「舞台 炎炎ノ消防隊」観劇 [┣2.5次元系舞台]
舞台
「炎炎ノ消防隊ー地下からの奪還ー」
原作:大久保篤(講談社「週刊少年マガジン」所載)
演出:久保田唱
脚本:なるせゆうせい
音楽:三善正己
アクション監督:栗田政明
舞台監督:川畑信介
美術:乘峯雅寛
照明:鶴田美鈴
音響:門田圭介、ヨシモトシンヤ
映像:O-beron inc.、小野奈津江
衣裳:加藤佑里恵、熊谷美幸
ヘアメイク:車谷結
小道具:平野雅史、羽鳥健一
演出助手:きまたまき
アンダースタディ:内田智太、吉田覇久、和田住功汰
声の出演:佐藤流司、和泉宗兵、石田彩夏、くぼたみちか
製作:村中悠介
エグゼクティブプロデューサー:鶴田直一
チーフプロデューサー:古川由隆
プロデューサー:小林亜沙美
宣伝プロデューサー:中村圭一
制作・主催:DMM STAGE
制作協力:特殊消防隊動画広報課
今年1月に初めて「炎炎ノ消防隊」を観劇し、なかなか面白かったので、引き続き、シリーズを観劇することにした。とはいえ、そもそも舞台作品はこれが3本目だったことも、この記事を書こうとして調べて知ったレベルなので、この作品に関しても「みりしら」勢であることは、告白しておく。
そんな「みりしら」勢を、楽しく観劇させてしまうのだから、脚本・演出の能力は恐ろしく高いと思う。
設定は複雑で、登場人物は多く、関係性も複雑。主人公が所属する第8特殊消防隊だけでも、8名(作中さらに1名が新たに加わる)のメンバーがおり、モブキャラはいないとか、敵チームも同じくらいの人数がいて、さらに、どちらにも所属していないメンバーがいて、今回は出場していない人物もいて…と、キャラクターを覚えるだけでもたいへんなはずなのに、なんとなく理解できてしまうのは、なぜだろう。
ストーリーも一筋縄ではいかない内容なのに、意外にわかりやすかったり、観ているうちに前回の物語もしっかり思い出せるようになっていたり。天才かそれとも原作が天才
ただ、本作、2.5次元舞台としては、2020年スタートなので後発ということもあるのか、キャスト変更が多い。今回は、主人公の森羅日下部が、牧島輝から石川凌雅に変わった。
主役の俳優が変わると、作品のムードはさすがに変わる。今回は、第8特殊消防隊の隊長も、隊員の一部も変わり、2.5次元作品といえど、出演俳優の違いはけっこう大きいのだな、と思った。そんな中、環古達役の早乙女ゆうが、変わらぬ「ラッキースケベられ」っぷりを見せているのが、たのもしい。(あんまりこういう設定は好きではないが、原作通りなのでしょうがないし、早乙女のナイスバディは、推したい。)
上演場所がサンシャイン劇場になったせいか、今回の戦いがすべて地下(ネザー)だったせいか、森羅の空中戦が見られなかったのは残念。
森羅と、弟・象(岩崎悠雅)が、対決状態になってしまい、ハラハラ展開なので、また上演されたら観劇したいなと思っている。キャスト的には、武久火縄役の馬場良馬と、今回から隊長の秋樽桜備役の伊万里有に持っていかれた。みなさん、かっこいいですが、特に大人キャラのお二人にときめきました
ミュージカル刀剣乱舞「にっかり青江単騎出陣」 [┣2.5次元系舞台]
ミュージカル『刀剣乱舞』
「にっかり青江 単騎出陣」
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
脚本・演出:伊藤栄之進
振付・ステージング:福澤侑(REX)
演出補佐:加古臨王
振付補佐:Daiki 皇希(REX)
音楽:佐々木久夫(Sean North)
作詞:浅井さやか(One on One)、茅野イサム
美術:平山正太郎(センターラインアソシエイツ)
殺陣:清水大輔(和太刀)
照明:林順之(ASG)
音響:山本浩一(エス・シー・アライアンス)
音響効果:青木タクヘイ(ステージオフィス)
映像:荒川ヒロキ(stack pictures)
衣裳:小原敏博
ヘアメイク:糸川智文(STRINGS)
大道具:俳優座劇場
小道具:田中正史、門脇京花(アトリエ・カオス)、枦山兼
歌唱指導:カサノボー晃
演出助手:山崎絵里佳
舞台監督:大友圭一郎、佐光望、佐藤豪
技術監督:寅川英司
主催:ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会(ネルケプランニング、ニトロプラス、DMM GAMES、ユークリッド・エージェンシー)
「刀剣乱舞」の基本的な出陣形態は、6振(ゲームの1隊上限)ということになるが、「ミュージカル刀剣乱舞」はこれまで、単騎出陣、双騎出陣という変則的な公演を実施している。(ゲーム上でも、単騎出陣、双騎は可能)
そのうち、双騎の2作品は、どちらも、ミュージカルパート+ライブパートで構成されていたが、加州清光単騎出陣は、ライブパートが中心だったらしい。さてさて、にっかり青江は…
どうやら、昔は、能楽堂だったらしき、うち崩れた場所が舞台になっている。
修行に出たにっかり青江(荒木宏文)が、にっかり青江を構成する物語である「にっかりと笑った女の幽霊を斬った刀」と向き合い、自分自身と向き合いながら、「極」になっていく過程を描いた物語ーそれを、映像などと駆使しながら、一人芝居で見せていく。
荒木は、時に、彼に斬られた女の幽霊になってにっかり青江に取り付き、その身を乗っ取るような動きを見せる。能面の一部のような仮面と布を使うと、華奢で優雅な幽霊がそこに浮かび上がる。荒木宏文という俳優の特長を見事に最大限利用している。荒木の華奢でさほど大柄でない肉体、しなやかで洗練された身のこなし、そして無駄のない俊敏で流麗な殺陣(一人なので殺陣と呼んでいいのか、悩ましいけど…)。
演劇ファンとして、これだけ洗練されたパフォーマンスが存在していることへの驚きと喜びが止まらなかった。
そのことに夢中になりすぎて、うっかり彼・にっかり青江が「旅」をしている、という事実を忘れてしまっていた。そこへ、荒木の声で、「主への手紙」が読まれていく。
修行に出た刀剣男士からは、審神者(ゲームのプレイヤー。主などと呼ばれる)のもとに、合計3通の手紙が届き、96時間後に帰還する。その手紙は、ゲームの中に保存され、読み返すことも可能なのだが、わりとフルボイスに近い装備のゲームにもかかわらず、手紙だけは、文字だけ送られてくる。
ゲームやっててよかった
愚直に少しずつゲームを続けてきた審神者へのご褒美のようなステージだった。その先にー
「極」姿で登場するにっかり青江の神々しい姿
これは、「ミュージカル刀剣乱舞」にとって新しい形態のステージであると同時に、ゲームの具現化としてさらに新境地が開けた、記念すべき公演だったのではないか、と思う。
あまりに感動したので、友人知人にも勧めまくってしまった。
演劇仲間は演劇としての完成度に感動してくれて、審神者仲間は修行の具現化に感動してくれた。だよね
あと、「ミュージカル刀剣乱舞」のファン向けのパフォーマンス(真剣乱舞債で披露した講談スタイルの再現など)も充実していて、全方向大満足のステージが存在することに、途中から、気が付いたら、両手を合わせていた。(マジです)
2年間4期に亙って47都道府県すべてを回るという企画をコロナ下で実施された、すべての関係者の皆様に感謝します。本当にありがとうございました。
この「ミュージカル刀剣乱舞」ににっかり青江が、荒木宏文さんがいてくれることに、そして、偶然が重なって、この時期に私が「刀剣乱舞」を楽しめていることに、ひたすら幸せを感じる素敵な時間でした
荒木さんもツアー中にご覧になった、丸亀市所蔵の刀剣「ニッカリ青江」。丸亀城には、ご城印と一緒にニッカリ青江のご刀印(?)も売られてました。
「ミュージカル刀剣乱舞・鶴丸国永&大俱利伽羅双騎出陣」ライビュ観劇 [┣2.5次元系舞台]
ミュージカル刀剣乱舞
「鶴丸国永 大俱利伽羅 双騎出陣 春風桃李巵」
千秋楽のライブビューイングを鑑賞した。
今回は、チケット完敗でした…
タイトル「春風桃李巵(しゅんぷうとうりのさかずき)」は、伊達政宗の漢詩から採られている。
もとの詩は以下の通り。
四十年前少壮時
功名聊復時私期
老來不識干戈事
只把春風桃李巵
四十年前の若い頃は、自分でもけっこうイケてるし、いいとこまで行くんじゃないかと思っていたが、年を取った今では、とんと戦もなく、盾や矛を持っていた手に、ただ春風桃李を愛でる盃を持っていることよ。
遅れてきた戦国武将と言われた伊達政宗らしい漢詩だ。
今回の出陣は、伊達政宗をめぐる出陣なのだが、「いつ」なのかが分かっていなかった。
そんなわけで、出陣する鶴丸国永(岡宮来夢)と大俱利伽羅(牧島輝)は、伊達政宗の生涯を見守ることになる。
ミュージカル刀剣乱舞の出陣は、時として、長い年月行きっぱなしの遠征になる。刀剣男士たちは、過去に飛ぶことができるわけだが、行先の「時」は選べても、戻り先の「時」は選べないのだろうか。たとえば、2205年9月1日に出発して1567年9月5日に到着、1636年6月27日まで滞在(69年弱)して2205年9月2日に戻ることはできないのだろうか
なんとなく、長期の遠征になると、本丸でもそれなりに月日が経っているように描かれているが。
とはいえ、人間である審神者を相手にしている以上、69年後に戻ってくるわけでもないだろう。
前回の本公演もけっこう長尺の旅だったし、今回も伊達政宗の生涯を追う物語、男士たちが、どれだけ不在になっているのか、けっこうマジで知りたいと思う。
超筆まめだったことで知られる伊達政宗は、書いた手紙の数々が現存していることでも有名。
今回のミュージカルは、伊達政宗(岡幸二郎)と、彼の書いた手紙にまつわる物語になっている。時間遡行軍は、要所要所で政宗の手紙を奪いに現れるが、鶴丸国永と大俱利伽羅がすべて阻止する。
裏テーマとしては、大俱利伽羅の成長物語というのがあって、顕現したばかりの大俱利伽羅を、鶴丸国永が厳しく鍛え上げるシーンが描かれ、鶴丸国永が、大俱利伽羅を「から坊」と呼ぶのも、顕現したての大俱利伽羅から見てきているからなんだろうな…などと感じた。そして、大俱利伽羅の成長が、作中でしっかりと描かれ、大俱利伽羅ファンにはたまらない展開となっている。
ミュージカル俳優の岡幸二郎を歴史上人物の中心に据え、特撮&2.5界隈のスーパースター(戦隊・ウルトラマン・仮面ライダーを制覇)、唐橋充に刀剣制覇(刀ステ維伝にも出演)させるという話題性もあり、うまいところを突いてくるな~と、感心する。唐橋は、前半、虎哉宗乙を演じ、後半、支倉常長を演じる大活躍、岡幸二郎にハモリを入れるなど、歌唱面でも活躍を見せた。
ミュージカル刀剣乱舞は本公演のほかに、単騎・双騎公演をいくつか上演しているが、どれもテイストが違って面白い。今年は、「にっかり青江」の単騎と「江おんすていじ」がまだ控えている。(江は8振出陣だけど…)
ますます楽しみな刀ミュの世界です。
「舞台刀剣乱舞 禺伝」続報 [┣2.5次元系舞台]
七海ひろきと彩凪翔がキャスティングされて、大騒ぎになった、来年公演予定の「舞台刀剣乱舞 禺伝」。
追加のキャストが発表され、さらに大騒ぎになっている。
歌仙兼定… 七海ひろき
大倶利伽羅… 彩凪 翔
一文字則宗… 綾 凰華
山鳥毛… 麻央侑希
姫鶴一文字… 澄輝さやと
南泉一文字… 汐月しゅう
光源氏… 瀬戸かずや
歌仙と大俱利伽羅以外の今回発表されたメンバーは、一文字組の面々なのね~とか、あきら=光源氏とか、元宝塚の2.5進出率高いな~とか、色々感想はある。
でも、なんといっても
あやなちゃんが、あやなちゃんが、舞台に出る
というのが、私の一番の感想です
フェアウェルにも行かせてもらったので、本人の話しぶりから、なんとなく、芸能活動するのかな…という期待は持っていたけど、実際に出演作が発表されるまでは、安心できないので。
綾凰華のOG生活に幸あれ~
「真剣乱舞祭2022」(2) [┣2.5次元系舞台]
「真剣乱舞祭2022」
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
構成・演出:茅野イサム
脚本:伊藤栄之進
音楽監督:YOSHIZUMI
振付・ステージング統括:本山新之助
振付:當間里美、國友裕一郎
※スタッフ表がめちゃくちゃメンバー多い状況なので、今回はメインどころだけの記載にさせていただきます。
5月の宮城公演のあと、近場の千葉と東京に参戦、最終的に4公演を経験した。昨年の壽乱舞音曲祭は、現地参戦たった1回(プラス配信1回)だったのに…進化進化
まあ、千葉で観た時は、けっこう宮城の景色がもっくん(千子村正役の太田基裕さん)中心すぎて、ベツモノを観ているような気がして、「私って、ほんとにもっくんのファンなのね…」なんてしみじみ余裕の感傷に浸ってもいたのですが、その千葉の後半あたりで、ぎゅいーんと、ハマってしまいました。
たぶんね、「ぼくたちのあそびば」ファンの私としては、大和守安定(鳥越裕貴)と蜂須賀虎徹(高橋健介)のデュエットナンバー『Dreamless Dreamer』で、ぐっと来たのかもしれない。
公演は、休憩なしで進んでいく。
本舞台と、そこからつながる張り出しステージ、そして、4か所のリフターがあり、映像は音曲祭と同じく本舞台上部と左右に映し出される。リフターの位置も、千葉は本舞台のサイドだったり…と会場によって位置を変えていて、スタッフワークの素晴らしさを随所に感じた。
乱舞祭って、ライブパートの集大成なのかなーと思っていたけど、過去の円盤を見て、それだけじゃない…ということが分かってきた。公演ごとに、「祭」のテーマがある。そして、「祭」とは、「彼岸(あの世)と此岸(この世)を結ぶもの」という共通認識がある。
今回は、「東京心覚」(2021)で、10世紀~23世紀の“東京”の歴史を体験してしまった水心子正秀(小西成弥)が祭へいざなう中心人物として登場する。
朽ちた小舟が、張り出しステージに打ち捨てられている。「…心覚」に出てきた能面をつけた少女がそこにいる。幻を見て、小舟に寄りかかって眠る水心子。そんな彼に問いかけるのは、鶴丸国永(岡宮来夢)。二振りが語るうち、水心子の心は決まる。祭は楽しい方がいい
そこへ、白い衣装の刀剣男士たちが、松明を手にそろそろと登場する。男士たちの衣装は、柄のついた襟と、背中の刀紋、そしてベルト部分が各男士の特徴を示しているほかは、お揃い。和装テイストの半袖の上着に、短めの袴っぽい衣装…と言えばいいかな。
ゆっくり登場する男士たちの最後に、鶴丸や水心子も同じ衣装に着替えて再登場する。
張り出しステージ上の舟は、男士たちによって、本舞台まで曳航され、鶴丸と水心子の合図により、賑やかな祭が始まる。本舞台上には、召喚されたかのように、平将門(川隅美慎)も現れる。
祇園祭やねぶた祭を大きなフロートを使って表現すると、今度は、ダンサブルな祭の音楽にスイッチする。
こちらは、阿波踊りに蜂須賀虎徹(高橋健介)をフィーチャーしたり、よさこい祭りで肥前忠広(石川凌雅)が先頭でよさこい節を歌い上げたり、ゆかりの男士が登場する。(蜂須賀虎徹を所有していたとされる蜂須賀家は、阿波の藩主。肥前忠広は土佐の岡田“人斬り”以蔵の刀と言われている)エイサーやソーランを取り入れることで、北から南まで網羅している感じ。男士たちが交代で踊るような演出になっているので、図らずも「祭対決」っぽい雰囲気もあった。
いやー、この場面だけで、すっかりアガったと言って過言ではない。
祭は、平将門と少女が登場して、いったん収束する。男士以外の出演者(過去公演で歴史上の人物などを演じた方たち)は、そっか、衣装替えのために出演してるんだな…(壽乱舞音曲祭は、衣装替えがほとんどなかったので、あまり考えてなかった…)
ここから、いわゆるライブパート。
最初の曲は「Free Style」。昨年、コロナで中止になった2020年公演のリベンジを果たした「静かの海のパライソ」のアイコン的ナンバー。先日、クルーズしたり、砂浜で踊ったりする、なかなか衝撃的なミュージックビデオが公開されたばかり。旬の曲からスタートするナイス選曲。
2曲目は、5月と6月で楽曲を変えている。5月は「Lost the Memory」(阿津賀志山異聞2018巴里公演)、6月は「揺ら揺れらら」(静かの海のパライソ)。パライソのメンバーは、大俱利伽羅(福井公演だけ参加)以外は、全員参加しているので、欠員部分だけを補充してのステージ。逆に「阿津賀志山…」は、全公演出場しているのが、小狐丸と今剣だけなので、バラエティ豊かな出演者になっている。
3曲目も、5月と6月で楽曲が変わる。5月は「三百年の子守歌」再演版より「Junk Story」。6月は楽しいナンバー「断然!君に恋してる」(阿津賀志山異聞)。この2曲は、公演に出演したメンバーの参加が多くないので、新鮮な組み合わせ。あの肥前(本公演のライブパートでも、「オレみたいな人斬りの刀が…」と、ライブやファンサに消極的)が、「断然!…」を歌うっていうのが、もうめちゃくちゃツボでしたMy楽では、近くのリフターで上がってきてくれて、テンション爆上がり
4曲目は、最新作「江水散花雪」より、「お前が知ってる」。この曲は、山姥切国広(加藤大悟)が参加した大阪・広島公演では、出演男士を変更して、江水メンバー全員で披露したとのこと。私が観た公演では、小狐丸(北園涼)が参加していた。
5曲目は、5月と6月で楽曲が変わる。5月は「三百年の子守歌」から「Jackal」。6月は「焔」(東京心覚)。6月は、「東京心覚」メンバー8振りが全員参加となるため、ここは、完全に公演再現。
6曲目は、「つはものどもがゆめのあと」より、「BE IN SIGHT」。最古参の小狐丸、今剣(大平峻也)に、最近顕現した「心覚」「江水」の男士が参加しているのが、目新しくていい。
7曲目は、「葵咲本紀」より「約束の空」。こちらも、ミュージックビデオを出している代表曲。「葵咲」メンバー、5月は4振りいたんだけど、6月は、新しいメンバー3振りになって、結構雰囲気が変わった。…というのは、千子村正(太田基裕)推しだから…なのかもしれないけど。
8曲目は、2会場ごとに楽曲を変更する枠。いろんな枠があるのね…福井・宮城では、小竜景光(長田光平)と南泉一文字(武本悠佑)による、「SUPER DUPER DAY」(江水散花雪)。本公演中は、長田くんのケガにより、演出が変更され、多くの地域で椅子に座った小竜の歌しか知らない観客が多かったことに配慮したのかな。可愛くて楽しい曲なので、走り回る小竜に、胸がいっぱいになった。千葉と東京前半は、大和守安定(鳥越裕貴)と蜂須賀虎徹による「Dreamless Dreamer」(幕末天狼傳2020)。あそびばファンを意識してくれたのかな素敵な歌唱でした。東京後半は、鶴丸国永(岡宮来夢)・堀川国広(阪本奨悟)による「クロニクル」(SOGA)。歌うま二人の共演というより競演、興奮しました二人ともカラーが白なので、客席が真っ白に染まってました。
9曲目も、2会場ごとに楽曲を変更する枠。福井・宮城では、「つはものどもがゆめのあと」より「Just Time」。こちらは、五月雨江(山崎晶吾)と村雲江(永田聖一朗)の歌唱。千葉と東京前半は、「BurnOut」(江水散花雪)。大包平(松島勇之介)と肥前忠広の登場で、客席が真っ赤に染まったのが印象的。東京後半は、和泉守兼定(有澤樟太郎)と長曽祢虎徹(伊万里有)による、「Drive」(幕末天狼傳2020)。
10曲目は、「結の響、始まりの音」より「Brand New Sky」。むすはじ出演4振り+アルファで合計8振りの豪華版。
そして、11曲目が、スタンドマイクで横一列「Scarlet Lips」(幕末天狼傳2020)。やっぱ、これかっこいいわ宮城にしか出演しない加州清光(佐藤流司)の枠は、蜻蛉切(spi)が務めている。清光とはキャラが違うので、なかなか新鮮。宮城ではワンチャン、幕末揃わないかな~と思ったけど、変更なかったですね。まあ、spiくん、初ミュージカルから応援してるので、よいのですが。
12曲目は、「壽乱舞音曲祭」でも行われた回替わりのデュエットナンバー。5月は「美しい悲劇」(幕末天狼傳)、6月は「Timeline」(阿津賀志山異聞2018巴里公演)。どちらも、ハモってもハモらなくてもいけるというのがポイントで、演じる俳優たちの特性に合わせて楽曲を用意しているのが、素晴らしいと思った。
13曲目・14曲目は、2会場ごとに楽曲を変更するソロナンバー。ここは、歌唱力に定評のある出演者の枠…なのかな。あるいは、特に人気の男士とか。福井・宮城では、千子村正が歌う「Real Love」(三百年の子守歌」と蜻蛉切が歌う「Blackout」(葵咲本紀)。公演時とは逆配役で歌われたそうですね。これはもう、鳥肌ものの感動でしたまあ、たぶんファンだからだと思いますが。千葉と東京前半は、鶴丸国永の「In My Groove」(静かの海のパライソ)と堀川国広の「きみを探してた」(幕末天狼傳2020)。どちらも素晴らしい歌唱で、うっとりする時間でした。東京後半は、蜻蛉切の新曲「Re:verse」と小竜景光の「14th son」(江水散花雪)。小竜が歌ったのは、江水のエピローグ部分に流れた英語詞の曲。これに肥前がエレキギターで伴奏参加。めちゃくちゃかっこよかったです。
15曲目は、「東京心覚」より「革命前夜」。ロックなナンバー。5月は大典太光世(雷太)が出ていなかったので、そこは大包平が入っていたが、やはり8振り揃った「心覚」チームはすごいな…と思った。まあ、祭のテーマ的な部分も「心覚」から取られてるし、変わらない部分としての核にはなっているんだろうな。
16曲目は、会場ごとに変更される、会場別登場男士にフィーチャーしたナンバー。宮城では、加州清光のソロ「解けない魔法」(阿津賀志山異聞)。千葉は、和泉守兼定と巴形薙刀(丘山晴己)による「誰のモノでもない人生」(結の響、始まりの音)。ここは、刀ということを外れて演者のことを語ってしまうが、丘山の音楽センスを感じる場面だな~と思った。東京前半は、篭手切江(田村升吾)と明石国行(仲田博喜)による「S」(葵咲本紀)。そして、東京後半は、勢揃いした江6振りによる新曲「STARTING NOW」。江が6振り揃った“すてえじ”に感動すると共に、これは江6振りの出陣があってもおかしくないと思った。
東京公演が行われた代々木の第一体育館。新装なってからは初めて行った。ちょっと、休憩。
ここからは、定番のナンバーで、全振りでたたみかけてくるコーナーになる。
まずは、トライアル公演でファンのハートを鷲掴みしてから、ずっと、起用されている「mistake」。何度聴いても好きだわ、これ。
会場がかなり熱くなったところで、小狐丸と今剣が残り、そこへ現れた榎本武揚(藤田玲)と日替わりのMC。毎回、榎本さんがギリギリのセンで攻めてくるトークがツボだった。
そして、榎本を中心とするナンバー「To the North」(結の響、始まりの音)が披露される。前半で朽ちた舟だったはずのものは、大海原を渡る開陽丸(榎本さんが乗船して北を目指し、後に箱館軍の主要戦艦となった船)になり、客席はブルーのライトで大海原になっていた。まさに榎本武揚オンステージ長年の榎本ファンとして、まさか、こんな日が来るとは、不思議な気持ちになりますな…。
(宝塚の「誠の群像」(1997)が発表された頃に伝記を読んでファンになったんですよね)
この榎本オンステージの間に、男士たちは、いわゆる内番コスチュームに衣装チェンジ。(ここまではライブコスチューム)
「えおえおあ」(阿津賀志山異聞)で、戦いがない時のほのぼのとした本丸風景をリフターを含むすべてのステージを使って表現していて、これこそは、現場でしか見られない光景だな~と思った。ここの客席への呼びかけは、やはり、今剣をおいてない。てか、あの可愛さ、どういう魔法ですか
そのまま「ETERNAL FLAME」(東京心覚)に続くのも、考えてみれば不思議。でも、内番姿で、嫋やかにリフター上で観客を煽る蜂須賀の姿に、真剣乱舞祭はなんでもありなんだな、という気持ちを強くした。
ここで一気に雰囲気が変わり、平将門と榎本武揚が登場、パフォーマンスを見せる。歴史上の人物による太鼓演奏は普通として、バチで戦う将門とか、剣を抜いて張り出しステージまでの花道を走り抜ける榎本とか、それで、二人が「漢道」(阿津賀志山異聞)を歌うとか、私は何を観ているんだろうという気持ちになる。ごちそうさまでしたそういえば、My楽、榎本さんが「ばびゅん」とか言って、面白かったのだけど、この曲には「もう迷わない」が入らないと、なんか落ち着かないな…とも思った。
温まるだけ温まった、いやもう、熱湯状態の舞台に、ライブ最終形態の衣装で男士たちが登場する。腹とか背中とか大胆に見せる男士たちにもようやく慣れたし、もう、それがこんなに大量に出てくると、そこまで気にしていてもしょうがない。曲は、「獣」(結の響、始まりの音)。最後に大きな「誉」が登場して、スカッとする。
そういえば、張り出しステージ上の二重のセリのセンターで、大和守安定が、「騒げぇ~」と絶叫するのだが、ゲームで見る安定は、そんな“野郎キャラ”には見えない。だけど、ずっと、安定を演じている鳥越裕貴のキャラが相俟って、そんな安定にも違和感を感じない。2.5次元の醍醐味というのは、基本的にキャスト変えずに、演じ続けることによって、キャストと役が融合して、化学反応を起こした、さらに立体的な魅力なのかもしれない。
ここから、クールダウンともいえる「問わず語り」(東京心覚)に入る。クールダウンでもあるけど、最初に戻る…というか、やはり、「心覚」の世界観の祭だったんだな…と腹落ちする曲だった。
ここで、平将門の最後のパフォーマンスが入る。演じる川隅の剣技がすごいということもあり、圧巻の将門様。
将門の言葉を受けるのは、やはり、水心子。楽しい祭だったと言ってもらえたし、私も楽しい祭だった。
一人一人の男士(戦闘コスチューム)が紹介され、最後に「刀剣乱舞」を全振りで歌い踊る。
いやー、ありがとうございます、しかなかった。まじで
来年は、富士の裾野で巻狩ですかえ、昼公演とか、光る棒どうするん
「真剣乱舞祭2022」(1) [┣2.5次元系舞台]
はじめての真剣乱舞祭。なのにアウェイ宮城で、私は本当に大丈夫なのでしょうか
仙台駅からシャトルバスに揺られること1時間弱、やってきましたグランディ21。⇒これは施設の総称で、上演される場所は、セキスイハイムスーパーアリーナ。こちらの右側の方の建物ですね。
とりあえず、絶対に必要なこんのすけペンライト(今回の真剣乱舞祭に出演する33振の刀剣男士のカラーを擁するペンライト)を購入し、まだ入場できるまで3時間あるんですけど…という困った状況になりました。
日差しは強く、風も強い。しかし、どこにも休憩できそうな場所はない。
地図には、県民の森とか描いてある…と思い、一人、散歩に出発する私。
え、まじすか
これ、迷ったら、行方不明になるような場所じゃない
ビビりながら、遊歩道のようなところを歩き始める。
ずっと坂道を登っていくと、こういう感じの平地が。
え、ここ、本丸じゃないこのサイズ感。←「刀剣乱舞」で言うところの「本丸」ではなく、城の設備としての「本丸」という意味です。
むしろ、ここ城だったんじゃない
(帰宅後調べましたが、グランディ21がある、利府の辺りが中世以降の城だったという記事はありませんでした。残念…)
ずっと歩いていくと木の橋が。別に吊り橋でなかったし、とても綺麗な新しい橋だったけど、なにしろ、今年大きな地震があったので、この橋、大丈夫かしらと不安に。橋が落ちても、誰にも気づかれなさそう…
そこを抜けると見晴台があり、ここまで来ると、壮大な気分になれました。
すごーいパノラマ。真下の左側にある建物は、2002年の日韓ワールドカップの時に試合が行われたキューアンドエースタジアムみやぎ。
ちなみに、県民の森方向の山に登らなくてもこちらには、下の道からやってくることができるみたいです。(帰りは、下の道から戻りました。)
このブログをじっくりお読みの方は、私が、俳優の太田基裕さんのファンであることはご存じかもしれないが、ここ、宮城の地で、太田さん演じる千子村正(せんごむらまさ)は千秋楽を迎える。そういうこともあって、初・乱舞祭が、宮城になってしまったのだ。
しかし、アウェイで、千秋楽が初見でいいのか
ひたすら、不安を抱きながら、開演を待った。
しかし、始まってみれば、すべてを忘れて、ペンライトを振っていた。
すごかった…放心した…村正ロックオンだった…
しかし、この時の私は知らない。これが、序章にすぎなかったことを。
これは、序章ー※
(つづく)
※「ミュージカル刀剣乱舞 結びの響、始まりの音」に『序章』という曲があるんですね。
七海ひろき&彩凪翔が? [┣2.5次元系舞台]
まんばちゃんの日本刀歴史旅も楽しみ。単騎出陣じゃなくて、単独行なのね…
じゅじゅステ? [┣2.5次元系舞台]
舞台「呪術廻戦」の制作が発表された。
「鬼滅の刃」の舞台も大ヒットしたし、次は「呪術廻戦」というのはすごくわかるのだが…もっくん(太田基裕)も出演するし、観ないという選択肢はないのだが(観られないという悲劇はあるかもしれない…)、原作全然知らない勢なので、「鬼滅…」の時のように、映画だけは一度見ておこうかな…と悩んでいる。
さて、2.5次元舞台は、作品の略称を作ることがよくあるが、(「テニミュ」「刀ミュ」「刀ステ」みたいなやつね)「舞台呪術廻戦」は、「じゅじゅステ」で行くそうだ。
そういえば、「舞台ゲゲゲの鬼太郎」は、「ゲゲステ」だったし、「ミュージカル北斗の拳」は、「アタタミュ」と言われていたし(公式には、“fons”が略称だったらしい)、面白い愛称ブームが来ているのかしら。
ジャンプSQの読者としては、連載が一段落してSQに来てくれれば、読めるのにな…とか、わりとマジに思ってます。(今は、「テニス…」も「るろ剣」もSQで読めるのさ)
「ヴァニタスの手記」配信観劇 [┣2.5次元系舞台]
「ヴァニタスの手記」は、1月22日から30日まで上演されるはずの舞台だった。
しかし、W主演の一人、菊池修司が新型コロナに感染したため、高本学を代役として、1月29日のたった1回きりの公演が初日にして千秋楽となってしまった。
本作は、ヴァンピールという名で呼ばれるの吸血鬼の物語。
ヴァンピールであるノエ(高本)が、“ヴァンピール専門医”のヴァニタス(植田圭輔)に出会ったことから始まる二人の冒険譚。
1回配信で見ただけでは、冒険譚なのね…ということが理解できる程度だったが、なかなか面白かった。
騎士ローラン役で登場した丘山晴己が、少ない出番で大いに持って行った感じ。
植田は、一筋縄ではいかないヴァニタスの性格を的確に表現していて、さすがだった。
代役として、たった一度きりの公演に全力で取り組み、言わなきゃ代役だってわからないレベルに仕上げてきた高本も恐ろしい集中力。
ルカ役(子役)はWキャストだったので、第1部と第2部で出演を分けていたが、がんばったね…
続きもありそうな内容なので、今度は、舞台で観劇してみたい。
脚本・演出は山崎彬さんだったのか…
2.5の世界に、ゆうひさんに関係深い名前が次々に出てくるんだけど、そろそろゆうひさんも出動する…
舞台「炎炎ノ消防隊」観劇 [┣2.5次元系舞台]
舞台「炎炎ノ消防隊ー破壊ノ華、創造ノ音ー」
原作:大久保篤(講談社「週刊少年マガジン」連載)
演出:久保田唱
脚本・作詞:なるせゆうせい
音楽:三善雅己
アクション監督:栗田政明
舞台監督:川畑信介
美術:乘峯雅寛
照明:鶴田美鈴
音響:ヨシモトシンヤ
映像:O-beron inc.、小野奈津江
衣裳:加藤佑里恵、熊谷美幸
LED衣裳:中田眞城子、白須祐次、上田健太郎、長谷川日奈乃
ヘアメイク:車谷結
小道具:平野雅史、羽鳥健一
振付:MAMORU
歌唱指導:水野里香
演出助手:丹治泰人
美術助手:関由樹
アンダースタディ:大野洸貴、眞砂佳奈子
2.5次元舞台「炎炎ノ消防隊」を観てきました。
舞台化、映画化される漫画作品ってジャンプが圧倒的に多いと思うのだが、本作は、マガジン原作。そのせいもあって、原作を全く知らない状態での観劇となった。(そもそも、舞台作品もこれが2作目なので、“続き”ものなんだよね。)
にもかかわらず、登場人物がたくさん出てくるにもかかわらず、すごくわかりやすく、面白い作品でした
脚本、演出がすごいのかな
シリーズもの全体を通しての設定、たとえば、今の日本の未来の話とかじゃなく、別の世界線の話だよねとか、焔(ほむら)ビトや特殊消防隊など作品世界で登場する用語とか、主人公のシンラ(牧島輝)の過去(火事で母と弟を亡くし、その原因とみなされたこと、それにめげず、真犯人を探していること)とかも、ちゃんと入ってくる。
今回の物語は、皇国の治外法権的な町“浅草”と、ここを守る第7消防隊が出てくるエピソードと、シンラの属する第8消防隊がスカウトしようとしているヴァルカンのエピソードが中心となっている。
ひとつの舞台作品としても面白いし、続きも知りたくなるような内容にもなっていて、十分に堪能できた。
シンラを演じる牧島は、足の裏から炎を出すという設定のため、ワイヤーアクション、しかも、空中で敵に足の裏を見せるために、仰向けに近い状態で制止するという、体幹どうなってるんな技を次々に繰り出す。
主役として、要求されるものがものすごく多いように思うが、1ヶ月もしない前に、私、二人ミュージカルしてるところ観てるんですけど…どうなってるん
アーサー・ボイル役は、横田龍儀。そっか、初演は、小澤廉か…
すっとんきょうなキャラで面白かったです。
桜備役の君沢ユウキ、火縄役の馬場良馬、リヒト役の田中涼星など、他の作品でもおなじみの出演者の新たな一面が観られたのも楽しかった。
しかし、今回は、やはり、新門紅丸役の佐藤流司、相模屋紺炉役の郷本直也の存在感がすごかった。かっこいいぞ、第七消防隊彼らは、江戸時代の町火消しをモデルに描かれてるんだろうな。サブタイトルにも出てくる“破壊”は、江戸の消火方法だし。粋でいなせでございました
環古達(早乙女ゆう)が黒ビキニの上から、隊服を着ていて、何かというと脱ぐという設定にハラハラしていたけど、原作通りなのね…この辺が、少年マンガなんだろうな…