SSブログ

落語に行ってきました! [┣コンサート・スポーツその他のパフォーマンス]

落語の会、またまたお誘いをいただき、行ってきました。


「第九回 古今亭文菊 SHINGO十番勝負」


古今亭文菊師匠(本名が“しんご”とのこと)が、大先輩の胸を借りて十番の落語会をやる…という会の九回目。(その昔、「新吾十番勝負」という時代劇があり、それにかけたタイトルだそうです。)


今回のゲストは、春風亭一朝師匠。
基本的に前座の方が一席、文菊師匠が一席、ゲストが一席、5分の休憩をはさみ、文菊師匠がもう一席、でお開きとなる構成。


まず、前座の春風亭一猿(いちえん)さんが、「松竹梅」という落語を聴かせてくれた。


職人の松五郎、竹蔵、梅吉の三人が、得意先のお嬢さんの祝言にお呼ばれし、なにか余興をやりたいと、物知りの隠居を訪れる。それで、ちょうど、三人の名前が松竹梅で縁起がいいから、その順に並んで、祝儀の言葉を述べるのがよかろうということになった。
そして、松さんが『なったあ、なったあ、蛇(じゃ)になった、当家の婿殿蛇になった』。次に竹さんが『何の蛇になあられた』。最後に梅さんが『長者になぁられた』というオチを教わったものの、実は、梅さん、かなりのおっちょこちょい。本番で、全然違うことを言い出してしまう。最後には、“亡者になぁられた”とまで言ってしまって…という噺。
梅吉がイケてないのは重々わかりつつ、おめでたい席なので、松竹梅の順に並んで余興をする、という縛りが、三人を苦境に陥れる。その辺が面白いな~と思う噺だった。
短くて、わかりやすい噺だったが、前座の力で、たくさんの人物(少なくとも同時に、ご隠居、松五郎、竹蔵、梅吉の4人が登場する)を演じ分けるのは難しいなぁ~と感じた。


続いて、文菊師匠は、「四段目」
丁稚の定吉は、大の芝居好き。今日も朝から出かけたきり、戻ってこない。主が、お灸を据えようと待ち構えていると、戻ってきた定吉はしゃあしゃあと嘘を言って逃れようとする。
しかし、主の誘導尋問、「今上演中の忠臣蔵の見どころは五段目の山崎街道で、猪の前足を片岡愛之助、後ろ足を藤原紀香が演じているそうだね」に対して、ついつい、そんなことはない、自分は観てきたばっかりだと、語るに落ちてしまう。
こうして、お仕置きに蔵に閉じ込められた定吉だったが、鞍の中で、空腹を紛らわそうとして、忠臣蔵の四段目を一人演じているうちに盛り上がってしまう。
さらにリアリティを追求しはじめ、蔵にあった短刀を手に切腹シーンを演じようとしていたところを女中に見つかり、それを聞いた主は、腹が空きすぎて妙なことを考えたのかと、慌てて飯を届ける。
サゲは、「蔵のうち」(=内蔵(助))「待ちかねた~」と、どこまでも芝居の台詞。


演劇的な文菊落語が見事に花開いた噺だった。
今は亡き、団十郎さんの真似も、うまかったです[黒ハート]


続いて、本日のゲスト、春風亭一朝師匠「天災」


気が短くて喧嘩っ早い八五郎、ある日、ご隠居さんから「紅羅坊奈丸(べにらぼうなまる)という心学の先生を紹介され、訪問する。
最初は、「てやんでぇ、ちくしょうめ」などと言っているが、途中から、すっかり感心してしまい、自分も誰かにその教えを語ってみたくなる。
後半は、そんなわけで、「青菜」的展開。
新しい女を連れ込んだところへ、前妻が戻ってきて大騒ぎになっている友人のところへ行って、にわか仕込みの間違いまくった格言を次々に聞かせる。そして、「前の奥さんが飛び込んできたのも、すべて天がしたこと、天災と思って…」と諭すと、逆に、「テンサイじゃなくて、うちは、センサイ(先妻)でもめてるんだ」というサゲになる。


真夏の落語会ということで、絽の羽織をお召しだったのが、とても粋に感じました。
若い文菊さんを応援しようという感じの枕も素敵でした。


休憩を挟んで、再び、文菊師匠の「船徳」
これ、以前に上方バージョンを聞いたことがある。こちらですかね。
勘当されて船宿の二階に住んでいる若旦那が船頭になりたくて…という、だけで、展開は予想できると思うが、船宿の親方、船頭たち、女将さん、お客さん…と、様々な登場人物を見事に演じ分け、一人で演じるコメディといった雰囲気、素晴らしかった。


次回は、いよいよ、最後の10回目。11月14日とのこと。またぜひ行きたい。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:芸能

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1