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「equal‐イコール‐」(リーディングスタイル)配信 [┣演劇]

舞台「刀剣乱舞」の脚本・演出を担当している末満健一の傑作戯曲「equal」の朗読配信がある…ということで、こちらも鑑賞してみた。
観客のいるステージで上演されているものを、通常の配信と、VR配信という2種類の配信形態で鑑賞させる…という、非常にチャレンジングな内容。演出は元吉庸康。
なんと8組16名のキャストという、リーディングならではの贅沢なステージ。
小林亮太×田中亨
木戸邑弥×前山剛久
植田圭輔×松井勇歩
鈴木勝大×三津谷亮
碓井将大×納谷健
染谷俊之×細貝圭
鈴木裕樹×辻本祐樹
荒牧慶彦×北村諒
見てみたい組み合わせはいっぱいあったが、現在、「刀剣乱舞」にハマり中なので、荒牧×北村を選んで視聴した。


これは面白い。若干、中二病的なストーリーだが、(なんたって錬金術だし!)その中に、たくさんのトリックが内包され、何度聞いても(アーカイブ配信されているので、見直しができる)面白い。
(アフトクで聞いたところによると、末満さん、「鋼の錬金術師」ファンなのだそうだ。)


白シャツ×黒ズボンの二人の青年が、テオとニコル、二人の青年を、暗転ごとに役を取り換えて演じる。そんな演出を分かりやすくするために、舞台に盆を仕込み(スタッフの手回しらしい)、医者であるテオが座る椅子の背に白衣を掛けている。
そして、二人の七日間の冒頭に、聖書の創世記冒頭が挿入される。
これは、神が天地創造の最後に人を作ったように、錬金術の力で人を作る、ということを象徴しているのだろう。


SF小説などで、人間がロボットを作ることにも似て、作られた側が、作った側の想像を超えた存在になる時というのは、現実にあり得るのだろうか[exclamation&question]なんて、考えさせられる。
彼らが持つ台本は、サイズが大きく、(しかもリングファイル[あせあせ(飛び散る汗)])これを持って芝居をするのは、大変そう。女性キャストのいる作品では無理だろうな…。


舞台を観る観客は、通常の朗読劇を観る体で着席しているが、出演者は、観客だけでなく、カメラの向こうの配信観客も意識している。時折出てくる、カメラ目線での重要な独白は、なるほど[exclamation×2]という説得性だけでなく、イケメンのどアップというドキドキ感まで醸成してくれる。
VR画面は、(私はVRゴーグルは使用していなかったが)360度撮影できるカメラを演者の真ん中に置いて撮影されており、自分で好きな角度をスマホ画面を動かして観ることができる。こういう作品、私は、以前、「十二人の怒れる男」の特典映像で見ていて、ある種の作品(センターにカメラを置くことができ、360度の視界に需要があるような…)には効果的だな~と感じた。
プロセニアムアーチ全否定の新たな演劇が、近づいているのかもしれない。


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