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「歌劇」誌108周年年頭の辞 [┣ヅカネタ]

「歌劇」誌には、毎年、劇団スタッフや出演者の新春の言葉が掲載されている。今年も、気になる発言をピックアップしてみたいと思う。


『新年明けましておめでとうございます。(中略)渦中混乱の2年間。皆様方の変わらぬご観劇やご支持がどれだけスタッフや生徒達の活力や希望になったことでしょう。やはり舞台芸術というものは客席があって初めて成り立つもので、皆様のご観劇やご支持がなにより力になるものだと改めて感じております。』by植田紳爾


植田先生、昨年の悲観から、今年はひたすらの感謝へ。お互いに感謝して、道を切り開いていけたら…と思うばかりです。


『コロナ禍がようやく治まり、平常の生活に戻りつつあるのはうれしい事です。(中略)今年も宝塚レビューの楽しさ、素晴らしさをお伝え出来ればと思います。』by岡田敬二


岡田先生の楽観的過ぎるご発言に、逆に励まされました。オミクロンにも負けず、通うからね[exclamation×2]


『我が宝塚も…108才となりました。私ではありませんよ!!108才の夢の国!!…?いや、夢の国は年を取りません。いつ、いつまでも…いついつまでも…若く、若く、美しい…時代の輝きを…光り!を世界に見せてくれています。…若き日の夢は枝からはなれ地に落ちるとも、なおも我がものー』by酒井澄夫


さすがに108才じゃありませんよね、酒井先生[わーい(嬉しい顔)]最後、お決まりのフレーズで終わられていて、安心しました。


『さて、本年は2本の再演を仰せつかった。(中略)今、再び、それぞれを創った時のテンションに戻ろうとしても、決して戻ることは出来ない。考えあぐねている時、瀬戸内寂聴先生の(中略)生前のお言葉「人生は、過去に帰ることも出来ないし、明日はどうなるか分からない。今を生きるしかないのだ」が胸に響いた。今自分が感じる最善を求めるしかないと、肚を括るに至った。』by小池修一郎


再演は小池先生としても戸惑う案件だったのですね。特にサヨナラじゃないネバセイには、戸惑いも大きかったと推察します。今を生きている小池先生ならではのリメイクになりますように。 


『昨年米寿を迎えた身として、これまでの曲づくりの経験を基に伝統を守りつつ新しい風を取り入れた音楽で、宝塚歌劇を一層輝かせる一助となるよう、一音一譜大切に作曲に励んで参ります。』by吉崎憲治


吉崎先生、米寿なんですね~[黒ハート]お芝居はメジャー、ショーはマイナーで主題歌を作曲する…という、吉崎先生のポリシーをお聞きしたのが、もう30年も前でしょうか。お言葉通りの珠玉のナンバーが今もたくさん心に残っています。新しい風を取り入れた音楽、たくさん聴いてみたいです。 


『今年は寅年だけにトラディショナルなものが流行りそう、となると、ジャズ・ショウ『FULL SWING!』は成功疑いなし!!(中略)気が付けば師走、そうありたい2022年!師走だなぁ、ぼかぁ君といる時が一番師走なんだ、1年間、宜しくお願い致します!!!』by三木章雄


新年早々、三木先生のオヤジギャグ炸裂…[バッド(下向き矢印)]どの方も昨年に比べ、楽観傾向が見られるのは、これが書かれたのが、1ヶ月くらい前だからでしょうか。 


『宝塚歌劇の美術デザインに携わって五十六年目、半世紀以上の年月で、担当した数百作品、多くの感慨が巡ります。新年を迎える度、原点に返って、
一、美しくあれ!
一、独創的であれ!
一、斬新であれ!
一、上品であれ!  を肝に銘じ、(中略)お客様には数時間の非日常をお楽しみ頂ければ幸いです。』
by大橋泰弘


50年以上ひとつの仕事に邁進する…というのは、我々サラリーマンの世界ではあまりないことなので、ただもう、その年月に心が奪われます。そして、大橋先生のセットは、本当に斬新で、美しいです。


『輝く宝石箱
    私、磨き人。』
by羽山紀代美


羽山先生、かっこいい[ぴかぴか(新しい)]


『あけましておめでとうございます
今年はコロナが収まりますように。
そして、より良い年になりますように。
本年もよろしくお願いいたします。』
by正塚晴彦


ま…正塚先生、これだけですか[exclamation&question] 


『マスクを付けたままの稽古、開演前のシーンとした客席、閉ざされたオーケストラボックス。
そんな時もあったねと、皆で話す事のできる日が、一日も早く訪れます様に。』
by吉田優子


本当にそうですね。お稽古も大変なんだな~とか、オケボックス、閉鎖的で大丈夫かな~と気になります。


『本年はコロナ禍の中で音楽学校に入学し、様々な制限の中で鍛錬に励み、憧れの初舞台を踏む生徒たちがいます。(中略)好きな世界、好きな舞台で何にも縛られぬ年となります様、祈るばかりです。』by谷正純


108期生は、コロナ禍で入学し、コロナ禍で卒業し、コロナ禍で初舞台となるのですね。本当に大変なことだな…と胸が詰まります。


『昨年は「自前の強さ」を実感し、自慢したくなる一年でした。専用劇場・稽古場を有し、基本(中略)宝塚専属スタッフ=「大家族制度」が功を奏しました。この「「大家族」の中にファンも含まれていました。(中略)ファンの方も観劇マナーにご協力下さいました。(中略)だからこそ他劇団に比べて公演継続をなし得られました。お客様のマナーに感謝、感謝、感謝の一年でした。by石田昌也


石田先生、失礼にもほどがあるわ…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)] 
宝塚だって公演中止の憂き目には何度も遭ったし、宝塚のファンだけがマナーがいいわけじゃない。ってか、むしろ、騒がしい方だと思う。
中止になる公演に問題があるということは少なくて、運が悪いのだというのは、もう常識なのに…。なんかな…新年からもやってしまう…[ちっ(怒った顔)]


『さて、私の方では、一月早々に、雪組バウ公演『Sweet Little Rock’n’ Roll』があります。この公演は、私の36年前のデビュー作の再演になります。雪組の出演者のメンバーとは、若い感性が何億光年も離れているあ気がしますが、1ミリでも近づけるように頑張り、令和版の『Sweet Little Rock’n’ Roll』に仕上げたいと考えています。by中村暁


36年前…私も観ていない作品ですが、どんな公演になるのか、若い感性も含めて、気になるところです。 


『“生活はすべて次の二つから成立っている。
したいけど、できない。
できるけど、したくない。”
(高橋健二訳“ゲーテ「格言と反省」”から)』
by草野旦


さすがゲーテ。そして、正月からこれを書くとは、さすが草野先生。 


『私は、去年の夏より体調を崩し、入院手術、そして9月に退院と、これこそ大変な一年でした。
今は、食欲と体力を少しづつ元に戻して行くように、リハビリに励んでおります毎日です。』
by高橋城


城先生…コロナ禍での入院手術はさぞ大変だったと思います。どうか、早くよくなりますように。


『昨年もまだまだ不安が続く世の中でしたが、私的には有難いことに、宝塚、東京、舞浜、大阪、名古屋、金沢、富山、横浜、そして九州各所、さらには沖縄と、全国各地で公演をさせていただきました。(中略)お声は発せずとも、温かな笑顔と熱烈な拍手で応援して下さった皆様のお姿には何度も涙がこぼれました。』by藤井大介


こちらも藤井先生の熱いショーに、鼓舞されて一年無事に過ごせましたよ。


『新しいとは、終わるからこそ
次の世界が始まることなんだなと思います。
日一日と。刻一刻と。』
by木村信司


このところ、格言めいてますよね、木村先生。


『私にとって大変なのは、この数年間に入団してきた生徒たちの素顔を全く見ることができず、なかなか一人一人の名前を覚えられないことです。見られるのは舞台化粧をした顔だけ。客席から見るだけだと、誰が誰だか分かりません。スタッフとして、悲しい現実であります。(中略)以前のように、明るく、楽しく、美しい、彼女たちの素顔を、稽古場で見られる日々が戻ってくることを、心より願っています』by太田健


スタッフさんにも、そんな悩みがあるんですね…[ふらふら]


『歴史というのは、必ず、ポジティブな根拠の先に未来が開け、ネガティブな要因の先に負の結果が訪れるもの。コロナ禍による時代の変化が、世界を正しき方向に導きますよう。そして宝塚が、先達達が築いた価値を損なうことなく、さらに時を重ねていけますよう。年の初めに、過去と未来に想いを馳せつつ、私も、日々精進し、前に進みたいと思います!』by植田景子


ポジティブな根拠とネガティブな要因が、今の時点で分かっていたら、間違うことはないのですけどね。一見、ポジティブに見えるネガティブって、世の中にいっぱいありそう。


『「やっぱり生オケはいいですね」というお声を多く頂き本当にありがたく、また励みになっております。私自身は月組『桜嵐記』から現場復帰しましたが、その初日、客席に一礼した時にいただいた大きな拍手は忘れられませんこの場を借りて御礼申し上げます。』by佐々田愛一郎


オケボックスの蓋はまだ取れませんが、指揮者の方がお辞儀される姿に、ああ、生オケ~と、私も嬉しくなります。


『ご観劇中の客席、楽しい時、大声で笑いたいですよね!悲しい時はすする涙も我慢したくないですよね!ノリノリのショータイムでは生徒達とハイタッチしたいですよね!
その日はきっと近い日戻ってきますよ!
さあ!年の初めは笑顔でいきましょう!笑顔はどんな逆境をも乗り越えられる最強の武器であり、良薬です。』
by齋藤吉正


もはや宗教じみてきましたが(笑顔教)、でもいいんです。笑顔で待ちますよ。 


『暮れも押し迫る中、京都のマンション建設予定地で、弘徽殿・登華殿の遺構が発掘されました弘徽殿といえば光源氏が朧月夜と出会った場所であり、登華殿は朧月夜の住居です。ちなみに春の月を「朧月」と呼ぶ事を日本に紹介したのは菅原道真だそうですが、その遺構の近くには、道真の生誕地・菅原院天満宮があります。なので、今年の初詣は、菅原院天満宮を出発して、朧月夜との関係が発覚して光源氏が流された須磨まで小旅行でもしてみようかと計画中です。』by大野拓史


大野先生、計画は実行されたのでしょうか。気になります。 


『昨年は(中略)今のキャリアを始めるに当たり十年以上やらせて頂いた演出助手(演出補)の仕事を久しぶりにしたことはとても刺激的でした。人様の作品の中に生きているという感覚とでも言うのでしょうか。そして気づいたのです。宝塚歌劇は繰り返し受け継いでいく文化なのだと。(中略)私を育てて下さった演出家の先生の思いを後輩たちに伝えていけるかは分かりませんが、とりあえずは背中で語れる四十路半ばを目指して、今年も精一杯励みます。』by稲葉太地


稲葉先生の気づき、ステキですね。ちなみに、演出助手と演出補は、同じお仕事です。演出助手が、社員登用されると同じお仕事でも演出補と呼ばれるそうです。


『昨年は、(中略)ダイエットのために「筋トレ」を頑張ったら、あろう事かギックリ腰になってしまい、自宅療養中に、某オークションサイトで落札した昭和の宝塚のショーのLP(レコード)を聴きまくり、宝塚歌劇の魅力を再認識致しました。(中略)夏頃に突如、バレエの魅力に目覚め、サマー・シーズンに帰国した「推しバレエ・ダンサー」目当てに(感染予防を徹底しながら)日本中を旅する中で、古典バレエ作品の虜となる一方、映像に残された、モーリス・ベジャール、イリ・キリアンといったアーティストたちの伝説的な作品群に酔いしれました。』by野口幸作


オタクはどこまでいってもオタク[exclamation]


『今年で早いもので宝塚に入って10年目、私事で恐縮ですが昨年末に出産というビッグイベントを経験いたしました。しばらく宝塚からは離れることになりますが、戻ってきた時には劇場に足を運んでくださるお客様一人一人のナラティブに沿う物語を紡げるよう邁進したいと思います。』by町田菜花


おお、おめでとうございます[黒ハート]ママさん演出家の誕生は初めてなのかな。舞台の世界は、ブラックとか言いますが、21世紀に入って20年も経つわけですから、ママさんでも普通に演出家としてやっていける、ホワイトな劇団を目指してほしいものです。 


『昨年手掛けさせて頂いた『夢千鳥』…本来の千秋楽より思いがけず早く、幸せを探して(?)何処かへ羽ばたいて行きました。難しい状況の最中にも関わらずお客様と共に過ごせた4日間は、座組一同にとりまして奇跡のように尊い時間でした劇団やTCA関係者の御尽力、そして何よりお客様の沢山のご声援のお陰で、急遽ディレイ配信をさせて頂くことも叶いました。本当にありがとうございました。』by栗田優香


デビュー作、忘れられない経験になりましたね[黒ハート] 


昨年に比べて、少し明るいコメントが多かったように思います。
このまま、よき一年となりますように。


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