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ミュージカル「DOROTHY」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

ミュージカル
「DOROTHYーオズの魔法使いー」


作・演出:田尾下哲
作曲・音楽監督:宮川彬良
作詞:安田佑子


振付:TETSUHARU
パペットデザイン・ディレクション:アレクサンドラ・ラター


歌唱指導:西野誠
音楽助手・稽古ピアノ:宮川知子
楽器アドバイザー:森由利子
美術:松生紘子
照明:稲葉直人
音響:山本浩一
音響効果:青木タクヘイ
衣裳:山下和美
ヘアメイク:大和田一美
振付助手:齋藤恕茉、橋本由希子
パペットディレクションアシスト:砂川真緒
美術助手:山本史織
演出助手:日高信乃
舞台監督:澤田大輔


主題歌「虹のかなたに」が超有名なミュージカル映画「オズの魔法使い」。
ドロシーは竜巻に飛ばされてオズの世界にやって来るのだが、あまり幸せそうじゃない灰色の家になぜ帰りたいのか…と考えた、作・演出の田尾下さんにより、「オズの魔法使い」の世界は、まったく違うものに変化した。
音楽も有名な曲を使わず、すべて宮川彬良さんのオリジナル楽曲を使用。そんな新しいミュージカルの初演の初日(図らずも)を観劇した。新型コロナのせいで、一週間ほど公演が飛び、東京公演は、27・28の3公演だけ。どうか、このまま無事に公演が終了しますように。


ドロシー(桜井玲香)は、大学生。音楽部に所属していて、コンクール前の追い込みに入っている。
ドロシーのヴァイオリンは、子供の頃から英才教育を受けていたおかげで、相当レベルが高い。これまでのコンクールでは、ドロシーのソロパートでポイントを稼いでいた。が、ドロシーに頼りたくないというメンバーの希望により、今回の演目は、全体の技術の底上げが必須になっている。
そう決まったはずなのに、練習時間をもっと延ばしたいというドロシーの意見は通らない。みんな、そこまでのやる気はなかった。
四面楚歌に陥ったドロシーは、10分間の休憩に入ると、どんよりと落ち込んでしまう。そんなドロシーの前に一人の少女が現れ、ドロシーを別の世界に誘うのだったー


以下、登場人物たちは原作に忠実だが、そういえば、TOTO(子犬)が出てこない。ドロシーを大学生にした影響だろうか。その分、謎の少女が登場し、ドロシーたちを次の局面に誘ってくれる。
ドロシーに出会う、かかしやライオンたちが、冒頭で音楽部のメンバーになっているのも、最終的に全部が10分間の休憩時間にドロシーが見た「夢」で、ドロシーが変わっていくキッカケになる…という結末を考えると、必然性が生まれてくる。優柔不断な指揮者が脳のないライオン役というのは、なるほどな~と思うが、ライオンやブリキ男となると、冒頭のシーンとの関連性を思い出せない。何度も観劇すれば理解できるかもしれないが、この辺りは、少し工夫が必要かもしれない。
オズの国に登場する色々なモノたちは、動物などは、特殊なパペットを使ったり、ほぼセットだったり、めちゃめちゃ面白かった。大人にも楽しいし、子供なら大興奮なんじゃないかと思うが、実は未就学児観劇不可なのよね…この辺の分断が悲しいな。子供半額とかで上演できるとさらに良いと思う。


では、簡単に出演者感想。1回しか観劇していないので、Wキャストもお一人だけの感想になります。
桜井玲香(ドロシー)…公式のビジュアルでは、原作に近い赤毛のおさげ・ソバカスの少女なのだが、舞台では、金髪ウェーブのお嬢様系女子だった。「フラッシュダンス」の時に、ヒロインの親友役で出演していて、すごくかわいい女優さんだ、と一気に覚えたのだが、乃木坂に居た方なんですね。乃木坂、才能の嵐だな。
友人役の時は可愛いな~と思ったが、ヒロインをやってみると、意外とキツい顔立ち(キツネ顔?)だな~と気づく。なんとなく、主役の少女はタヌキ顔という刷り込みが自分になったらしい。
歌も芝居も安定していて、ヒロインの葛藤も真摯に伝わる。今後も見続けていきたい女優さんです。


鈴木勝吾(かかし)…気弱でオーケストラメンバーの声にも、ドロシーの声にも、同調するものの、何の決定も下せないコンダクター。オズの国では、脳を求めるかかしを演じる。
いや~可愛かった~[黒ハート]満足です[揺れるハート]勝吾くんらしいなーと思ったのは、コンダクターの役作りが、なかなかリアルだったこと。いるよね、こういう人、というのが強く印象に残った。かかしくんが、自分の世界を見つけて、幸せになろうとするシーンもじーんときた。
なお、この役はWキャストで、蒼井翔太が演じている。


渡辺大輔(ブリキ)…2014年くらいから、ポツポツと拝見しているが、顔が良くて長身で歌声がすごいところは、変わらない。今回も、観客の感動を独り占めにする名場面があって、心が揺さぶられた。


小野塚勇人(ライオン)…たぶん、初めて拝見したと思う。溌剌としていて、かっこよかった。オーケストラでは、打楽器を担当していたのかな。ライオンくんは、勇気がないことを気にしていたけど、本当はすごく勇敢なんだ。仲間を助けたい気持ちが、恐怖を上回る、そこがステキなんだな。
この役は、Wキャストで、栗山航が演じている。栗山くんも、色々なところで再会(一方的に)する俳優さん。栗山くんでも観てみたかったな。


伊波杏樹(東の魔女)…圧倒的な美声に度肝を抜かれた。ナンバーがどれも素晴らしかった。


凰稀かなめ(西の魔女)…音楽部の顧問…なのかな?オーケストラの一員でもある。そこは、メガネで控えめな女性、でも、西の魔女は、圧倒的に美しく、強く、ずるく、賢いオーラを感じる。退団後、決して追いかけているわけではないのに、今年既に2回目の観劇。今回も、堪能しました[黒ハート]


横溝菜帆(オズの精)…ドロシーをオズの世界に導く少女。可愛かった[黒ハート]


鈴木壮麻(オズ)…ストーリーテラーであり、オズ。歌声を含め、本作の要。安心して観劇できたのは、壮麻さんの存在あってこそだと思った。


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