞれのソロナンバーへ。


[1][4]大空ゆうひ Life(「THE LAST PARTY」より) 


[1][5]瀬奈じゅん エル・ヴィエント 


[1][6]貴城けい Say I Love You Forever


それぞれ、選んだ理由や思い出など語りつつ、「エル・ヴィエント」は、吉田優子先生40周年のアルバムにも入っていると、あさちゃん。ゆうひさんも「Lifeも入っています。月城かなとさんの歌で」と笑いを取る。まあ、仕方ないですね、現役ですから、あちらは。 


[1][7]貴城けい・大空ゆうひ・瀬奈じゅん 奇跡


[1][8]アンコールは、もちろん三人で「フォーエバー宝塚」でした。


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今回も声の出演で盛り上げてくれた(音源は同じだけど)三人からのお花。相手役さんってよいですね。


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「アンナ・カレーニナ」開幕 [┣大空ゆうひ]

ゆうひさん出演の舞台「アンナ・カレーニナ」が開幕しました。


1部 1時間40分
休憩 20分
2部 1時間45分


合計3時間45分の超大作。休憩時間のトイレは激混みです。


でも、「滝の白糸」以来、そして現コクーン最後のご出演舞台、とっても素敵です。
ゆうひさんの女優人生スタートの地、10年目にもう一度通えて、幸せです。


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「Alma de Tango」 [┣大空ゆうひ]

「Alma de Tango タンゴの魂2023」


【演奏】アンドレス・リネツキー(マエストロ・ピアノ)
    ウンベルト・リドルフィ(ヴァイオリン)
    ラミーロ・ボエロ(バンドネオン)
    パブロ・リカルド・グスマン(コントラバス)


エグゼクティブ・プロデューサー:的場博子
プロデューサー・構成・演出:高橋正人
ステージディレクター・通訳:齊藤憲三
音楽監督・編曲:アンドレス・リネツキー
アシスタント・プロデューサー:長谷川瑛未、石橋裕子
アートディレクション・デザイン:近藤賢司
協力:(株)MATOBA、イイノホール
後援:在日アルゼンチン共和国大使館、SADAIC(アルゼンチン著作権協会日本代表)、日本アメリカーナ音楽出版株式会社
主催:(株)オフィスE&N


昨年10月に続き、アルゼンチンから本場の楽団・ダンサー・歌手を招いたタンゴのコンサートが開催され、大空ゆうひさんがゲスト歌手に招かれたので、行ってきました。前回はピアソラ没後30年を記念したコンサートだったが、今回のコンサートは、作曲者縛りのないタンゴのコンサートで、より、演奏とダンスに寄せた構成になっていた。(歌手は日本側1人、アルゼンチン招聘1人のみ。ゆうひさんは、1月28日だけの出演で、27日と29日は、ミュージカル俳優の竹内將人さんが参加された。)


なお、前回出演したピアソラ没後30年コンサートの感想はこちら、パルテノン多摩でTSUKEMENさんと出演したコンサートの感想はこちらです。どちらも、少し後にアップしたので記憶がやばくミニ感想になっています。


以下、セットリストと、一部感想を記載していきます。


Canaro en Paris 演奏。


Yapeyu(ダンス)エマニュエル・ドス・レイス、村野みり 元タカラジェンヌではないけど、前回公演にも参加していたので、なんだか、親しみを感じる。村野さんの衣装、とっても可愛い。超絶技巧のダンスという感じだが、村野さんの笑顔が貼りついてて、口が開いているのは、それだけ大変なんだろうか。ちょっと気になった。


Comme il faut(ダンス)ダビッド・レギサモン、美翔かずき 前曲はスピーディな流れだったが、こちらは、ちょっとアダルトな雰囲気。みっしょん(美翔)は、長い脚を見せつけるような動きがすごい。あと、背中の筋肉がすごかった[ぴかぴか(新しい)]


Taquito militar(ダンス)エセキエル・ゴメス、天緒圭花 コミカルなマイムからスタートするところが、上級生らしいな…なんて思う。踊り始めたら、さすがなんですけどね。


Patetico(ダンス)ミリアム・ラリシ&レオナルド・バリオヌエボ ここで、本場アルゼンチン出身のダンスペアが登場。ダンスがすごくて目を奪われたが、それ以上に衣装がセクシーすぎる[あせあせ(飛び散る汗)]


Volver(歌)
Sur(歌)2曲連続で、パウラ・カスティニョーラさん。ご挨拶は、日本語で。あと、バンド紹介もしてくれた。長身でスレンダーな美女でした[黒ハート]


A Don Agustin Bardi(ダンス)エセキエル・ゴメス、天緒圭花 後半は、踊る順が微妙に変わっているみたい。先ほどのコミカルな作品とは違う、大人っぽいダンスでした。


Quejas de Bandoneon(ダンス)エマニュエル・ドス・レイス、村野みり 村野赤いドレスが可愛い。今回、おかっぱのようなボブの髪形なのだが、それを振り乱して踊る姿がなんとも美しかった。


Vienes(ダンス)ミリアム・ラリシ&レオナルド・バリオヌエボ 今度は、シースルー度ゼロだけど、ど派手な幾何学模様の衣装で、こういう衣装もありなのか…と勉強になった。


Inspiracion 演奏。


ここで、大空ゆうひさん、登場。待機時間が長くて、大丈夫かな…と思う。ゆうひさんは、ブルーのロングドレス。首から足まで覆うドレスなのだが、肩と腕の一部が見えていて、素敵なデザイン[ぴかぴか(新しい)]ボブの髪がふわふわっと自然になびいていて、可愛い[揺れるハート]
「想いが届く日(El dia que me quieras)」
歌い出し、緊張からなのか、ちょっとピッチが不安定だった気がしたが、だんだん調子が出てきて、途中から朗々といい感じになってきた。
「最後のコーヒー(El ultimo cafe)」
この曲、特に好きですね。ゆうひさんに似合ってる気がする。
MCでは、今日歌った2曲が、ゆうひさんのアルバム「CANTO」に収録されていること。その伴奏は、地球の裏側で今回のリネツキー楽団の方々が録音してくれて、それを聴きながらレコーディングしたこと。その時、リネツキーさんから、「いつか一緒に生演奏しましょう」というビデオメッセージをいただいたこと。その夢が叶ってとても幸せだ…みたいなお話が出ました。
ゆうひさんが、ハケる時、しっかりアイコンタクトしてくれていたリネツキーさんは、プロフィールを見ると、ゆうひさんと同い年みたい。地球の裏側に新たな友達ができた感じでしょうか。


Recuerdo 4組のダンサーが一堂に会して踊るゴージャスなナンバー。衣装がダンスの邪魔をしないように、ここは女性ダンサー全員が黒の衣装で統一。振付も一緒で、比較するのも楽しかった。


Burcia la terra(ゴッドファーザー 愛のテーマ)(歌)パウラ・カスティニョーラ タンゴで歌うとこんな雰囲気になるんだ[exclamation]と、目から鱗だったナンバーです。


Jelausie 演奏。 
この曲は、ヴァイオリンのソロを中心にしたナンバー。かなりアレンジはされていたものの、脳内で「琥珀色の雨にぬれて」のプロローグのダンスが再生されてました[わーい(嬉しい顔)]


Zum(ダンス)ダビッド・レギサモン、美翔かずき 美翔の衣装が全体的に銀のスパンコールで、それを着こなしているみっしょん、さすがすぎた[ぴかぴか(新しい)]


Piazzolaメドレー 演奏。
バンドネオンが立って、椅子の上に足を載せて演奏。前もこういうスタイルで演奏している曲があったが、座った膝の上に載せては演奏しにくい曲というのがあるのだろうか。←こんなことを考えながら聴いてました。


Oblivion(ダンス)ダビッド・レギサモン、浅田舞 フィギュア引退後、最近はテレビ番組で、社交ダンスに挑戦したりしていたんですね。とはいえ、アルゼンチンタンゴへの挑戦は初めて。1曲だけの出演だったが、気合いと美しさ、佇まいが素晴らしかった。紫の衣装もよく似合っていた。


ここで再びゆうひさん登場。衣装は同じだった。(わりと変えないんだよね…[爆弾]


「迷子の小鳥たち(Los pajaros perdidos)」
ピアソラのコンサートでもゆうひさんが歌っていた曲。安定した歌声に酔った。リネツキーさんもハケの時、いい笑顔でゆうひさんを見送っていた。


Libeltango(ダンス)ミリアム・ラリシ&レオナルド・バリオヌエボ このお二人のリベルタンゴは、ショーの幕切れに相応しいゴージャスで超絶技巧なダンスでした[黒ハート]


カーテンコールのご挨拶は、浅田舞ちゃん→ゆうひさんの順。自分のことだけでなく、楽団の皆さんへの拍手をお願いしたり、全体の締めのご挨拶をしたり…MCも大変だったと思う。でも、しっかり頑張ってました[るんるん]
素敵なアルゼンチンタンゴ演奏に加え、新年初ゆうひさん、堪能しました[黒ハート]


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2022年の大空ゆうひ [┣大空ゆうひ]

2022年も、ゆうひさんは、働き続けた。(言い方)


1月、舞台『マーキュリー・ファー』に出演。この公演は、東京から始まり、全国各地を回り、3月に福岡で千秋楽。ゆうひさんは、ヒメと呼ばれる盲目の、精神を病んだ女性の役。物語の終盤、彼女が主人公兄弟の母親であることが示唆されるのだけど、吉沢亮と北村匠海の母親と言われても、まったく問題ない美しさでした[黒ハート]


4月、初舞台からちょうど30年目の節目の年、ということで、宝塚ホテルで同期の貴城けい、瀬奈じゅんとディナーショーを開催。歌よりもトークタイムが長かったのでは[exclamation&question]というくらい、ご本人も楽しそうにしていたし、我々も可愛い三人を楽しく眺める時間でした。
「大空ゆうひのこれまでとこれから」というセミナーが開催されたのも、この月でしたね。


5月、2020年に全公演中止となった「お勢、断行」のリベンジ公演。ゆうひさんの演じた、お園の人生が切なすぎて、ハマりました。撃たれる時の、花のような倒れ方は、芸術品でした。こちらも全国を回り、6月に島根で千秋楽。最後まで追いかけることができて幸せでした。


7月、パルテノン多摩リニューアルオープン記念公演「お月さまへようこそ」に出演。短編の芝居を繋いで上演するという、面白い構成の作品。ゆうひさんは歌も担当。とてもステキでした。アフタートークで、年下の男性俳優陣を、下の名前で呼び捨てにする姿に、いい関係性が築けてるんだな~と、安心しました。「マーキュリー・ファー」から共演していた小日向星一くんのおかげかな[exclamation&question]その小日向くんが、直前に体調不良で出演できなかったのは、とても残念。リベンジしてほしい作品になりました。


9月、再び、パルテノン多摩でのお仕事。「Sound Theater 2022-I」というタイトルで、TSUKEMENさんと再共演。しっとりした歌声と、容赦ないツッコミが可愛かったです。
そして、9月から10月にかけて、アストル・ピアソラ没後30年を記念したコンサートに出演。タンゴをたくさん歌ってくれました。


10月、「羽世保スウィングボーイズ」東京公演。ようやく、東京でもこの作品を観ることができてよかったです。短い期間でしたが、明治座に通えてよかったです。


11月、コットンクラブで、ピアノ伴奏だけのソロライブ。素敵な曲をたくさん聴かせてもらいました。


今年も、歌と舞台、よい配分で楽しませてもらいました。来年は、久しぶりに映画からのスタートです。1月6日公開の「ファミリア」、ゆうひさんの役がどんなのか、ちょっとわかりませんが、ぜひ、ご覧ください。


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ゆうひさんinコットンクラブ [┣大空ゆうひ]

「YUHI OZORA LIVE in COTTON CLUB」


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写真は、今回のライブ用スペシャルカクテル、“メルト・イン・ティンバー”です。ティンバーというのは、材木という意味なので、たぶん、樽の中で溶けるように熟成された…みたいな意味だと思います。


コットンクラブでのライブは久しぶり。調べたら2019年6月のバースデーライブぶりなんですね。あの時は、こんなに久しぶりになるとは思いもしなかった…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]


前回は普通にバンド編成だったが、今回はピアノ伴奏だけのデュオライブ。ピアノ伴奏を生かした「思い切り歌を聴かせる」構成になっていて、あれから3年の間に、本当に歌が上手くなったと、しみじみ。特に小さな声で歌う時の音程のブレなさに、体幹の力を感じる。鍛えられた肉体と声帯、とっても好みです[黒ハート]


ゆうひさんは、(私が観た回は)緑っぽい色のカジュアルなシャツワンピースでご登場。基本的に、椅子に座った状態で歌を聞かせ、お話を聞かせてくれた。


以下、セットリスト順にミニ感想など。


「ウィスキーが水に」
初めて聴いた曲。“ウィスキーが水に”というフレーズが何度も繰り返される。
原曲のタイトルは「ウィスキーからヴィシー水まで」で、ウィスキーが溶けて水になるまでという意味ではなく、ウィスキーを飲むような真夜中から、ヴィシー水(ミネラルウォーター)を飲む昼までという意味らしいです。
真夜中から昼まであれば、ウィスキーも溶けて水になっているように思いますが、そもそも水割りなんか飲まないんですかね。
囁くような歌声が心地よく、ウィスキーを頼めばよかったかな…なんて思ったりしました[黒ハート]


「チキリン・デ・パチン」「わが死へのバラード」
この2曲は、アストラ・ピアソラ作曲のナンバー。ピアソラ没後30周年記念コンサートでも、歌われていた。
「チキリン・デ・パチン」の前に、ストーリー性が分かるように、少し解説的に詩を読んでからのスタート。花売りの少年の悲しい身の上を歌った曲で、何ともいえない哀切がある。
「わが死へのバラード」は、ピアソラコンサートの時、2日ともゆうひさんが歌ったナンバー。死に向かっていくのに、だんだん力強くなっていく歌い方がヤバい。中毒性がある。


「SWEET MEMORIES」
松田聖子のヒット曲。(でも実は、「瞳はダイアモンド」のB面だったんですよね。B面っていうとこが古いけど、CDでいうところのカップリング曲のことです。)女性歌手の歌を歌うと、普通に可愛い[黒ハート]


「MIDNIGHT BLUES」
こちらは、ゆうひさんのCD「CANTO」にも収録されている曲。かっこいいナンバーで、途中から手拍子も入り、ゆうひさんもノリノリ[るんるん]


「木綿のハンカチーフ」
以前のライブでも歌ってくれた曲。原曲は、アップテンポなサウンドだったけど、ゆうひさんは、ちょっとバラードっぽいアレンジ。ますます切なさが…[もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)]地方の大学で付き合っていたカレカノのカレの方が都会に就職しちゃったみたいな背景を考えていたっぽいゆうひさん。そんな具体的なイメージで考えたことなかったわ…[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]


「カナリア」
これは、ゆうひさんが好きだという井上陽水さんの曲。アルバムの中の一曲ということだったかな。ゆうひさんの雰囲気にお似合いでした。


「最後のコーヒー」
この曲もCDの収録曲ですね。


「脱走兵」
「拝啓大統領殿」のタイトルでも知られる反戦歌。こちらも、冒頭に少し詩を読んでスタート。
今回、ゆうひさんが歌ったのは、沢田研二さんがライブなどで歌っている、原曲に最も忠実と言われる訳詞。
今年、ウクライナで戦争が始まった頃、ゆうひさんは、ちょうど、人の命が紙切れほどの価値しかない近未来世界を描いた演劇「マーキュリー・ファー」に携わっていて、より強く、戦争を起こす人と犠牲になる人について考えるところがあったんだろうな…と思った。
ラストの衝撃が、ライブの枠を超えて、演劇的だったのも忘れられない。


「花鳥燈華」「千の一夜」
ここでオリジナルソングを2曲。どちらもかっこいい。もっと歌ってほしいゆうひさんならではの楽曲だと思う。


「孤独」「はかない愛だとしても」
ピアノ担当の小泉たかしさんのリクエスト曲「孤独」とゆうひさんが希望した「はかない愛だとしても」…なぜか、数人の歌手が集まるようなステージだと、ゆうひさんに幸薄い曲が来てしまうのだそうです[あせあせ(飛び散る汗)]


大満足の客席から拍手が鳴りやまず、アンコールでは、「瑠璃色の地球」を聴かせてくれた。思わぬ聖子ちゃん×2だったけど、意外にお似合い。あの頃のJ-POPって、今聴いても、素敵なメロディーの曲が多いですね。


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ゆうひさんライブ用のオリジナル・メニュー「長谷川農産マッシュルームのクリームフェットチーネ」。生マッシュルームのサクサク感がほどよい刺激でおいしかったです。
今年もめちゃくちゃ働いたゆうひさん。生でお目にかかるのはこれが年内最後かな。たくさん、心を動かされる公演を観ることができて幸せな一年でした。ありがとうごございました[黒ハート] 


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「羽世保スウィングボーイズ」東京公演スタート! [┣大空ゆうひ]

2021年に博多座で上演された「羽世保スウィングボーイズ」の東上公演が、明治座で始まった。


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明治座の宣伝タレ幕。ゆうひさんの名前も掲示されていて、ビックリ[ひらめき]


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ゆうひさんの幟は、ベテラン俳優陣の間にありました[exclamation×2]
羽世保造船の常務を演じる長谷川初範さん、羽世保造船タップダンス部の部長役・雨宮良さん、四国の海運会社のオーナー会長役。坂本あきらさん。


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ここはまとめて撮影しちゃいました。
坂本さんの隣は、ジャズバー・カメリアの従業員・花紅葉役の幸田尚子さん、主人公の後輩・丸本役の斉藤優さん、ジャズバー・カメリアのママ役の椿鬼奴さん、主人公の息子役・中村浩大くん。
その向こうは次の写真で。


羽世保5.jpg


浩大くんのとなりは、ジャズバー・カメリアの従業員・夏矢崎役の財木琢磨さん、そして主人公の娘役の大場美奈さん。博多座の時は、チラシに(SKE48)って書いてあったけど、卒業されたんですね。


羽世保4.jpg


そして、(ちょっと風で良く見えませんが…)右が、座長!主人公・五代剛を演じる博多華丸さん。左が、羽世保造船所の食堂の調理師役・南沢奈央ちゃん。ゆうひさんとは、「お月さまへようこそ」に引き続いての共演ですね。


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