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不正転売防止法施行 [┗エンタメへの想いとか薀蓄とか]

いよいよ「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」、通称「不正転売防止法」の施行日がやってまいりました。


この法律、来る2020年の東京オリンピックチケットが不正に高騰するのを防ぐのが第一目的ではないかと、私は考えています。たしかに、一時、アーティストの方達が、チケットの不正転売に対して一斉に声をあげるというニュースがありました。とはいえ、こんなに早く、法律として成立するというのは、やはり東京オリンピックあってのことではないか…と。オリンピックは世界規模でチケットを販売しますから、そこで不正転売などあっては、国の威信にかかわりますもんね。
まあ、そもそも、発売当日、観る気もないのに、チケットを大量購入して不正に高値で転売する…という商売が存在しているのは事実。そして、そのような不正転売が、闇の資金ルートになっているのかもしれません。かつて、ダフ屋が反社会勢力の資金源だったように。
で、そもそも、そのように大量にチケットを購入し、高値で転売したりしない一般庶民の我々にこの法律がどのように影響するか、さしずめ、知りたいのは、そこですよね。


我々庶民としては、主に、ふたつの点が気になるところだと思います。
ひとつは、どうしても見たくて、多少積んで購入したあのチケット、入場を断られたらどうしよう[exclamation]問題。
もうひとつは、観るつもりで購入したチケット、ダブってしまった、または、事情で観に行けなくなってしまったから、転売したいけど…問題。


最初の問題については、断られたら仕方ない…くらいの気持ちで購入する…ということしかないでしょうね。
ただ、入場を断られるようなチケットは、だいたいネット上で高額で売られているのが確認されており、それを見た人が通報することにより、観劇が断られる流れになっています。前方席を相当の高額(10万円とか?)で購入したのでなければ、通報の対象にはなっていないように思います。
とはいえ、これに関しては自己責任。断られたら、自分が悪いと思うしかありません。


ふたつめの問題は、ふたつの不安要素を孕んでいます。ひとつめは、処罰の対象になるかも…という恐怖、もうひとつは、チケットの入手先(俳優さんのFCとか、宝塚友の会とか)を退会させられるかも…という恐怖。
まず、最初の方ですが、これは、「業として」「繰り返し」「高額」転売をしている…ということが認められれば…ということなので、まず、安心していいと思います。あくまでも、自分が観たいと思って取ったチケットが、「たまたまかぶった」「たまたま行けなくなった」という転売なのですから、上記の条件にあてはまるハズがありません。特に定価以下で販売していれば、まったく当てはまりません。
で、退会させられるかも…問題は、やはりネットという証拠の残る場所に出してしまったら、どういう処分をされても仕方がないというのが、現状だと思います。さまざまな事情で観劇できない時は、個人の伝手で転売するしかないのかな…と思います。


ただ、宝塚の場合は、あれですよね…
チケットなんて、その料金が無駄になってしまうのを諦めたら済むもの…と思っている方も多いかもしれませんが、宝塚ファンはそうではないのです。自分が座らなかったら「空席」になってしまう…真っ赤なシートを観たら、出演者が可哀想…というこのファンの心意気。だから、転売するという側面もあるんですよね。(この場合の転売は「高額転売」じゃないですよ。)
そして、誰だって、友達百人いるわけじゃないし、いや、たとえ百人いたとしても、チケットの当たり外れって、均等じゃないから、友達のチケットばっかり当たって、友達は当ててくれない…ということになれば、友情にひびがはいることもあるかもしれない。(だから、ネットでやり取りできるチケットサイトって便利ではあるんですよね。)
宝塚の世界には、長年、「サバキ」というよい相互扶助の場があったのに、それもダメになって、次は、ネット…観たい人にチケットが行き渡るなんて、夢のまた夢かもしれないけど…切ないですね。


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