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「かけがえのない日々ー冷蔵庫のうえの人生ー」観劇 [┣大空ゆうひ]

音楽朗読劇
「かけがえのない日々ー冷蔵庫のうえの人生ー」


出演:大空ゆうひ 加藤梨里香
ピアノ演奏:松木詩奈


作:アリス・カイパース
演出:田中麻衣子 
音楽:笠松泰洋
上演台本:山谷典子
歌詞:高橋知伽江
照明:日下靖順
音響:清水麻理子
美術:関谷潔司
衣装:ゴウダアツコ
ヘアスタイリング:中原雅子
照明オペレーター:岩田佳奈
音響オペレーター:山本祥悟
舞台監督:野口毅
プロデューサー:栗原喜美子
制作・広報:中村敦江
広報:高橋映子
票券:大井愛海
制作助手:今井七萌
協力:フラットステージ
企画製作・主催:パルテノン多摩共同事業体


本邦初演で母を演じたゆうひさん。7年半の歳月を経ての再登場となった。
2020年から、兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールでシリーズ化され、(初演も関西公演はここだった)その時からサブタイトルがつけられている。プロデューサーの移籍に伴い、2022年に再びパルテノン多摩でも同シリーズが上演された。少しキャストを変えて。
母役は、その後、水夏希、彩吹真央、一路真輝、保坂知寿…と、ゆうひさんにも縁のあるメンバーが演じている。
(娘役は、土井ケイト、木下晴香、藤野涼子、愛加あゆ、花乃まりあが演じ、関西と東京でキャストが変更した公演もある。サブタイトルは、母親が変わると変更されるらしく、一路真輝が母を演じた作品は、娘役が藤野涼子の場合でも、愛加あゆの場合でも、「愛しいクレアへ」になっている。


ゆうひさん的には再演だけれど、今回は、演出家も娘役もピアノも全部違うし、あれから7年以上経っているし、女性役の引き出しも雲泥の差、なんだけど…驚くほど、変わっていない印象。役の芯の部分が同じなので、深まることはあっても、別物にはならないんだな、きっと。
加藤梨里香ちゃんは、私的には、「リトルプリンス」ぶりかな。クレアという15~16歳の「娘」を、あの世代の「そのエネルギーどこにあったん?」みたいなパワーで見せつけてくる。
まだまだ母親に甘えていたい年頃、わがままも言いたい年頃なのに、家事の一部を担い、忙しい母親から頼りにされている状態のクレア。
乳がんを患った母親が「たいしたことない」「すぐに元通りになる」と言う言葉を、額面通り受け取っていいのか、それとも慮るべきなのか、人生経験豊富じゃないから、うまく読み取れない。そのうえ、初めて恋人ができたりしたものだから、キャパオーバーなんてものじゃない。
みずみずしい梨里香ちゃんのクレアの前で、時に冷静に、時に感情を爆発させ、母として、女性として、人間として、丁寧に時間を紡いでいくゆうひさん。
こういう、誰かが病気になったり亡くなったりする舞台って、途中から客席が洟をすする音だらけになって、そうすると、乗り遅れて冷めてしまうのが常だったりする私なのですが、今回は、周囲を気にすることなく、気持ちよく泣けました。(泣くとすっきりしますね[黒ハート]


演出の田中麻衣子さんは、「どうぶつ会議」以来。奇をてらわず、丁寧な演出で、心を動かされました。
年の瀬に心温まる、素敵な音楽朗読劇でした。


※演出家が変わっても、使用楽曲が変わらなくて、初演の時は、「ストーミー・ウェザー」や「スマイル」を宝塚時代、あの作品で歌ってたやつ!と思いながら聴いたことを思い出しました。2023年ともなると、宝塚時代に歌ってた曲、そんなに鮮烈には思い出さないなぁ~なんて。


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