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「或る俳優の物語~三木のり平編~」第二部観劇 [┣演劇]

『60‐60の会・見聞芝居』
「或る俳優の物語~三木のり平編~」第二部 立志編


構成・演出:倉本徹
演者:藤原啓児
聞き手:倉本徹


「見聞芝居」というのは、「徹子の部屋」のようなインタビュー形式での、一人語り演劇という新しいスタイルの芝居ってことだろうか。演者の藤原は、三木のり平という人物として語って(演じて)いくが、聞き手の倉本は、演じる必要はなく、藤原が三木のり平になるための媒介のような存在に感じた。
一日で、第一部・第二部の通し上演をして、以上終了…という大変潔い公演だったため、残念ながら、第二部だけの観劇となってしまったが、それでも大変面白い見聞となった。


まず、倉本の前説がいい。
浅草にロック座という劇場が昔あったというのは知っていたが、そのロックをこの日まで、私は、Rockだと思っていた。「六区」だったのか[exclamation×2]この見聞に登場する過去の様々な文化を手際よく、時に脱線しながら楽しく紹介していく。浅草という街の特殊性と、そこで生まれたエンタメの生き証人・三木のり平という構図がとても鮮やかで、最高の時間だった。
さて、本編。
私は世代的に、桃屋のCMで育っている層なので、三木のり平の、あのしゃべりが脳に焼きついている。その分、藤原の演じるのり平さんには、冒頭、少し違和感があったが、のり平の波乱万丈の人生に夢中になるうち、だんだん違和感が抜け、藤原ののり平が心地よく感じられるようになってきた。
「セリフを覚えずに、あちこちにカンペを仕込んでいた」という噂を否定する場面など、論理的な口調で、なるほどと思わせたし、軽妙な部分と、しんみりした部分の切り替えも自然かつ鮮やかで、本当に面白かった。
ベテランの二人ならではの、どこまでがセリフで、どこまでが違うのか、絶妙な「一言一句までは決め切らない」感じが、演劇の新たな可能性にも思えて、人生60からだな[ぴかぴか(新しい)]と励みになった。


お二人のセッションがいつまでも続きますように…[ハートたち(複数ハート)]と、熱いエールをこっそりと送ります。


あと、開演ギリギリに、周辺で迷っていた私を捕まえてくれた、スタジオライフ劇団員の前木くん、本当にありがとうございました[黒ハート]最高のステージに間に合って、本当によかったです。


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