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劇団メリーゴーランド「誘惑のクミンシード」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

ミュージカルコメディ
「誘惑のクミンシード」


脚本・演出:平野華子、俵ゆり
作曲:内海治夫
振付:俵ゆり、干泥遥


宣伝写真:Kikineko Musik
制作:劇団メリーゴーランド
舞台監督:櫻岡史行
舞台監督:南雅之(セントラルサービス)
照明:中山仁(アートプラス)
照明操作:田原聖子
音響:長柄篤弘(ステージオフィス)、田代裕輝(ステージオフィス)


劇団メリーゴーランドの本公演は、通常、前もののお芝居+ストーリーショーという構成。でも、劇団創設10周年記念公演ということで、今回は、豪華1本物作品[exclamation]
そして、出演者も11人いる[exclamation×2](別に11人目を探せ的な話ではありません[あせあせ(飛び散る汗)]


物語は、20世紀初頭、砂漠の中、蜃気楼に守られた“サラーブ王国”を舞台に展開する。この王国には、人間と魔神が共存している。あと、精霊も住んでいる。この国には古い言い伝えがあって、一人の青年が瀕死の状態で精霊に祈りを捧げたところ、聞き届けられ、以来、この国は4人の精霊に守られているらしい。(青年は後に王となる。)ただ、精霊の入った壺は、2千年の間に様々な理由で割れてしまい、この作品の冒頭のシーンで、最後のひとつが割れてしまった。(精霊は住処となる壺がない状態では3日くらいしか生きられないらしいが、それは、追々わかることになっている。)
壺が割れたのは、飛行機が蜃気楼に突っ込んできたからで、その飛行機(英国軍の偵察機)に乗っていたのが、英国人のキース(斎桐真)だった。キースを捕えたのは、砂漠を根城とするサイード(華波蒼)。が、その時、砂漠のど真ん中に、突如、半裸の女性(羽良悠里)が現れた。(←メリゴコードは守られています[exclamation×2]彼女は自分が誰か分からず、でも、なぜか最初からサイードに妙に懐いているし、サイードもまんざらでもなさそう。
いつもは、男女間のスクリューボールコメディでストーリーを進めていくメリゴなのに、この物語は、最初から恋愛面のドタバタはない。恋愛的要素は、もう初対面で決定していて、(それもキースの独白によって表現されるところが、奥ゆかしい…[わーい(嬉しい顔)])ドキドキハラハラは、別の部分にフォーカスしている。
壺が割れたことで、この国に生息している魔神や精霊(サイードが連れている蛇の精霊、アフアー(戸浪早貴)しか出てこないけど)が、どんどん弱っていくのだ。
王宮には、サイードの姉、サフィア(妃桜みおん)が女王として君臨している。つまり、サイードは王弟なわけね。ただ、母親が違っていて、どうやらサイードは、人間と魔神の混血らしい…と言われている。宮廷や大商人の家では、魔神は使用人として働いており、共存しているとはいえ、それなりの上限関係はある社会ということのようだ。(アラジンの昔から、魔神はご主人様のために尽くすということなのだろう。)
サイードの親友、大商人ジャウハラ・ジブラーン(月夜見翔)、色々な才能を持つ魔神たち(清花紗海・宵野誘・北藤光)を巻き込み、物語はだんだんと深刻な様相を呈する。そこへ現れる、大魔神ワトワート(紗蘭広夢)と、その弟子、ロクサーヌ(米原恵)。
そして、コーカリーと呼ばれていた謎の美女(羽良)が、自身の記憶を取り戻す。「我こそは、誘惑のクミンシード」と。この国を守っていた4人の精霊、その最後の生き残りがマリカ・クミンシードだった。そして、彼女は、サイードのことも知っていた。「ターメリックの息子」だと。25年前に壺が割れて、出現したマリカ・ターメリックは、王と恋をして、息子を生んで消えて行った。サイードは、魔神との混血ではなく、精霊との混血だったのだ。
だから、サイードは、姉やジャウハラが壺が割れた影響を受けていないのに、だんだん調子が悪くなっていく。そんなサイードを癒したのが、ジャウハラのスパイス農園。もしかして、これらのスパイスたちが、精霊や魔神の再生を促す[exclamation&question]この国を守ってきた4人の精霊は、クミンシード、ターメリック、カイエンペッパー、コリアンダー…つまりスパイスの精…ジャウハラの農園からスパイスを大量に王宮に運び込み、風呂で水を炊き、スパイスを入れてかき混ぜる。ついでに、卵とかハチミツとか林檎とかチョコレートとか色々ぶっこんだりして…[わーい(嬉しい顔)]
まあ、途中で、だいたい客席の皆さんが気づくわけですが…こうしてできた食べ物(=カレー)を食べると、体調を崩していた魔神たちやアフアーが復活、壺がなければ生きられないコーカリー(マリカ・クミンシード)も、ワトワート(大魔神というよりは、伝説の壺職人)によって、新たな生活場所を得て、ハッピーエンド。
(新たな壺は割れないし、出たり入ったりもできるので、サイードとの恋愛も成就するのだ[黒ハート]


1本物作品らしい、雄大なストーリーとメリゴらしい、人を食ったような結末が面白い作品でした[るんるん]
フィナーレナンバーは、アッと驚く4組のデュエットダンス付き(しかも、リフトあり[exclamation×2])で、大感動[ぴかぴか(新しい)]あと、娘役さんたちが、アラビア風の衣装で…つまり、腹出しなわけです。もうねー、ご馳走様でした[揺れるハート][揺れるハート][揺れるハート]
メリゴの舞台って、ちゃんと物語が動いて、ストーリーが面白くて、最後によかったぁ~[るんるん]って、元気になれる、そういう舞台で。だから、毎回、幸せな気分で劇場をあとにできるんだなぁ~[わーい(嬉しい顔)]
次回も楽しみにしています[黒ハート]


今回のマイツボは、イケメン宵野さんの、じぃさん魔神(途中で聞き耳が使えなくなり、耳が遠くなってしまうのですが、そこでほのぼのじぃさんになってしまう感じが、可愛くて…)でした[黒ハート]


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