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宝塚雪組バウホール公演「Sweet Little Rock’n'Roll」配信観劇 [┣ヅカネタ]

雪組のバウホール公演「Sweet Little Rock’n'Roll」の千秋楽公演を配信で観劇した。


本作は、演出の中村A先生の演出家デビュー作とのこと。1985年の作品なので、今から…37年前[exclamation&question]桐さと実と涼風真世のW主演作品だったらしい。シェイクスピアの喜劇「から騒ぎ」を下敷きにした、ポップなハイスクールコメディといったところだろうか。
今回、バウ初主演の縣千に当てて、リメイクされた。
なぜ、なんのために…[exclamation&question]37年ぶりに再演されるほどの作品か[exclamation&question]
プロットはシェイクスピアなので、まあ、見られないこともないが、あの演出はどういうこと[exclamation&question]なんで、全員が、超わざとらしい芝居をしているの[exclamation&question]もしかして、これは、入れ子構造の複雑な演劇なのか[exclamation&question]
いろいろ考えたが、最後まで、謎は解けなかった。


そもそも、冒頭の楽曲で、完全に息切れしながら歌う主演というのが、ちょっと理解できない。
まあ、それは、若さやフレッシュさを前面に押し出すということかもしれない…と思い直したが、息切れしたまま芝居が始まるって…それ、もはや、宝塚じゃないよね[exclamation&question]


転校生のビリー(縣千)は、どういうわけか、クラスの女子、シンディー(夢白あや)と、激しい口ゲンカ。
えー、なんで、なんで、そんなに嫌われちゃったの[exclamation&question]と、思う間もなく、クラスメイトのロバート(彩海せら)のメアリー(音彩唯)への恋を応援することになる。コーチ(アメフト部のコーチなのかな?)のフレディ(真那春人)には、高校生たちのキューピッドになるという趣味があるらしく、ビリーも協力することになったのだ。
メアリーも実はロバートを憎からず思っていたので、この恋は、すぐに成就する。
すると、今度は、フレディが、ビリーとシンディーはお似合いだと言い出す。そして、ビリーには、シンディーがビリーを好きだと言っていた…という噂話を聞かせ、シンディーには、ビリーがシンディーを好きだと言っていた…という噂話を聞かせる。
このベタな作戦も、なぜか成功し、ビリーとシンディーもカップルになる。
そして、高校のダンスパーティーに向け、続々とカップルが成立していく。ロッキー(眞ノ宮るい)とミリー(華純沙那)も、そんなカップル。しかし、ミリーに岡惚れしている、ぐいぐいジョー(天月翼)が二人の恋路を邪魔しようと、罠を仕掛ける。ミリーの家に、ジョーの友人、スタージョン(麻斗海伶)の彼女、マーガレット(妃華ゆきの)を遊びに行かせ、真夜中に、スタージョンと密会させ、それをロッキーに見せ、ミリーが男と会ってたと誤解させる…という作戦。
ロッキーは見事に引っ掛かり、ミリーとパーティーには行かないと言い出す。
ショックを受けたミリーは、薬を飲んで倒れ、ビリーは、真相を暴きだす。ロッキーはミリーに泣いて謝り、ミリーは復活して愛もよみがえる。(ミリーの服毒は、校長先生以下を味方にした狂言だった。)
というところで大団円になる。


後半、「GREASE」くらい盛り上がるかな…と思ったら、普通に「から騒ぎ」通りの段取りで終了し、まあ、若書きなら許されるけど、37年後に再演したら、恥ずかしくて生きていけないレベルだな、と思った。
主演のも、ヒロインの夢白も、本当に一生懸命、100%どころか、120%の力を注ぎこんで、空回りする若者を演じているが、なぜ、こういう演技をしなければならないのか、本当に理解できない。
恋を成就させるため、偽の噂話を聞かせる場面など、「役者でもないのに演技をしていることを、わかりやすく見せるため」に、少々オーバーに演じるということは、あるにしても、本当に最初の場面の校長(奏乃はると)から、何かの演劇を上演中なのか、と思うような、セリフ回し。
それでも、上級生(組長、真那、愛すみれ、天月など)は、オーバーなセリフ回しであっても、緩急のつけ方などで、ちゃんと笑いにつなげたりしているが、下級生は、わざとなのか、下手なのか本当にわからなかった。夢白の魅力も、しっかり伝わっているとは思えなかった。むしろ、作品の欠点をすべて背負わされた感がある。
主演コンビが悲惨な目に遭う中、彩海&音彩ペア、眞ノ宮&華純ペアは、良いところだけを際立たせることができ、ちょっとお得だったかな、と思った。


の真摯さ、舞台への情熱は、続くフィナーレナンバーや、ご挨拶から十二分に伝わったので、次は、もっと芝居に取り組めるような作品で主演できることを願っている。
今回も、私は、愛すみれ様に、たっぷりと幸せをいただいた気がしている。


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