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「舞台刀剣乱舞 天伝 蒼空の兵ー大坂冬の陣ー」観劇 [┣2.5次元系舞台]

「舞台刀剣乱舞 天伝 蒼空の兵ー大坂夏の陣ー」


脚本・演出:末満健一


アクション監督:栗田政明
音楽:manzo、伊真吾
作詞:末満健一
作詞協力:前田甘露
舞台監督:井上卓
美術:秋山光洋
照明:加藤直子
音響:ヨシモトシンヤ
映像:横山翼(O-beron.inc)
刀剣男士衣裳:惠藤高清
歴史上人物衣裳:藤田友
時間遡行軍特殊造形スタイリスト:百武朋
甲冑制作:渡邊礼子
刀剣制作:羽鳥健一
振付:梅棒(楢木和也)
歌唱指導:水野里香


ステージアラウンド・スーパーバイザー:芳谷研


2021年、とうとう、ナマ刀剣乱舞デビューを果たすこととなった。これまでの作品は、すべて、映像で確認しているし、ゲームだって半年くらい毎日プレイしているけれど、なんといっても「初・ナマ観劇」[exclamation]心ここにあらず、な姿勢で、ステージアラウンド東京に向かう私だった。


天伝2.jpg


今回の「天伝 蒼空の兵」は、大坂冬の陣が舞台。
慶長19(1614)年、いわゆる方広寺鐘銘事件をきっかけに、天下人・徳川家康と、鉄壁の大坂城に居を構える、秀吉の一子、豊臣秀頼の関係が一触即発状態になる。
そんな大坂城に派遣されたのが、山姥切国広(荒牧慶彦)を隊長とする第一部隊。メンバーは、ほかに一期一振(本田礼生)、鯰尾藤四郎(前嶋曜)、骨喰藤四郎(北川尚弥)、宗三左文字(佐々木喜英)、加州清光(松田凌)。
オープニングから、華麗な殺陣を披露してくれて、めちゃくちゃカッコいい[黒ハート]
さて、徳川陣営を偵察していた鯰尾は、家康(松村雄基)の周辺に不思議な者の影を見つける。時間遡行軍なのか、それとも、別の本丸の刀剣男士なのか…[exclamation&question]⇒のちに、まさかの、未来から来た同じ本丸の男士、太閤左文字(北乃颯希)であることが判明[exclamation]てか、未来の本丸は、単独行動OKなの[exclamation&question]
秀頼(小松準弥)の側近、大野治長(姜暢雄)は、家康との避けられない決戦を前に、徳川の天敵、真田昌幸の息子、真田左衛門佐信繁(鈴木裕樹)の登用を進言する。信繁は、鉄壁の大坂城の外側に、さらに出城として真田丸を築く。急ごしらえの出城を築くための人足として、山姥切、宗三、加州の三振は、真田丸に入り込む。
この辺の、三振のてきとーな抜け感(アドリブもあり?)だったり、少し後に出てくる「太閤左文字劇場」は、キリキリと胸が締め付けられるような、本編の展開の中で、ちょっとした息抜きになっている。
まあすぐに、治長と信繁のバチバチシーンからの秀頼様登場になって、緊張感、再び[exclamation×2]ではあるのだが。
通常、時間遡行軍は、歴史を変えるため、誰かを攻撃してくるのだが、今回は、秀頼側も、家康側も、何らかの攻撃を受けている。敵の狙いが分からず、当惑する男士たち。
一期は、元の持ち主である秀頼に出会い、1幕の終わりで正体を明かしてしまう。え、いいのか[exclamation&question]てか、こういう場合、信じてもらえるものだろうか[exclamation&question]現実問題…[爆弾]
2幕の冒頭に大きな殺陣のシーンがあり、椅子に背中が張り付いたようになってしまった。ヤバい、こんなんこなす体力と精神力、これを100ステージとかありえん…[爆弾][爆弾][爆弾]
短刀(太閤)、脇差(鯰尾、骨喰)は、ブロックを組み合わせて作る立体的な戦地で戦い、アクロバティックな動きを見せる。打刀(山姥切、加州)は、ステアラの広さを生かしたえげつないほど厳しい殺陣。太刀である一期も、大きな殺陣が用意されていたが、本田が上演中にケガをしたため、公演の大部分で、ここの殺陣はカットされていた。(千秋楽付近で復活したので、DVDには入っているハズ[ぴかぴか(新しい)])どれもこれも、呼吸をするのを忘れるほどに、えげつない殺陣でした[ぴかぴか(新しい)](褒めてます)
天下人、豊臣秀吉には、正妻のねね(ねい、おねとも)のほか、たくさんの側室がいたが、子供が生まれたのは、淀君との間だけ、しかも、夭折した長男を含めると、二人も授かっていることから、本当は秀吉の子ではないのでは[exclamation&question](秀吉には子種がない)説が、古今東西囁かれている。
その場合、秀頼の父親は誰か。歴史ファンの間では、石田三成を含め、さまざまな「お相手」が予想されているが、大野治長もその一人だったりする。作者は、真田信繫という作中人物を使って、治長にこの質問をぶつける。まあ、聞きたいよね、そこに治長がいるんだから。
どうでもいいけど、この場面の二人、イケメンすぎて震える…[るんるん]
(二人とも戦隊ヒーローだから、当然だけど…)←ゴーカイジャー見ると、ほぼ過去すべての戦隊ヒーローに詳しくなれます[揺れるハート]
とはいえ、本作には、淀君が登場しないので、なんとなく、治長の答えは、私には、ピンボケ気味。もし、治長が、秀頼の父だとしたら、父→息子への思いというより、治長→淀君への思いはどうなっているのか、その思いと、秀吉への忠義は両立したのか…みたいなことが知りたいと思ってしまうから。(個人的な感想です)
とはいえ、秀頼に仕える治長の風情は、忠臣であり、また、父が子を見守るようにあたたかな眼差しでもあった。
(ちなみに、余談だが、姜暢雄は、いまだにスタジオライフを退団していない。もう出なくなって軽く15年は経っていると思うけど。情の深いくんが好きです[揺れるハート]
そんな、治長に直球で聞きづらいことも聞いてしまう、この信繁さん、実は、とてつもない秘密を抱えていた。
彼が九度山に居た頃(関ヶ原で西軍についた真田昌幸・信繁父子は、紀州の九度山に蟄居していた。蟄居中に昌幸は病死)、時間遡行軍の阿形(安田桃太郎)と吽形(杉山圭一)を従えた弥助(日南田顕久)の訪問を受け、豊臣家と信繁自身の未来を聞かされていたのだ。自らの最期を聞かされて、平然としていられるわけはなく、信繁は、弥助の提案を受け入れる。つまり、史実では、豊臣は滅び、信繁は夏の陣で最期を遂げるが、諸説にある、真田十勇士と信繁(幸村)が、秀頼を連れて、鹿児島の地に逃げ延びた…というストーリーを実践することを。そのためには、存在しない「真田十勇士」を顕現させる必要があるが、それは、弥助に考えがあるという。
これはヤバい話だ。
そもそも、この弥助、ジョ伝で刀剣男士に出会っているのだが、その記憶があるらしいのだ。(通常は、歴史の自浄作用により、刀剣男士に出会った人間は、その記憶を失う)
さらに弥助、ありえないほど強い。
人間のレベルを超えた強さで、刀剣男士に立ち向かってくる。既に人間ではなくなっている感もある。
そして、堂々と真正面から、刀剣男士に対して、「正史はそのままに、諸説に逃がすってことで手を打たないか」と交渉してくる。しかし、今回の隊長は、誰よりも生真面目な山姥切、スッパリと弥助の交渉を断るのだった。まあ、そうだよね、うん[もうやだ~(悲しい顔)]


2幕終盤の殺陣は、さらにえげつない[もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)]
刀剣男士たちは、真剣必殺(ゲーム上で、中傷以上のケガをした時に、なぜか服がちぎれて半裸状態になり、思わぬ力を発揮して敵を撃破するという確変がある)の服装・ケガ状態(=中傷以上)で、多くの時間遡行軍を相手にエンドレスで戦い続けるのだ。ここで、舞台は360度回転する。祭りみたいに、太鼓とソイヤソイヤの掛け声の中で。観客は居ながらにして、さまざまな場所で戦う刀剣男士@全員真剣必殺を、祭りのハイテンションの中で、ぐるりと観ることになる。
初観劇時は、「みんな、もう、弊本丸においでよ~[もうやだ~(悲しい顔)]うちは、中傷レベルで帰還させるし、ちゃんとお手入れするよ~[もうやだ~(悲しい顔)]」と思った[わーい(嬉しい顔)]
さらに、加州なんか、その状態で、70超えて脱糞するほどの戦いを所望する家康と、(相手を殺さぬように)剣を交えるのだ。まじか[あせあせ(飛び散る汗)]針金のように細い裸体に、シャツがまとわっているだけの状態で、家康が、生きて江戸時代をちゃんと軌道に乗せてくれなければ、自分はあの人に会うことができない…と必死になるのだ[黒ハート]
その結果、初代将軍に、「沖田総司」の名を覚えさせるんだから、すごいことだ。


いや、もう、体力ゼロになるくらい、疲れる舞台だった。(観てるだけです[あせあせ(飛び散る汗)]
出演者、どうなってるの、こんなの、2回公演とか、不思議を超えて理解不能…[爆弾]


ここまで入り組んだシリーズの考察とかは、さすがに新参者の脳みそでは無理なので、以下、単なる感想を連ねていく。
私は、信繫役に鈴木裕樹の出演が決まった時から、こ…これって、ダブル鈴木ヒロキ共演ってこと[exclamation&question]と、密かに楽しみにしていた。なぜなら、信繁は、大坂夏の陣まで生きているからだ。
まさか、歴史に抗おうと、冬の陣で自害するなんて、思わないじゃん[もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)][もうやだ~(悲しい顔)]
やはり、ひとつの舞台に、二人の鈴木ヒロキが同時に立つことはできないのか[exclamation&question]ドッペルゲンガーなのか[exclamation&question](別人ですから[ひらめき])でも、めちゃ、かっこいいヒーローでした。
この公演、主演は、一期一振の本田礼生、山姥切国広の荒牧慶彦はトメポジ(重鎮)にクレジットされていた。が、本田のケガもあって、全体的な印象としては、荒牧が主役だったな…という感じ。もう少し、詳しく言うと、刀剣乱舞の物語的な部分の主役荒牧で、タイトルの「蒼空の兵」という意味では、秀頼と一期の物語なんだろうな…というか。
「大坂の陣」冬→夏半年間のロングランは、言うまでもなく、秀頼と豊臣の最期を描く物語。それを、秀吉から秀頼を託された一期一振という刀が、見届けるということが、重要なのだろう。それは、後半の主演、鈴木拡樹演じる三日月宗近にも通じる。
初出演で初主演の本田には、大変な3ヶ月だったと思うが、「藤四郎兄弟たちの兄である」ことがアイデンティティだという優しい兄にふさわしい、静かな佇まいと、クリーンな殺陣が印象的だった。
鯰尾と骨喰は、双子みたいな息の合った芝居と、それぞれの個性の見せ方がうまい。なんだかんだで、二人とも、脱いだら筋肉がすごい。細マッチョですね。
太閤は、可愛かった。ハスキーな声が魅力的。太閤左文字劇場も、テンションの高さを保って、やり切ってしまうのがすごい。そして、明るく、可愛く、なんてことを言いだしてくれるの[exclamation&question]これからまんばちゃんがどうなるか、考えただけで、意識を失いそうになった。
宗三は、女性のいない座組のヒロインだった。さすが傾国の妖刀。片肌脱ぎになると、魔王の刻印が白い肌に鮮やかに浮かび上がり、息をのむ美しさだった。マッチョに仕上げない、無駄のない筋肉の付け方もさすが。
加州は、もう、ゲームの加州が飛び出してきたとしか[黒ハート]もちろん、弊本丸の加州は、余裕のあるお仕事しか与えられないので、もっと可愛い姿しか見せないのですが、仮にヤバい現場に出して、もっと必死になったら、こんな姿を見せるのかな…などと妄想できる、そんな加州。特に、真剣必殺の痛々しいほどに細い身体に、クギヅケになった。
まんばちゃんは…一人、しもふり系ですよね。こちらもゲームのまんばちゃんに近い体形。でも…なんだろう、私、まっきーの肌は、正視できないみたいです[失恋]
弥助の日南田くんは、スプリングマンの小劇場公演で三度観ている。そっかー、こういう大きな劇場のお仕事もしてるのか[exclamation×2]今回の公演のキーマン。弥助は、すごく悲しい人なのね。命をかけて、信長を救う刀剣男士になろうとしたけど、すぐにも崩れ去る異形のものにしか、なれなかった。切ない…[もうやだ~(悲しい顔)]
くんについては、もう単なる贔屓目だけど、鬘も似合って、めちゃイケメンでした。
そして、松村さんは、もう別格ですね。とんでもないサイコーのイエヤスでした。
そんな中で、秀頼役の小松準弥くんは、歴史上の人物の中で、一人キャリア不足がハッキリとわかる。しかし、その分、作中での成長も一番大きく、毎日舞台に上がることの大切さをしみじみと感じた。
緊急事態宣言下、出演者はマウスシールドを使用していたが、その透明感が素晴らしく、ほとんど気にならなかった。マウスシールドの精度、この半年でめっちゃ、上がってない[exclamation&question]あんまり、嬉しいことではないけど。


天伝1.jpg


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