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配信「Dream Stage」 [┣本・映画・テレビその他エンタメ紹介]

“朗読”という楽曲のMusic Videoを届ける Dream Stageー読奏劇ー
朗読『シャルル・ペロー著/眠れる森の美女』(原題:眠る森のお姫さま)


コロナ禍の中、多くの舞台が中止や延期になってしまい、そんな中、少しでもエンタメを動かそう…ということで、配信という手段で多くの作品が世に出された。それは、8月になり、舞台が復活した今でも続いている。舞台と配信をミックスした公演や、無観客配信公演を劇場から発信する等、色々な手法が登場している。緊急事態宣言時ではないので、配信といっても、出演者は自宅でなくスタジオで撮影ができるし、映像や音楽も凝ったものを見せることができるようになった。そして、質の向上に伴い、無料ではなく、有料での配信が当たり前になった。
コロナ禍が、新たなエンターテイメントを創り出したと言えるかもしれない。


今回の「Dream Stage」は、2.5次元俳優8名が朗読者としてピックアップされている。
朗読される作品は、すべて著作権フリーの素材。私が購入したのは、太田基裕が朗読するシャルル・ペローの「眠れる森の美女(La Belle au Bois Dormant)」(楠山正雄訳「眠る森のお姫さま」)。翻訳ものの場合、二次著作権も消滅している必要があるため、1950年に亡くなった楠山(1884‐1950)の訳を使ってるようだ。
また、今回、伴奏音楽に、自粛中、太田が作曲した音楽が使用されている。


スタジオの内装や調度品、ライティングや演出、カメラワークなど、めちゃめちゃ耽美。太田はシンプルに白のシャツに黒のボトム。この耽美の中で、プリンセスものの童話というミスマッチがむずがゆい。
さて、この「眠れる森の美女」という物語、我々がよく知っているもの(ディズニー映画など)は、グリム童話が底本になっているようだ。今回読まれたシャルル・ペローの編による作品では、王子様のキスは出てこなくて、最後にゾッとするエピソードが追加されているそうだが、楠山の訳は、ハッピーエンドで物語を〆ている。
子供向けに書かれたものなので、まあ当然の配慮かもしれない。
しかし…没後70年だけに…言葉が古い…[あせあせ(飛び散る汗)]
映像では、朗読されている内容を太田の映像の左側に表示してくれているので、「[exclamation&question]」と思ったら、文字を追うことができたのは幸運だった。
一例を挙げると、「ひいさまの赤ちゃん」「妖女」「ねだい」。言葉は時代で変わるんですね。


ということで、一番の感想は、なぜ、「眠れる森の美女」[exclamation&question]でした。
やっぱり、朗読力…というか、語る力を見るというのが、俳優ファンの楽しみだってのに、おとぎ話じゃ、ただ聞いてるほかないじゃないか…[むかっ(怒り)]という…
あと、言葉が古いせいか、子供向けのせいか、感情を伝えるような読み方ではなく、読むのでせいいっぱいになってしまっているところもあり、伝わるものが少なかったのが残念…[バッド(下向き矢印)]
まあ、もっくんが麗しい角度で映っているとか、首のほくろまで見えるとか…そういう楽しみもあるのは否定しないけど、やっぱり私は、俳優力を見たいんだなぁ~などと考えたりして。
朗読…作品選びが大事かも。著作権フリー作品にも、いろいろあるので、ぜひ、「言葉の奥ゆき」を参考にしていただきたいなーと思う。


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