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「パパ、I LOVE YOU!」観劇 [┣演劇]

「パパ、I LOVE YOU!」


作:レイ・クーニー
訳:小田島雄志、小田島恒志
演出:加藤健一


美術:石井強司
照明:古宮俊昭
音響:秦大介
衣裳:加納豊美
ヘアメイク:馮啓孝
舞台監督:鈴木政憲、中瀬古靖


照明操作:木下温、川上真希、小嶋愛梨、熊田勝博(S.L.S)
音響操作:小原誠(TEO)
演出部:笹原久義、細谷春陽、岩城杏梨、松谷香穂、三宅佐知、鈴木弥子
部隊説明ナビゲーター:熊谷真紀子


大道具:俳優座劇場舞台美術部
小道具:高津装飾美術
輸送:新日本物流
制作:加藤健一事務所/長谷清香、北村浩子、渡辺裕美、市川りえ


今年1月の宝塚バウホール公演は、残念ながら観劇できなかったが、なんと、同じ年に別の場所で「パパ、I LOVE YOU!」が上演されることになり、行ってきました[exclamation]


いや~笑った[あせあせ(飛び散る汗)]
ぶっちゃけ、笑いすぎて、後半、笑い疲れてしまったくらい…[爆弾]


クリスマス前のイギリス、セントアンドルース病院の医師談話室が舞台。ずっと、この一部屋だけで物語は進行する。窓の外には雪が降っていて、時計は10時半を少し回った頃。
医師のデーヴィッド・モーティマー(加藤健一)は、病院の講堂で開催される記念講演でメイン講演を引き受けている。12時から講演が始まるというのに、同僚のヒューバート・ボニー(清水明彦)や、研修医のマイク・コノリー(藤波瞬平)、婦長(頼経明子)らは、院のクリスマスパーティの余興のことしか考えていない。
一方、院のオーナー、サー・ウィロビー・ドレーク(田代隆秀)は、今回の記念講演にモーティマーが選ばれたのは自分のおかげだと言い、この講演には、院と君の将来がかかっている、うまくいけば、サーの称号は間違いないと言い、だから、講演の原稿をチェックしてやる、と言い出す。
このドタバタが収束すると、今度は、一人の女が談話室に入って来る。彼女は、ジェーン・テート(加藤忍)、19年ほど前にこの病院の看護婦(現在は“看護師”が一般的だが、初演は25年前で、その時の脚本をそのまま使用している)だった。彼女は、モーティマーの愛人だったが、ある日突然姿を消した。
すると、ジェーンは、あの時姿を消したのは子供を産むためだったと打ち明ける。そして、あなたには、18歳の息子がいる、と伝える。昨夜、そのことを伝えたら、酒を飲んで暴れてその勢いで父親に会いに行くと言い出した…と。
いきなり息子がいる…と言われたモーティマー、決して逃げるような卑怯なことをしたいわけではない。しかし、今は、間が悪い。サー・ウィロビーは、モーティマーが遅いと怒鳴っているし、妻のローズマリー(日下由美)が現れて、ジェーンに挨拶しようとするし、そうこうするうちに、とうとう息子のレズリー(久留飛雄己)が現れる。凶暴なパンクのにいちゃんで、父と知れたら殺される…と思ったモーティマーは、自分は医師ではない、と答える。(ジェーンは、父親が医者だとしか伝えていない。)
そして、にっちもさっちもいかなくなったモーティマーは、“父親”がヒューバートだと、言ってしまう。


ここまでが前半部。
後半で、モーティマーが事態を取り繕うために、あれこれ口から出まかせについた嘘の回収と、講演会の顛末、レズリーに本当のことを言うかどうか…みたいな部分を収拾していくわけだが、収拾どころか、さらなる混乱につぐ混乱。それが意外な形で収束し、最後にはイギリスっぽい皮肉たっぷりのオチまでつく。


笑い疲れてしまって、後半は少し静かに観ていたが、それにしても出演者はすごい運動量だったと思う。本当にお疲れ様です。
これから、全国ツアー(?)に行くようですが、最後まで頑張っていただきたいです。


笑いながらも、色々と考えたりはしていた。


・イギリスでは、シングルマザーは貧困になったりしないのだろうか[exclamation&question]
・看護婦が間違って連れてきてしまった患者の“ビル”は、相当な老人に見えるが、モーティマーの扱いは、老人虐待には当たらないのだろうか[exclamation&question]
・いったい講演会は、どのように成功し、どうして、ほとんど講演していないはずのモーティマーがサーに推挙される運びになるのだろうか[exclamation&question]


後半、声を出して笑わなかったのは、なんとなくモヤモヤが増えてきたせいもあるかもしれない。まあ、そんな部分も、イギリスの喜劇っぽいな…と思う。スッキリした笑いではない…というか。
また、スタジオライフに一時期在籍していた藤波くんは、見事な女装を見せてくれるが、出る時間がものすごく短いのでもったいないな~と思った。


それにしても…宝塚版、今さらながら、観たかったな…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]


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