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ピアソラ没後30周年記念公演 [┣大空ゆうひ]

「ASTOR PIAZZOLLA TRIBUTE PERFORMANCE ON THE 30TH ANNIVERSARY OF HIS DEATH」


エグゼクティブ・プロデューサー:的場博子(中南米音楽著作権協会駐日代表)
ステージディレクター・通訳:齊藤憲三(オフィス・バトゥータ)
企画制作:高橋正人(クレスクミュージック)
主催:(株)オフィスE&N、スパークポイント・プロダクションズ(株)
後援:アルゼンチン共和国大使館、アルゼンチン音楽著作権協会(SADAIC)
照明:(株)フルスペック
音響:るーぱ音工房
アシスタントプロデューサー:長谷川瑛未(オフィスE&N)
制作:石橋裕子(クレスクミュージック)、久保田信一(スパークポイント・プロダクションズ)
音楽協力:小泉たかし
撮影(ブエノスアイレス):Maria Horton
撮影(アストル・ピアソラ):Sho Kikuchi
映像提供:アルゼンチン共和国大使館
映像編集:リズムフィルム、スパークポイント・プロダクションズ(株)


アストル・ピアソラが世を去って、今年は30年目の節目の年だという。
それで、アルゼンチンからミュージシャンやダンサーが来日し、日本でタンゴのショーが実施されることとなった。
この時期に地球の反対側からミュージシャンとダンサーを呼んでショーを実施するって、すごい勇気だと思うが、実現しちゃいましたね。素晴らしい[ぴかぴか(新しい)]


演奏は、
バンドネオン:フェデリコ・ペレイロ
ヴァイオリン:ラミーロ・ガージョ
ピアノ:エミリアーノ・グレコ
コントラバス:フアン・パブロ・ナバーロ
の4名。
さらに、ダンサーのフェルナンド・ロドリゲス&エステファニア・ゴメス、シンガーのセシリア・カサードも参加、来日メンバーは公演のあとにサイン会までしてくださるというサービスぶり。
みなさん、本当に素晴らしかったです[黒ハート]


日本側の出演者は、9月30日が、真琴つばさ、大空ゆうひ、夢咲ねね。10月2日が、大空ゆうひ、水夏希、藤本隆宏。宝塚メンバーは、月組繋がり…ですかね。(10月1日も公演は行われていたのですが、ゆうひさんの出演がなく、私も観ていないので割愛します。すみません[あせあせ(飛び散る汗)]


9月30日のMCはもちろん、真琴つばさ。まみさんが「ピアソラさん」と紹介する時に限って、ピアソラ氏の肖像が消えている…という天然のオチに爆笑だった。
ゆうひさんは、黒のロングドレスに、黒い花柄レースの上衣を合わせ、シックな美しさ。
この日は、「チキリン・デ・バチン」「わが死へのバラード」の2曲を歌ってくれた。ゆうひさんには、タンゴが似合う[exclamation×2]と、在団中から思っていたけど、その思いを強くした。
ダンサーとして、ねねちゃん同期のみっしょんこと美翔かずきも参加していて、ちょっとした月組同窓会。(全員と一緒に舞台に立ったのはゆうひさんだけだけど。)
まみさんの名(迷?)司会ぶりに、最後まで笑顔の絶えないゆうひさんだった。


10月2日のステージは、藤本隆宏さんの朗読から始まった。
途中、マイクトラブルがあったのは、残念だったが、さすが俳優さん、差し入れられたハンドマイクを断り、地声で演技プランを続行した。
この日は、藤本さんが「チキリン・デ・バチン」を歌われたので、ゆうひさんは、「迷子の小鳥たち」「わが死へのバラード」2曲を歌った。
さんが、ダンサーのクリスティアン・ロペスさんと、アクロバットをたっぷりと盛り込んだ「リベルタンゴ」を踊ったのには、素晴らしすぎて口があんぐりしてしまった。さんが歌唱の時に着ていたドレスは、玉三郎さんとNHKホールで共演した時のものだったので、懐かしさと、あらためてドレスの美しさに感動。大切にされているんですね。
MCは上級生だから…なのか、ゆうひさんが担当。この日は、アルゼンチン大使がご覧になっていたそうで、大使のご紹介も担当。ゆうひさん、メモを見ながら、スペイン語でご挨拶(大使へ)もされていて、大任、頑張りましたね[ぴかぴか(新しい)]この日は、スペシャルカーテンコールがあって、「想いの届く日」を歌うことになったのだが、レースの上衣を外して、白のタキシードジャケットを羽織っていたのが、ビタースイートな感じで素敵でした[黒ハート]
さんとは、時折アイコンタクトなどされていて、下級生時代をちょっと思い出しちゃいました。


この日、日本語で歌われたタンゴの歌詞は、女優の渡辺えりさんがつけられたものだそうで、とても、胸が熱くなる素敵な歌詞でした。


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「Sound Theater 2022‐I」 [┣大空ゆうひ]

パルテノン多摩リニューアルオープン企画
「sound theater 2022-I」


出演 TSUKEMEN × 大空ゆうひ


    合唱ゲスト CASPEL(MIKI、MISAKO、RIN、SAYAKA、YUNA)
          多摩ファミリーシンガーズ(一ノ瀬勇輔、遠藤心音、川越梨央、野村凜、松下風香、川合玲央奈、諸星杏珠、松岡莉乃、高野果音、金田英、坂野碧、吉永あかね、田中美佳)


照明:倉本泰史
音響:高木伸
美術:関谷潔司
舞台進行:浅井真也
舞台統括・ステージング:金子彰宏


照明部:相馬寛之
大空ゆうひ歌唱曲編曲:萩森英明
大空ゆうひ衣装:ゴウダアツコ
大空ゆうひヘアメイク:前川泰之


広報:高橋映子、中村敦江
制作部:有賀美幸、高良由起子、中村敦江
プロデュース・制作:栗原喜美子


協力:セカンドノオト、株式会社エニー、エイベックスマネジメント株式会社、東宝芸能、兵庫県立芸術文化センター、フラットステージ


企画製作・主催:パルテノン多摩共同事業体


2年前に兵庫県芸術文化センターで演奏された「sound theater X」が好評だったのか、ゆうひさんが再びTSUKEMENさんと同じ舞台に出演することになった。


もうTSUKEMENの3人もおなじみになった。
今回は、ピアノのSUGURUさんだけが板付きで始まった。あれ、ピアノソロ[exclamation&question]と思ったら、どこかからヴァイオリンの音色が…なんと、TAIRIKさん、KENTAさんが客席から、ヴァイオリンを弾きながら登場[exclamation×2]おお、かっこいい[黒ハート]
もしかしたら、TSUKEMENさんのステージは、こんな風に客席登場があったのかもしれない。前回2020年に初めて見た私が驚いているだけで。


ゆうひさんの歌は、前回同様、「フレディもしくは三教街ーロシア租界にてー」「The Rose(愛は花、君はその種子)」「愛し君へ」の三曲と、オールドファンには懐かしい「My Favorite Things」。日本語詞が新しいもので、とても歌に合っていた。どの曲も安心して聴いていられる…と思うのは、二度目のTSUKEMEBさんへの安心感か、ゆうひさんの歌の進化なのか…両方かもしれない。
前回、青いワンピースが照明でグリーンに見えていたが、今回は、緑色のワンピースを着用。ゴテゴテしてないシンプルな雰囲気もよかったです。
TSUKEMENの3人とは、すっかり、ツッコミできる間柄になっていて、それもうれしい。
で、KENTAさんが、どうやら突っ込まれる係らしい。


私が観た日は、多摩ファミリーシンガーズのメンバーで、合唱曲「時を超える絆」が歌われた。
ゆうひさんもソロパートで参加。
この曲は、多摩ファミリーシンガーズのソプラノソロの子が見事な歌声を聴かせてくれ、聴き惚れた。TSUKEMENさんも、今回のコーラス、本当に素晴らしかった[exclamation×2]と絶賛していたので、プロが聴いても素晴らしい歌だったんだろうな。


夏から秋にかけて、多摩まで長旅を繰り返したが、楽しかった。できたら、ピューロランドにも行ってみたかったな~。なんか、パルテノン多摩しか見てない…


パルテノン1.jpg


神殿の階段風のところに本日の公演内容が掲示されている。「大空ゆうひ」の文字が見えますね。


パルテノン2.jpg


ポスター的なものはなくて、宣材写真がそのまま使われているのね。


パルテノン3.jpg


100年以上前のオーケストリオン(自動演奏機)。


パルテノン4.jpg


こちらも100年以上前のハップフェルト・フォノリスツ・ヴィオリーナ。ヴァイオリンとピアノを組み合わせた自動演奏機とのことなので、今回のTSUKEMENさんのような編成ですね。


パルテノン5.jpg


右側のはオルゴールかな。
左側のが、ミルズ・ヴィオラノ・ヴァチュオーソ。こちらもヴァイオリンとピアノの演奏をしてくれます。
すべての動作を電気の力で行い、電磁気を利用しているのが新しいそうです。100年以上前に電磁気を利用しているんですね。25セントで1曲演奏でき、高級ホテルのロビーなどに置かれていたそうです。


アンティークな演奏機がロビーの雰囲気を上げてくれています。


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「お月さまへようこそ」 [┣大空ゆうひ]

「お月さまへようこそ」


作:ジョン・パトリック・シャンリィ
翻訳:鈴木小百合
演出・訳詞:石丸さち子


美術:松岡泉
照明:三澤裕史
音響:清水麻理子
衣裳:前田文子
ヘアメイク:中原雅子
演出助手:須藤黄英
舞台監督:野口毅


プロデューサー:栗原喜美子
制作:小田未希
制作補:高良由起子、中村敦江
広報:高橋映子
宣伝広報:ディップス・プラネット
票券:井上淳


著作権代理:シアターライツ(吉田和宏)


企画製作・主催:パルテノン多摩共同事業体


たった4日間の公演。それも、1日1公演とか、どんだけ贅沢なん[exclamation&question]


内容は、6つの短い戯曲を組み合わせたオムニバス公演。それを2パターン配役交互に上演する企画だったが、開始前日に出演者の一人、小日向星一が新型コロナ感染と判明し、1名減で再構築、そのため、2パターンの配役で公演するという企画は潰えてしまった。む…無念…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]


では、1作品ずつご紹介。


【赤いコート】
ジョン…納谷健
メアリー…南沢奈央


始まる前に、大空ゆうひによる、「When You Were Sweet Sixteen」の歌が入る。
伴奏は林正樹による生ピアノ。林は、本編すべての作品のBGMを担当している。時にアドリブで曲を奏でたのだとか。6年前、「冷蔵庫のうえの人生」という音楽朗読劇をゆうひさんがやった時、2種類のピアノ生演奏が入っていて、そのお一人が林さんだった。ゆうひさんのことをある程度わかっていらっしゃる方に演奏していただいているからか、リラックスした歌声を聴くことができた。


そんないい雰囲気をぶち壊すような、音楽×雑音MAXが聞こえてきて、それに顔をしかめながら登場するジョン。室内の喧騒を逃れて、石段の上で外灯を眺めている。そこへメアリーが登場。呼び止めるジョン。
どうやら、メアリーは「スーザンのパーティー」に行くところで、ジョンは、そこから抜け出してきたらしい。
ちょっと言葉を交わし、立ち去ろうとするメアリーに、ジョンは、何度も言葉をかけ、彼女を引き留めようとする。そして、あれこれ話すうち「君を愛してる」という言葉を漏らしてしまう。
二人はそれほど近しい知り合いではないらしく、メアリーは少し面食らっている。ジョンが一生懸命に話を進めるうち、ジョンがステキだと言う『外灯を通して見る木の葉の美しさ』や『月の美しさ』は、メアリーの心にも沁みてきたらしい。そして、ジョンがいつからメアリーを好きになったのかを語った時、メアリーの目が輝く。
「雪合戦をしていた時の赤いコートを着た君」…そのコートは、メアリーにとって「無敵の証」だった。これを着ている時の気持ち、自分にしかわからない高揚感、それを共有できる相手なのかも…と思った時、ジョンはメアリーの中で、「私を好きでいてくれる人」から、もう一歩進んだ存在になったらしい。
とても可愛らしい恋の始まりを描いた一編。
最初は、ジョンが一方的にメアリーを愛していたのが、最後に相思相愛になるその過程が、ものすごく丁寧に演出されていて、微笑ましかった。
徹頭徹尾一生懸命に恋をしている納谷くんが、めちゃくちゃ可愛かったです[黒ハート]
奈央ちゃんは、演出の石丸さんから、「若さが足りない」と言われていたらしいけど、16歳くらいって女の子の方がちょっと大人びて見えるので、無理に子供っぽくしなくても大丈夫だったように思った。
感染対策なのか、キスシーンはフェイクで、初日は、完全に唇が離れているのが見えてしまったが、千秋楽は綺麗なキスシーンになっていた。


【どん底】
恋人(ラブ)…大空ゆうひ
詩人(ポエット)…大久保祥太郎
人物…久保田秀敏
郵便屋…納谷健


激しい雨が打ちつける中。
ディナーの準備をしているラブ。蠟燭にマッチで火をつけ、グラスと皿とシルバーを用意し、紙ナプキンが1枚しかないので、それを丁寧に二つに割いて、そして、恋人の訪れを待つ。
レインコートを濡らして、ポエットが到着する。
図書館で本は借りられなかったらしい。一週間に1時間半しか開館していないという。食事は、豆と水。貧しく、文化も失われた地に彼らは住んでいるらしい。
死神の面を付けた男がやってきて、ポエットから図書館の貸出カードを取り上げる。その次にやってきた男は、彼らに紙幣をちらつかせ、詩人の魂を要求する。ポエットがラブに預けているオルゴール箱のようなものを取り出そうとすると、ラブが必死で止める。
ポエットはもう打ちひしがれている。貸出カードは奪われ、詩を書こうにも鉛筆もない。
そこへ郵便屋がやってきて、鉛筆が届くのだが、箱を開けてみたら、鉛筆は折れていた。
絶望するポエットの前で、ラブは、首に下げた鍵を取り出し、箱を開ける。そこには、二人を照らす「なにか」が入っていた…らしい。


火をつけるゆうひさんの仕草が好き。
「円生と志ん生」に出てくる満州の置屋の女将さんを思い出した。
紙ナプキンは、変な風に破れないか…少し不安だった(笑)←大空ファンあるあるの余計な心配[爆弾]
ラブは、ポエットがどんなに打ちひしがれていても、同情のために涙を流しはするけれど、微笑みを絶やすことはない。<慈愛>を具現化したような存在だった。こんな風に、自己を忘れて愛だけに生きられるキャラという意味でも、彼女は、LOVE(概念)なのかもしれない。
大久保祥太郎くんは、がっしりしてるので、ゆうひさんがドーンと突進しても、しっかり受け止めてくれる。まだ若いのに、ゆうひさんのラブをがっちり受け取ってくれて、頼もしかった。


【星降る夜に出かけよう】
女…南沢奈央
男…久保田秀敏
幽霊たち…大久保祥太郎、納谷健


レストランで別テーブルに座っている男と女。
女の前には気の合わない女友達(人形)、男の周囲には幽霊たちがまとわっている。
女は、人形を始末し、男の周囲の幽霊にも気圧されず、男を星の降る場所に連れていく。宇宙の中で、二人の男女は、新しい希望を見つける。


男を取り巻く幽霊は、お面を付けているのだが、納谷くんの演じる、男の母親の幽霊がすごい。ものすごい身体能力を発揮して、一瞬、真ん中のお芝居を見忘れるほどに惹きつけられた。スカートからのぞく足の筋肉が、並の鍛え方じゃないことを示している。でもお母さん役だからブラしてましたよね[exclamation&question]
いかんいかん、そこはメインじゃなかった。
奈央ちゃんは、現状に甘んじたくない、どうしても変わりたいという焦燥感からの、開放感への展開が見事で、そんな「女」に翻弄されつつも、なにか変わっていくことを楽しむような余裕すら感じられる久保田くんの「大人」な雰囲気が、いい感じの作品でした。


ゆうひさんVer.も観たかったな~[もうやだ~(悲しい顔)]


【西部劇】
カウボーイ…大久保祥太郎
少女…南沢奈央
ベッツィ…大空ゆうひ
バーテン…久保田秀敏
弟…納谷健


それぞれの場所で無為な日々を過ごす人々(南沢・大久保・納谷)。
COSTUMEと書かれたボックスの中身に着替えると、彼らは西部劇の人々になっていた[exclamation×2]
カウボーイがやってきたのは、とあるバー。さっそくベッツィがカウボーイに声をかける。ゆうひさんは、スカートの前側をたくし上げて足を見せるスタイルで、網タイツに真っ赤なガーターがセクシー[キスマーク]お酒をおごり、カウボーイをナンパ。(後でお金はいただくけど[るんるん]
少女はカウボーイに説教をするが、それは少女にとっての「理想のカウボーイ」が前提なので、カウボーイ本人には届かない。少女はカウボーイに、人を殺したことがあるのか、と聞く。
カウボーイは自分が殺した相手の名を挙げるが、それを聞いていたのが、兄の仇を狙う弟だった。
実は、休演に伴う役替わりだったのだが、図らずも、復讐の鬼・納谷健を観ることができた。(「舞台刀剣乱舞」を観ていない方にはイミフですね…[爆弾]
いきなり決闘シーンになり、ベッツィは、カウボーイに自身の赤いガーターを外してお守りに、と渡し、部屋で待っていると告げ、退場。(命のやり取りをした後の男は激しいって知ってるのでしょうね[揺れるハート]
西部劇のバーは、宿の1階に設営されてることが多く、そこを根城にするおねえさんたちも多いイメージ。
一方、少女は、二人の決闘をやめさせようと必死に。カウボーイに頼まれ、バーテンが少女を外に出そうとするが、少女の力が強くて果たせない。
3・2・1で銃を抜いて撃つルールだったが、弟は、卑怯にも2で抜く。が、少女が二人の間に飛び込んで撃たれ、絶命。カウボーイも弟を撃ち殺す。
虚しい戦いを終えたカウボーイは、そのまま店を後にする。(ベッツィ、待ちぼうけ…[バッド(下向き矢印)] )
死んでいた少女と弟は起き上がり、それぞれの場所に戻って衣装を脱ぎ、少女はまた退屈な毎日に戻り、ごみ溜めで着替えようとして転んだ弟はー
(ここから暗転を通して、次の場面へ)


全員登場の場面。
バーテン久保田くんのイケメンが際立つ。ゆうひさんの露出は、ファンも大喜び[るんるん]本当は、網タイツも、パンストじゃなくて、ストッキング+ガーターにしていただけると、さらに嬉しかったところですが…時代考証的にも。(そんなにサービスしないところも、ゆうひさんである。)
セクシーな衣装にカウボーイハットのミスマッチな風情も似合うのよね[るんるん]
カウボーイと弟の対決からの少女の死はドラマチック。映画のワンシーンのようだった。


【喜びの孤独な衝動】
ジム…久保田秀敏
ウォルター…納谷健
サリー(声)…南沢奈央


ウォルターは、親友のジムを真夜中のセントラルパークへ呼び出す。
夜の2時過ぎだ。
訝るジムを宥めようとするが、万策尽きて、とうとうウォルターは告白する。
この池に住む人魚と愛し合っていると。その喜びと苦悩を語るウォルターに、ジムはますます狼狽する。人魚はサリーという名前で、夜中の2時から2時半の間にウォルターの前に姿を見せる。親友のジムにだけはサリーを紹介したくて連れてきたのだ、とウォルターが語るが、ジムには、ウォルターが正気かどうかさえ分からなくなり、取りすがるウォルターを振り切って帰ってしまう。
ウォルターが一人になると、水音が激しくなり、どうやら人魚が現れたらしい。どうして、さっき来てくれたなかったの[exclamation&question]と言いながらも、ウォルターは恍惚とした表情で、水音と無邪気な笑い声に応え続けるー


前場面で、少女が元の衣裳に戻ったので、あーそうなんだな(元の人生に戻るのね)と思ったが、そういえば、弟の納谷くんは、最初、レストランの洗い場担当のような衣裳で登場したのに、着替えた後はジャケット着てたぞ…と、まず、着替えの妙に気づく。
あの短い暗転の間に、ごみステーションで転んで、自暴自棄になった「弟」から、汗を拭いて「ウォルター」になるとは[exclamation]役者ってすごいね[exclamation×2]
そして、ジムとウォルターのやり取りは、私的に萌えの宝庫[揺れるハート]
身長差とか、すがるウォルターを引きはがして帰ろうとするジムとか、なにほり、クボヒデくんの顔が良すぎる件[exclamation×2]そして、最後の納谷くんの恍惚の表情がね、、、ほんと、絵になるというか、表情が言葉以上に雄弁で。彼の幸せに、誰も口を挟めないよな~と思った。


【どん底】
老詩人…大久保祥太郎
郵便屋…納谷健
人物…久保田秀敏
老恋人…大空ゆうひ


この作品は、2つ目の作品【どん底】を老人バージョンで演じている。
もともとのプログラムによれば、【どん底】はひとつしか上演される予定になっていない。しかし、老人バージョンは休演に伴い突然増やしたわけでなく、稽古の中に含まれていたというから、そもそも老人バージョンしか上演予定がなかったのか、日程によってどちらかを上演するということになっていたのか、謎は深まる。


でも二つのバージョンの【どん底】を観られたことは、とても幸せだったと思う。
老詩人と老恋人は、若い詩人と若い恋人とは全然違う表現を見せてくれた。大久保くんの演じる老詩人の老人っぽい表現の見事さには圧倒された。激しく主張する場面、絶望する場面、若い俳優が演じているとは思えないなーと何度も感じた。
対するゆうひさんの老恋人は、概念LOVEではなく、人間の老人であり、長年連れ添った伴侶のような人間臭さを感じさせる。どうやったら、この人は再び元気になるか、どんな慰め方が効果的か、長年の経験から知り抜いて、ここぞ、というところで実行する「内助の功」感がハンパない。
概念LOVEが口にする理想論でなく、頑固なほどの信念。「私が愛するあなた」への信頼と、支える自分への自負。もちろん、過去に味わった辛酸を忘れたわけではない。何度も挫折を経験しているだろう。それでも、まだ戦える、それも理想ではなく、信念によって。頑固になってしまった老人ゆえのパワーが肯定的に描かれていて、かっこいい。
老人バージョンだからこその小技も効いていた。背の高いゆうひさんが、腰が曲がっているがゆえに、コートを掛けられない…みたいな。あと、私が観た時は、老人バージョンだけマッチが点かなくて。初日、マッチの火で火傷するんじゃないか…と思ったり、千秋楽、火が消えたので2回マッチを擦ってくれたのも、ラッキーでした[るんるん](コラコラ)


【お月さまへようこそ】
ヴィニー…納谷健
スティーブン…久保田秀敏
アーティ…大空ゆうひ
ロニー…大久保祥太郎
シャーリー…南沢奈央


スティーブンが久しぶりにブロンクスに帰ってくると知り、ヴィニーは、以前集まっていた店に友人を呼び、待っている。まず、スティーブンが現れ、二人は、旧交を温める。そして、ロニーとシャーリーを呼んでいるとスティーブンに伝える。
ロニーは、自殺未遂を繰り返していると聞き、スティーブンも心配するが、シャーリーを呼んだと聞いて、スティーブンは激しく動揺する。なぜなら、スティーブンは、今でもシャーリーを愛しているから。
ロニーとシャーリーが現れ、意外な展開になって、ふんわりと幸せな空気感の中で物語は終わる。


アーティー(店のマスター)の衣裳を脱いでLOVEになったゆうひさんが、もう一度、「When You Were Sweet Sixteen」を歌い、終幕。


久保田くん演じるスティーブンのキャラが可愛い。ニューヨークで成功しているはずなのに、幸せなはずなのに、彼の心はずっとこのブロンクスにあって、結婚してセレブな生活をしていようが、シャーリーへの愛は、消えない。当のシャーリーが、スティーブンを忘れてしまっていても。
あっけらかんとして、「スティーブン[exclamation&question]やだ、まだ私を好きなの[exclamation&question]」とかいう、奈央ちゃんシャーリー、めっちゃ笑える竹を割ったようなキャラ[ひらめき]
一方、ロニーとヴィニーは相思相愛であったことがわかり、ぎこちなくダンスを踊る。この大久保くんと納谷くんのぎこちない雰囲気がなんとも愛らしくて、ゆうひさんとどちらも観たくて、心が引き裂かれる思いだった。 
アーティーは、サービス業の自覚が全然なく、年齢性別不詳な感じだけど、途中サンドイッチを持ってくる時にロングスカート履いてるから女性なんだなーと分かる感じ。アンニュイというよりは、やる気なさげで、お客もほかにいないし、アーティーさんの今後が心配です、、、このメンバーが毎日通ってくれることを祈ります[ひらめき]


月の光は、地球上の誰の上にも等しく届いているんだな~そんなことを感じる至福の歌声を聴きながら…
エピローグの「When You Were Sweet Sixteen」は、本当に心に沁みる歌声で…林さんの演奏がステキだったせいもあるけど、歌への緊張感があまり感じられず、安心して歌声に酔える時間だった。


心に染み入る6つの物語を心ゆくまで楽しめた贅沢な時間だったが、それにつけても、小日向くんの休演は、残念。
本編の後に行われたトークショーでは、ゆうひさんが、男性陣を「ヒデ、ショウタロウ、タケル、セイイチ」と呼んでいて、すっかり打ち解けているのにも感動したし、(奈央ちゃんは、なおちゃん呼び)本当に仲良いメンバーで、だからこそ、ほんとはみんな、悔しかったよね…と思う。
どこかでリベンジしてくれないだろうか。


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「お月さまへようこそ」開幕! [┣大空ゆうひ]

パルテノン多摩のリニューアルオープン企画、「お月さまへようこそ」の初日を観てきました。


パルテノン多摩.jpg


なんで「パルテノン」なのか、わかったー[exclamation×2]
神殿がありました(笑)


公演の看板がここに掲げられるんですね。


初日直前に、6人の出演者の一人、小日向星一さんがPCR陽性となり、出演が叶わなくなった。
そのため、公演内容を一部変更し、出演者を変更し…という突貫作業を経ての初日となった。その結果、ゆうひさんが演じるはずだった役がひとつ、日の目を見ないことになった。


それでも、上演してくれたこと、観劇できたことに感謝したい。


ゆうひさんは、冒頭とラストに「When You Were Sweet Sixteen」を歌ってくれる。心が温まる。


幸せな時間だった。
今回、すごく悔しい思いをしているだろう小日向くんと、また共演の機会がありますように。


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「お勢、断行」感想(2) [┣大空ゆうひ]

「お勢、断行」、ゆうひさん以外の出演者の感想です。あらすじとゆうひさんの感想はこちらです。


倉科カナ(浅葉勢)…お勢。「お勢、登場」時にお勢を演じたのは、黒木華。倉持さんの中では、黒木華と同じ棚にいるんだな…というのが最初の感想。舞台への適正という意味では、倉科に変えた意味は理解できる。2017年当時の黒木は、舞台より映像が向いている女優だった。今、倉科は、舞台が旬な女優ではないかと思う。これからも、ガンガン舞台をやってほしい。
あと、男を次々翻弄していく魔性の女=お勢だと、黒木華っていうのがしっくりくるけど、千代吉や泉原先生との関係は匂わす程度で、むしろ、18歳のお嬢様・晶との「エス」の関係を色濃く見せるという意味でも、倉科の起用は正しい気がする。
大正時代らしい衣装の着こなしも素敵で、肝の据わりっぷりが心地いい、かっこいいお勢様でした[exclamation]


梶原善(六田梅次郎)…カイザー髭に紋付き袴で、常にえらそうな代議士先生。腹の据わった男に見えて、実は、小心者で、女とみれば見境ないところもある。お金のためなら、土下座くらい平気でできそうだが、その実、人に見下されると激昂する。典型的な「偉い人」ですね。
「鎌倉殿の13人」でアサシン善児をやりながら、この振り幅[exclamation×2]さすが、梶原さん、です[黒ハート]


正名僕蔵(坂口三紀夫)…本当に病気じゃないのに、家族の希望でやっかいな人物を入院させている坂口医院。入院患者の待遇は、極めて悪い。もう二度と退院させないわけだし、家族も面会に来ないのだから、推して知るべし。警察での捜査がストップしたのは、六田が手をまわしているゆえ[exclamation&question]警察官を辞めてまで、捜査を続けている天野の存在によって、危機感を感じている。そうなると小心者の本心が表われ、他人の失策が気になって仕方がない。
そんな小物感が、めちゃくちゃツボでした[黒ハート]


千葉雅子(西民子)…坂口医院の院長より肝が据わっている看護婦長。無駄口をきかずに最適な行動をとるし、納得しかねることも上の指示であれば、反論はしない。それでも、胸にわだかまる思いを忘れることはない。生後8ヶ月で亡くした長男を「生きていれば28」と、死んだ子の年を数え続ける一面も。
ハスキーボイスがセクシーでかっこいい。「マーキュリー・ファー」日本初演のヒメ役の千葉さんと共演できたのは、ゆうひさんにも幸運な出会いだったと思う。


江口のりこ(仁村真澄)…松成家の女中。飄々とした風貌で、常に毒をはらんでいるようなセリフを吐く。表立っては口に出さないが、実は、奥様に肩入れしているのではないか…と思われる。電灯工夫の河合とは同郷で、過去に何かがあったようではある。
人が死んだり、閉じ込められたり…と陰惨な物語の中で、江口のすこーんとぶっ飛んだ演技が、からっとした空気を醸成して、よいスパイスになっていた。
真澄だけは幸せになってほしいな。


福本莉子(松成晶)…2020年公演では上白石萌歌がキャスティングされていた。もかちゃんだったら、どんな晶だったんだろう[exclamation&question]
素直で愛らしく人を疑うことを知らない両家のお嬢さん。それは嘘ではないけれど、序盤から最後まで、父親への強い愛情を表明し続ける。それが、既に執着の域に達していることが、物語の最後で明らかになる。
ヘタウマなのか、本当に下手なのか、よくわからない女優さんだな…[あせあせ(飛び散る汗)]色々わざと演じていたんだろうか。


池谷のぶえ(泉原初子)…もう、ヤバい[あせあせ(飛び散る汗)]大きく結った時代っぽい髷姿にど派手な着物。嫌味な口調。そして、やたらブチ切れる。ゆうひさんとのキャットファイトとか、もう、見たいものみんな見せてもらえて、超うれしい。大好きです[黒ハート]


粕谷吉洋(天野潮)…しつこい探偵さん(元刑事)。一番理不尽に殺されてしまったけど、一番、核心に近かった人かな。電殺シーンが怖かったです…[爆弾]


堀井新太(河合信也)…2020年公演では柳下大がキャスティングされていた。もう引退してしまったので、今回は堀井さんが演じることになった。不運な巡りあわせになっちゃう人っていますよね、と、ついつい頷いてしまうキャラ。しかも同情されずに、さらに貶められる的な…[あせあせ(飛び散る汗)]
逆ギレしてもちっとも怖くないし、最後に六田に撲殺されるのも、あー、だよねーって思ってしまう、気の毒な信也くん…素敵でした、というのもアレですが。


阿岐之将一(六田梅次郎・代役)…梶原さんが濃厚接触者となった兵庫公演で六田役を演じたスウィングの阿岐之さん。もしかしたら、大物政治家なのかも…と思える部分もあり、生来の二枚目な姿を生かした役作りを感じた。阿岐之さんの加入で、兵庫公演は、少しリアル寄りだった気がする。どちらも観劇できて、さらに作品の奥深さに気づかされた気がする。


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ゆうひさん卒業から10年! [┣大空ゆうひ]

本日2022年7月1日ー

あの「ゆひすみ卒業」から、10年[exclamation×2]

マジか[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]


今もゆうひさんのファンでいられる幸せに感謝です。

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千秋楽の旅 [┣大空ゆうひ]

松江で宿泊したのは、もちろん、ゆうひさんが出演する「お勢、断行」のツアー千秋楽観劇のため。とはいえ、公演は14時開演なので、10時にホテルをチェックアウトしてしまった我々としては、観光せざるを得ない状況。


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というわけで、やはり、こちらへ。国宝松江城です。
松江城は、2015(平成27年に国宝に指定されている。現存天守を持つ城で国宝指定は五城め。決め手となったのは、城内にある松江神社から発見された築城時期を特定できる祈祷札だったらしい。
この国宝の石碑は、国宝指定に尽力した人々の執念の結晶といったところか。


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フォトジェニック天守ですね。たしか、前来た時も、この辺から撮影しているはず。


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城の中に、以前の鯱が設置されていた。今の鯱もそうだけど、天守のサイズに比して、鯱が大きい[exclamation×2]


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野面積みながら、見事な石垣。いつまでも眺めていられる。


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松江城を出たところで、サービスチケットがあと2枚で終わるので…と、観光チラシとサービスチケットをいただいてしまいました。それで、地図を辿り、こちらのお店へ。
500円チケットを2枚いただいたので、気が大きくなり、ドリンクとデザート付のセットに。
とても美味しかったです。人気店のようで、ひっきりなしにお客さんが入れ替わっていました。ちなみに、生パスタのお店です。


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島根県民会館は5年ぶり。大千秋楽ということで、客席も盛り上がり、何度もカーテンコールに。
役としてのカーテンコールなので、ずっと無表情を通してきたゆうひさんも、最後の最後に笑顔がこぼれて、幸せのおすそ分けをいただいたような気がした。
あの悪夢の公演中止から2年と3か月、本当にお疲れさまでした。


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県民会館から松江駅までは、うまく接続する交通機関がなく、徒歩で。宍道湖に流れ込む大橋川を渡り…。


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こっち側が宍道湖ですね。


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空港に向かうシャトルバスから、宍道湖の夕日を眺める。
島根のゆうひさんを思い出しながら。


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兵庫のお勢 [┣大空ゆうひ]

ゆうひファンにはもはやおなじみの劇場、兵庫県芸術文化センター阪急中ホールに行ってきました。


今回の公演は、「お勢、断行」。世田谷パブリックシアターでのリベンジ公演(2020年に開幕直前に公演中止が決まったものの再チャレンジ上演)を終え、ここ兵庫から、約3週間の地方公演が始まる。
そして、この兵庫公演では、代議士六田梅次郎役の梶原善さんが、新型コロナウィルス感染症の「濃厚接触者」として隔離されてしまったため、阿岐之将一さんが代役として舞台に立った。
どうやら、「お勢…」は、万一の場合に対応できるように、最初から男女一人ずつのスイング的な代役を確保していたらしい。(※スイングは配役を特定しない代役。誰が出演できなくなってもその役に入れるように、すべてのセリフ、動きを把握している。)
コロナ下でも、なんとか上演機会を奪われないための自衛なのだろうが、大変なことだなーと思う。
どのような契約になっているか、我々には知る由もないが、出演と同じくらいの苦労に見合う報酬が約束されていますように…。


阿岐之さんは、梶原さんよりだいぶ年も若く、ゆうひさんより身長もずっと高めだったので、六田とお園のやり取りがずいぶん変わったように感じた。六田は、夫から虐待されている幸薄い夫人に気がある様子なのだが、梶原さんとは雰囲気が違う。
梶原さんは、自分の地位や名声を利用して、ゆうひさん演じるお園さんに言い寄ろうとしていたが、阿岐之さんは、自分の男としての魅力に少なからず自信が残っている感じ。若くイケメンな阿岐之さんならではの役作りなのかも。あと、梶原さんのデフォルメされた役作りより、少しリアルよりというか、代役でもコピーで演じるわけではないんだなーと、違いを面白く感じた。


相変わらずのバタバタな旅だったが、ゆうひファンの友人にも会えて、楽しい時間が過ごせた。
帰りの新幹線の車窓から見た富士山。雪は全然かぶってなかったですね。もう、夏。


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「お勢、断行」爆笑トーク [┣大空ゆうひ]

世田谷パブリックシアターで上演している「お勢、断行」、トークショー付の公演に行ってきました。


ゆうひさんの参加されるトークショー付の公演、最近は、スケジュールの都合(私の)で、なかなか行けないことが多いのですが、今回は行くことができました。


メンバーはゆうひさんのほか、梶原善さん、江口のりこさん。
なんと江口さんが司会役。
のはずが…やる気ない…[わーい(嬉しい顔)]質問を棒読みしちゃう、アンニュイな雰囲気が、今回の「ますみ」さん役にも合っていて、江口さんのキャラっぽくもあるので、会場も大受け。ついでに、そんな江口さんの分も場を盛り上げようと、ゆうひさんにスイッチが入る効果もあって、私もラッキー。
梶原さんは、ムードメイカーらしく、サービストークが多く、面白かった。(鎌倉殿を見ているので、梶原さん=善い人のイメージが、だいぶ減少していたことに気づく。テレビの印象って強いのね…)


よくある質問で、この作品の中でやってみたい役について、ゆうひさんは、倉持さんの作品では、奥様役をもらうことが多いけど、私、女中もできますよ、と言いたい…ということで、ゆうひさんは、女中役を希望されていました。なんだかんだで、江口さんと仲良し~な雰囲気が感じられて、人見知りなゆうひさんとしては、2年間の熟成はよかったんだなーと(ご本人も言っていたけど)。
江口さんは、「千葉さんと会話ができる」という理由で探偵さんでした。そうだよね、千葉さんと会話したいよね、わかる~[黒ハート]


最後にツアーの宣伝を棒読みする江口さん。
「これ、言っても、ここにいる皆さん来ませんよね」と断言されてましたが、ゆうひさん、苦笑い。そう、ゆうひさんのファンは、行くんですよ[わーい(嬉しい顔)]


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「お勢、断行」 [┣大空ゆうひ]

「お勢、断行」


原案:江戸川乱歩
作・演出:倉持裕


松成千代吉(声)…寺十吾


音楽:斎藤ネコ
美術:二村周作
照明:杉本公亮
音響:高塩顕
映像:O-beron inc.
衣裳:太田雅公
ヘアメイク:宮内宏明
演出助手:相田剛志
舞台監督:橋本加奈子、鈴木章友
プロダクションマネージャー:勝康隆
技術監督:熊谷明人


※プログラムに記載されているスタッフがとても多いので、代表者のみの記載といたします。


2年前にゲネプロを行ったところで、中断となった作品が、最小限の出演者変更でなんとか上演にこぎつけた。関係者の皆様の尽力に感謝したい。


江戸川乱歩の短編に「お勢、登場」という作品がある。
病がちな夫を家に残して浮気三昧の若妻(後妻)、お勢。ある日、浮気から帰宅すると、長持ちの中から夫の声が聞こえる。子供とかくれんぼをしていて、長持ちの中に隠れたら錠が下りて、死にそうになっていたのだ。すぐに助けようとしたお勢だったが、途中で気持ちを変え、長持ちの蓋を閉じて、夫が死ぬのを待つ。
こんなとんでもない女がいたく魅力的に描かれている。これを倉持裕が他の乱歩の小説からエピソードを足しながら1本の舞台作品に仕上げたのが、2017年の舞台「お勢、登場」。お勢は、黒木華が演じた。
今回は、こうして野に放たれたお勢のその後の物語を倉持が「創作」した舞台となっている。
この作品には、「夫を精神病院に送り込んで、その財産を自分のものにしようとする後妻」が登場する。彼女に対して、お勢が時に厳しく批判的になるのは、こんなお勢の過去が関係している。悪人の自覚を持たない悪人が、殺人者・お勢には許せないのだろう。


時は大正末期。
お勢(倉科カナ)は、資産家の松成家に居候している。女流作家として、「泉原先生」に師事していたお勢だったが、先生の妻である初子(池谷のぶえ)に疎まれ、初子の兄である松成千代吉の家に引っ越すことになった。初子は夫とお勢の関係を疑っており、あまり初子に打ち解けてこない千代吉の後妻・お園(大空ゆうひ)へのいやがらせのつもりもあって、松成家にお勢を押し付けたのだ。
ところが事態は意外な方向へ展開する。前妻の娘・晶(福本莉子)がお勢にすっかり惹かれてしまったのだ。お勢もまた、晶を知って、これまでの根無し草な人生に疑問を感じ始める。そんな二人の関係は、当時女学生の間で流行っていた「エス(シスターを指す。疑似姉妹。友情以上の女子同士の結びつき)」を意識した描き方に思える。
ある日、資産家である千代吉のもとに日参する代議士・六田梅次郎(梶原善)が、千代吉から投げつけられた灰皿を額に受けて負傷する事件が起きた。懸命に謝り、手当を指示するお園に、六田は、千代吉が自分だけでなく、妻にも暴力をふるっているのだろうと言い当て、この窮状から逃れるための方法を指南する。
それは、千代吉を病院送りにして、松成家の財産を手に入れること。幸い、六田の支持者の中に、どんな患者も金で引き受けてくれる病院があった。が、院長の坂口(正名僕蔵)と看護婦長の西(千葉雅子)は、その件で、探偵の天野(粕谷吉洋)から執拗に狙われていた。躊躇する院長の前で、千代吉の妻の名を確認した西は、突然、積極的に打開策を提案する。千代吉の暴力に、「実害」があれば、入院させやすいのでは…と。
お園は、暗闇を恐れる…という千代吉の弱点を利用して、二度ほど停電を起こすことにする。そのために、女中・真澄(江口のりこ)の知り合いの電灯工夫・河合信也(堀井新太)を金で雇って停電を起こさせる。停電になって誰も助けてくれないとなれば、夫は大騒ぎをして、近所中の評判になると考えたのだ。ただ、停電を利用して、ついでに旦那様の私物をちょっとくすねてもバレないはず…と、真澄が唆したのが原因で、信也は、その姿をお勢に見られてしまう。
そんな風に、加担した人々のほんの少しすれ違う思惑が、事件を思わぬ方向へ導く。
坂口院長は、計画にいつの間にか、松成家の女中や、その知人の電灯工夫まで加わっていることに不安を表明し、電灯工夫にクギを刺した方がいいのではないかと言い出す。これを盗み聞きしていた女中の真澄が、信也に電話して彼に窮地を伝える。その前から、既にお勢が真相を喝破して、信也に奥様の関与を聞きに来るが、信也が停電の目的を知らないことを確認し、それ以上の行動には及んでいなかった。
坂口医院のことを調べている探偵の天野は、なぜ松成千代吉を坂口医院に入院させたのか、家族の誰があの病院を知っていたのか、などと、しつこく晶に尋ねる。天野は坂口医院の西婦長にも色々質問するが、こちらは、罪と罰のつり合いのような話で天野を煙に巻く。さらに天野は、管内の電灯工夫である河合信也のアパートを訪れるが、お勢の訪問で、なにかとんでもない事態に巻き込まれたことに気づき、真澄の電話で殺し屋を仕向けられると勘違いした信也が、天野を電殺(ドアを開けると感電する仕掛けにより)してしまう。
自暴自棄になった信也を真澄が励まして、松成家の古井戸に遺体を捨てに来たが、死のうとして飲んだ睡眠薬がここで効いてきて信也は昏倒、真澄は逃げ出す。翌朝、訪ねてきた初子が庭先に放置された天野の死体を発見して、警察を介入させたくないお園と対立、揉みあううちにお園が灰皿で初子を殴打、殺されると感じた初子が逃げ回り、階段から落ちて死んでしまう。
当主を精神病院に収監して妻が財産を受け継ぎ、六田が政治資金の寄附を受ける…たったそれだけの悪巧みが、二人の死者を出したことで、一同は慌てる。真相を求める晶とお勢の前で、これ以上、続けられない…とお園は、覚悟を決める。千代吉を退院させ、お園は出ていく、お園が六田に寄附するはずだったお金は晶とお勢が受け取ることで話は決まるが、実は、晶もお園も納得していない。
晶の思いを確認したお勢は、停電の晩に盗んでおいた千代吉のピストルで、六田と坂口、そしてお園を撃ち殺して同士討ちに偽装する。
(お勢は知らないが、話を大きくしてしまった信也が、天野と初子を井戸へ捨てる際に、六田を怒らせ、殴打の末に、井戸に落とされていた。三人を井戸に埋めた六田と坂口が戻ってきたところに、ジュースを持ってきたお園は、そこに毒薬を混ぜている。ただ毒が効く前にお勢が現れたようだ。)
三人の死亡を確認した看護婦長の西が、天野との過去の会話の続きを唐突に話し始める。
お園が後妻に迎えられた後、千代吉から虐待を受けるまでの間、なかなか子ができないから…と、産婦人科に相談に行ったことがあった。その産婦人科に勤務していたのが西だった。検査の結果はなんでもなかったが、医師は、お園に不妊症だと伝えた。千代吉の虐待が始まったのは、それを知った後であった。旧家である松成家にとって、男士誕生は念願だったからだ。
いったい誰が、医者にそんな嘘をつかせたのか…お勢は、そこで真実に気づく。晶の激しい父親への愛情は、生まれるかもしれない「弟」の存在を阻止すべく、もうずっとずっと以前に発動していたのだ。


あらすじは上記の通りだが、実際の物語は、時系列に進まない。
何度もフラッシュバックしたり、話を戻したりして進んでいく。
それによって、この物語が始まるずっと以前に確定していたどんでん返しのネタが、一番最後に観客に提示されるという違和感が気にならず、カタルシスに繋がる。
舞台装置同様の見事なからくり芝居だなー[ひらめき]と思った。


出演者も、それぞれ一癖も二癖もある俳優ばかりで、彼らの力量を十分に使い切った面白い舞台になっていた。
そんな中で、ゆうひさんは、当主の妻・お園を演じている。
後妻ではあるが、名門・松成家の奥様として、家の中を切り盛りしている。おとなしい風を装っているが、実はけっこう勝気ではないかと思う。
ずけずけなんでも言ってくる義姉の初子に対して、通常は嫌味を忘れないし、対決場面では、凄みさえ見せて、「お小遣いを止めないでって、頭を下げてください」なんて言うし。あと、千代吉の「実害」を作り上げることについて、自ら作戦を考え、最適の人材をアサインしながらも、情報漏れにも気を配ったお園に対して、簡単に情報を漏らされた的非難をする坂口院長に、内心めっちゃキレているように感じた。
女だと思ってバカにしないで…みたいな内心の怒りを、決して顔に出さず、でも常に沸々と燃やし続ける…大正末期の時代だからこそ、の新しい女性像なんだな…と感じた。
そんな「新しい女性」が、家というものに押し込められ、家を継ぐ男子を産むために結婚したのに、それも果たせない「使えない女」扱いされるなんて、どれほどの屈辱だっただろう[むかっ(怒り)]
ゆうひさんは、そんなお園さんを、表面は両家の奥様然としているのに、内面のマグマが常に活動しているような、なんとも魅力的な女性として演じていた。
最後にお勢に撃たれる場面では、花びらのような血しぶきが舞う…という演出が美しくて、なんて絵になる人なんだ[黒ハート]と、感動。またまた、忘れられない役が爆誕した。


その他の出演者感想は、また別記事で。


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