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「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」


音楽・詞・脚本・オーケストレーション:デイブ・マロイ
訳詞・演出:小林 香
振付:原田 薫
音楽監督:前嶋康明
美術:松井るみ
照明:高見和義
音響:山本浩一
衣裳:中村秋美
ヘアメイク:宮内宏明
歌唱指導:亜久里夏代
演出助手:斎藤 歩
舞台監督:二瓶剛雄
企画協力:グランアーツ
プロデューサー:小嶋麻倫子・塚田淳一(東宝)、中出 桂(ニッポン放送)、近藤久晴(ミックスゾーン)
製作:東宝/ニッポン放送/ミックスゾーン


イープラスの事前予約が当たっていたらしいのですが、観劇の5日前にチケット発券されてませんよメールが来て驚いてチケットを受け取り、観劇に。事前の予習が全くなかったため、会場に到着して、まず驚いた。


グレコメ舞台.jpg


こういう舞台でした。オレンジとグレーのところは、穴が開いていて、舞台は、言わば、廊下というか、通路でした。
※印のところが「コメットシート」と呼ばれる舞台上の客席。ここから出演者を見上げることになる。そして、歌ったり踊ったりしていない時、出演者は、コメットシートやオケボックスの中で待機していることがある。また、コメットシートの観客の目の前のグラスを取ったり、客に絡むことも。
こりゃ、面白そうだ[exclamation]と思ったのも束の間、2階席の私は、何も面白いことはなかった…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]


なんで、こんなに、つまらないんだろう…(寝ました)と思ったら、演出が小林香さん…私、合わないのよね、この方…[爆弾]


まず、この作品を東京芸術劇場という場所で上演したことに、違和感がある。
これ、大きな劇場でやるような公演[exclamation&question]
むしろ、飲食のできるフラットな会場で上演した方がいいのに。全客席をコメットシートもどきにして、そこに上げ底の舞台を仕込んで、つまり、上の絵の舞台を客席半分くらいまで作って、あとは、花道のような仕込みをいくつか作って、客席降りを容易にする感じ。そうして、舞台と客席一体型の公演にすれば、もう少し入り込めたのに。
あと、エッグシェイカーは、座席に置いて全員が使えるようにした方がいい。あの盛り上がる演奏に対して、エッグシェイカーを振っている人が一人でもいたら、その美しい音に心を奪われ、自分が持っていなくても、手拍子で代用するなんて野暮なことは、絶対にしたくなくなる。現に2階席では、シェイカーを持っていた人は稀だったが、音を出してまでの手拍子をする人はなく、その少ないシェイカーの音が美しく響いていた。
そして、休憩時間にグッズ売り場に行ったら、エッグシェイカーは売り切れだった。


バカなの[exclamation&question]


これは、あれば盛り上がるよね~という、ペンライト的な問題ではない。
客がみんなであの音を響かせたらとても素晴らしかったのに、しかも格好のお土産になったのに。ピロシキ配る暇があったら、シェイカーを全員に配付すべき。何をしたいのか、何を見せたいのか、焦点がボケていて、なんとも形容しがたい。


原作はトルストイの「戦争と平和」だが、戦争はほぼ関係ない。
かなり長い原作のうち、恋愛要素として面白い部分となる、ナターシャの若き日の物語だけをピックアップしている。
ナターシャ(生田絵梨花)は、アンドレイ(武田真治)と恋に落ち、結婚の約束をしているが、あまりにも性急な二人の姿に、ナターシャの父親によって、冷却期間を設けられている。(この舞台では戦争に行っている体なのかな?)が、アナトール(小西遼生)という青年と恋に落ち、駆け落ち騒動を起こすことに…。
一方、もう一人の主人公、ピエール(井上芳雄)は、庶子でありながら爵位を継ぎ、まあ、金も地位もある青年。妻のエレン(霧矢大夢)とは、ずっと不仲が続いていて、妻の愛人・ドロホフ(水田航生)と決闘することに…。
ちなみにアナトールはエレンの兄。まあ、きょうだいそろって、あくが強い。
ピエールは、生きることに、あまり積極的じゃなくて、飲んだくれな感じなのだが、さすがに、アナトールにも妻がいることをナターシャに告げることになる。ナターシャは引きこもりになり、ピエールは心を痛める。そんなある日、彗星が現れる。(1811年の大彗星と言われるもの。周期が3300年らしいので、もうお目にかかれないですね。)それで、ピエールが大ナンバーを歌っておしまい。
(途中、意識が飛んでしまっているが、たぶん、大きく間違っていないと思う。)


それぞれのキャストに印象的なソロがあり、それは、すべてのナンバーがすごくステキだった。でも、ソロ以外の楽曲は、不安を煽るような不協和音だったりして、あんまり好みではなかった。この辺も、「すごく良かった[exclamation]」と言えない部分かもしれない。せっかく素晴らしいシンガーを揃えているのに…。
あと、ファンサービスがあればあるほど、2階席は置いて行かれる。
これ、複数回観るファンと、私のように一度だけしか行かない観客では、同じ2階席でも、全然印象が違うと思う。複数回観るなら、次の1階席の時は、こんなサービスがあるのか、事前に知っててよかった[黒ハート]と思うハズ。(複数回観る宝塚ファンとして、そこは理解できる。)まあ、ぶっちゃけ、悔しいんだな、たぶん。先行予約でチケットを取ったのに、なんだよ、あの席は…と思う心の狭い私。


でも、2幕冒頭、2階席にきりやんが来てくれたのは、とても幸せでした。あれでチケット代の9割は回収できたと思ってます[るんるん]
(赤い封筒くれたら、あとの1割も回収できていたと思う、そんなレベルの話ですが…)


イケメンがいっぱい出てきて、きりやんの[るんるん]シャーマンテ[るんるん]という歌が耳に残って、それなりに印象に残る舞台ではあったが、再演されたとして、今回と同じ舞台だったら、行きたくないな…と思うような、そんな公演だった。ぜひ、再構成をお願いしたい。それだけの価値はあると思う。


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