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「不思議なラヴ・ストーリー」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

ミュージカル座
ミュージカル
「不思議なラヴ・ストーリー」


脚本・作詞・演出・振付:ハマナカトオル
作曲・編曲・音楽監督:西出真理


タップダンス振付:藤井真梨子


美術:松野潤
衣裳:中埜愛子
照明:柏木春香(株式会社ルポ)
音響:中村恵美子
舞台監督:小野貴巳


演出助手:梅沢明恵
歌唱指導:高橋辰也
パーカッション指導:森拓也


小道具:菅田紗子
衣裳助手:多々井舞弓
映像:ツノダイチロウ
音響操作:中村恵美子、小川陽平
音響ステージ:川辺結


多田直人&小此木まり主演のミュージカル…って、どんだけワタシ得なの[exclamation&question]と、勇んで行ってまいりました。
一緒に行くはずだった、Kさまは風邪でダウン…おだいじに…[黒ハート]


物語は2001年初冬のニューヨークを舞台にしている。
この年、ニューヨークのショービズ界は、同時多発テロ事件の衝撃からまだ立ち直れておらず、その末端にいる主人公のジョージ(多田直人)や、ルームメイトのジム(麻田キョウヤ)は、職にあぶれていた。
役者を目指すジムは、アルバイトのつもりのタクシー運転手が本業になりかけているし、脚本家を目指すジョージは、バーガーキングのチラシコピーを作っていた。部屋代を稼ぐという意味では、ジムはよほど真面目で、ジョージは、自分に合わない仕事なんか…と、ふてくされており、うたた寝をして、女性の夢を見たりしている。母からの電話も、出ないようにしている。
そこに、夢で見た女性が現れ、上の階に消えていく。上の階には、90歳を超えるエレノアばあちゃんが住んでいるという噂なのだが…。
やがて、ジョージは、その女性・アイリーンが、エレノアおばあちゃんのひ孫で、夢の中で会った気がしていたのは、実は、前世で夫婦だったから…ということを知る。そこから、ジョージは、前世探しの心の旅に出る。
なんと、彼は、コロンブスであり、リンカーンであったすごい過去を持っていた(笑)。
そして、前世では、ハリウッドの脚本家をしていて、ミュージカル映画の脚本を書きかけていたが、妻を亡くし、戦争に行ってノルマンディー上陸作戦で命を落としたのだとか。ジョージが書こうとしていた「ラヴ・アット・ファースト・サイト」というタイトルを聞いて、エレノアおばあちゃんが、ジョージの前世が書いた書きかけの脚本を持ってくる。
自分は、この作品を完成させるために生まれ変わったのだ!と知り、ジョージは、仕事への情熱をよみがえらせるのだった…みたいな物語だった。


前世での縁は今生まで続いている-という、設定が、色々な不思議を回収してくれて、じーんとした舞台になった。
特に、アイリーンの前世の女性の母親(過去世・そして現世では、ジョージの母親)が、ジョージに向かって、「あなたの母親になれて、よかったわ」と伝えた後、現世の大団円のところで、ジョージの母がアイリーンに、「あなたの母親になれて嬉しいわ」と伝える場面では、思わず、落涙してしまった。
また、ジョージの両親が、何度生まれ変わっても夫婦だったり、ジョージの姉や、ジムや、パトロンのエリザベスとの関係が、少しずつ変わりつつ、でもやっぱり、同じメンバーが周囲にいる展開も面白かった。特に、過去世でジョージがジムをすごく助けていて、ああ、それで、現世ではジムがジョージの面倒を見ているのか、と納得したり、エリザベスは過去世でもコロンブスのパトロン・イサベル女王だったりして、ジョージのために見返りなく献身する宿命なのね…と思ったり。


深く考えると、ジムの前世、ジミーと若きエレノアが愛し合っていて、ジミーが急死した後、エレノアは二度と世間に顔を見せず、一人でずっと上の部屋に暮らしていた…となると、アイリーンは誰の子だ[exclamation&question]とか、色々と腑に落ちないことも出てくるのですが、その辺は、説明過多にならないために、いきさつをカットしたと考えたい。


なにより音楽がとても美しくて、どの場面も、耳に心地よいメロディー[るんるん]
そして、どの曲も押しつけがましさがなく、大劇場風の激しい歌い上げもなく、ミュージカル慣れしていない観客にも優しい。ミュージカル俳優ではない多田直人が主演する違和感もない。


ということで、出演者ミニ感想。あ、ちなみにミュージカル座の公演は月組と星組のWキャストになっています。今回、主演コンビはどちらも多田直人&小此木まりだったのですが、それ以外のキャストはすべて違っています。私は、月組を観劇したので、ここでは月組キャストの感想を書いていきます。ご了承ください。


多田直人(ジョージ)…俳優・多田直人は年に何度も観ているし、ステージで歌う多田も、何度か観ている。ミュージカルは、昨年の「Before After」以来。そもそもダンスは、キャラメルボックスである程度踊っているし、歌もうまい。“レミゼ”に出るとか言い出したら、帝劇用の歌い方勉強しようね[パンチ]と言うと思うが、こういう小劇場の主役としては、とても良かった。言うことない。
あとは、カーテンコールの時、皆でもう一度歌う時とかは、もう少し、ピュアな顔で歌ってくれると嬉しいな。


小此木まり(アイリーン)…ちっちゃい、可愛いでおなじみの小此木まりちゃんも、もう、すっかり大人の女性になったのね~[るんるん](初めて小此木まりちゃんを観たのは、初演の「イーストウィックの魔女たち」なので…えーと、もう、一回り以上昔ですね…[あせあせ(飛び散る汗)]
様々なミュージカル経験を持つ小此木なので、安心して観ることができた。
ちっちゃい、可愛い、そして歌うまい[黒ハート]


麻田キョウヤ(ジム)…ジムという人の優しさが、麻田を通してめっちゃ、伝わった。ジムがあってのジョージだね、ほんと。


浅野実奈子(グレンダ)…ジョージの姉でオドオドした田舎のおねえちゃんだったのが、2幕では、美脚を惜しげもなく披露して元気娘に。長身・足長・表情…すべて宝塚の男役なのに、どうして宝塚に入らなかったの[exclamation&question]


その他の皆さんも、ステキな役者さんばかり。
日本発の日本らしいミュージカル…色々なところで発動しているんですね。勉強になります。


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