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「VIVID CONTACT-fancy-」観劇 [┣演劇]

「VIVID CONTACT-fancy-」


作・演出:柏進(WATARoom)
構成・作:川本成(時速246億)
作:ピクニック(吉本興業)


楽曲提供:TSURU(STANCE PUNKS)
舞台監督:古屋治男
照明:早川誠司(アトリエ第Q藝術)
音響プランニング:大倉栄人(劇団「わ」)
演出助手:野依健吾(ぶたのちょきんばこ)
宣伝美術:松田二郎
ヘアメイク:aico
撮影:渡邊純子(photofilter)
配信担当:西川昌吾(TWO-FACE)
ディレクター:七熊はち
制作協力:西尾くみこ
主催・企画・製作:WATARooM


2月に観劇した「VIVID CONTACT Re:boen」がとても楽しかったので、続編の「fancy」を観に行くことにした。


前回公演で、新しい人生を歩む決意をした陽子(曽世海司)。勤めていたネイルショップを退職し、自分の店を開業することにしたらしい。オープンまであと一週間というある一日の物語。
陽子は、自身のマンションを一部改装してネイルサロンを始めるらしい。住むには快適な場所だが、ネイルサロンとしては、繁華街にあるわけでもなく、オープン前の登録会員メンバーも、なかなか思うように集まっていない様子。
朝、起きてくると、サロンはスナック菓子の空き袋や、衣類などで散らかっている。一緒に住んでいるマリカ(マリカ)の友人、テンテンが昨夜遊びに来て、散らかしたままらしい。
そこへ電話。お願いしていたリフォーム会社から、今週末の施工は難しいという連絡。対応している間にマリカが起きてきて、用意していた陽子の朝食を食べてしまう。
イライラが高じたところに、エアコンのメンテナンス(ゲスト=この日は鍜治本大樹)がやってきて、陽子は調子を狂わされっぱなし。
さらに、前回公演で、ホテルのロビーで一泊しようとしていたミュージシャン(TSURU、山本芳樹)もギターを抱えて現れるが、彼らを招待したマリカは用事があると言って出かけてしまう。気まずい雰囲気が漂うものの、ここにあるものは何でも自由に食べていい、冷蔵庫の中のものも好きに食べていい、と、陽子は太っ腹なところを見せる。言ってもらったからって、やりたい放題なTSURU
さらに、マリカにサロンのインテリアを見てほしいと言われた、前川Jr(前川Jr)や、マリカから届け物を頼まれた利根川渡(利根川渡)も現れ、それぞれ爪痕を残して去っていく。ゲストの鍜治本も、休憩時間に一人でキャンプを始めたり、友達がいないと嘆いたり、自分の曲を作ってほしいと無茶振りしたり、強烈な印象を残した。
ようやく帰ってきたマリカは、号泣している。
新しいサロンのオープンを祝うために、お金を貯めて、二人がとても気に入っていたアート作品を購入しようとしていたのだ。が、画廊に行ってみると、その作品はホールドされて(買い手が決まって)いた。
ビックリする陽子。と、同時に、ミュージシャンの演奏で、ハッピーバースデーが演奏される。あまりに多忙で忘れていたらしいが、陽子の誕生日だった。マリカは、陽子のために、ミュージシャンを呼び、利根川にバースデーケーキを届けてもらったのだ。(ケーキは、TSURUがそれと知らず、完食済[爆弾]
ちぐはぐだけど、思いやりに満ちた陽子の誕生日。最後の最後に、Bigなサプライズで幕を閉じる。


TSURUがずっとずっと何かを食べていることだったり、前川Jrが買い物があるから、お財布が必要と言い続けていたことだったり…が、全部伏線になっていて、作劇の上手さに感服。
どっかんどっかん、笑い通しで疲れてしまうほどで、コロナ下の残念な日々が溶けていくような、そんな温かい時間だった。


今回登場した、マリカ、前川Jr、利根川渡は、すべて、柏進さんの演じるキャラクター。
俳優・柏進が、マリカや前川Jrや利根川を演じているという考え方ではなく、それぞれがキャラクターとして完全に成立した状態で、いろいろな作品に、そのキャラクターとして出演している、というコンセプトなのだ。
どんなドラマに出ても、マリカは、マリカとして作品の中に生きる。それが、WATARooMのコンセプトということらしい。
この先、陽子とマリカと、周囲の人々がどんな風に、日々を過ごしていくのか、見守っていきたいな~と思った。
できれば、また、もっくんとか出てくれないかな~[揺れるハート]


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