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「MY HERO」感想 その2 [┣宝塚観劇]

公演も無事終了したので、「MY HERO」の出演者感想を書きます。
公演中の感想はこちらです。

ノア・テイラー(芹香斗亜
本当に歌が素敵になった。
ちょっと黒っぽいヒーローなところも、芹香には似合っていた。
マイラをお姫様だっこし続ける体力にも感服した。
マスクかぶっててもかっこいいし…作品的には、深いものではなかったが、芹香の魅力を伝えるという意味では、機能していたと思う。
主人公なのにほかに書くところがないくらい、しょーもないヤツだったが、なぜかピッタリで、その上、かっこいい&好きだなと思ってしまうところが、芹香のおそろしいところだと思った。

テリー・ベネット(鳳月杏
そもそも名前が、テリー・ベネディクト(オーシャンズ11の敵役)かっ[exclamation×2]という突っ込みもありつつ…
衣装が微妙である。アクションスター(スーツアクター)という設定のせいか(=常にアクションシーンに相応しい服装)、足元は底のない短ブーツ。鳳月は等身バランスの素晴らしい生徒なので、単独では全く問題ないが、主演の芹香と並ぶと身長差ができてしまう。一応、この人が変身した後この人になる(逆もある)二人なので、等身バランスは揃えてほしかった。
てか、別に底ありブーツでも誰も気にしないでしょ、サイトーくん以外。
そして、彼は最初から病気を抱えているという設定。病名はリンフォーマ(=悪性リンパ腫)。
彼には妹がいて、医学生。兄の病気は私が治す、と言っている。彼がアクションスターとして働いているのは、もちろん憧れの職業だということはあるだろうが、妹の学費を稼ぎだすため、でもあると思われる。両親の話がまったく出てこないので、おそらく兄が妹を養い、学費をだしているのだろう。
とすれば、妹の研究分野は、悪性リンパ腫、ということになる。なんで、ヘッドホンから音楽を流して洗脳する、とかいう研究がすぐ成功するの[exclamation&question]マジ天才[exclamation&question]
そして、物語の最後の方で、「明日手術を受ける」ということになるのだが、手術で治るのか[exclamation&question]
後日談的映像でこれまで通りアクションしてるけど、そんなものなのか[exclamation&question]だったら、もっと早く治療に入ればよかったのに。
現実的な話をすると、リンフォーマの治療の選択肢に「手術」はないらしい。
が、物語の中に特化した「適当な病気」としてリンフォーマ(悪性リンパ腫と言っても実に色々な種類があるらしい)を設定したと仮定し、その適切な治療法に「手術で摘出」があったとすると、

何故今まで受けなかった[exclamation&question]

という疑問が生じる。「最新の治療でお金がかかる」のなら、彼がスターになった理由のひとつとして、納得もできるのだが、だったら、そう言おうよ。てか、妹のセーラのための学費払ってる場合じゃないだろう。
自分は死んでも、妹を大学に行かせたいと思っているのなら、妹が兄の病気を正確に知っている(=医学生)というのは、微妙な設定である。誰が愛する家族を死なせてまで、勉強したいだろうか。
まったく意味不明である。
荒唐無稽を貫くなら、天才医学者セーラが画期的な治療法を見つけて、兄を治療するというぶっとび展開くらいしてほしかった…
全米大ヒットした「ミリオン・サマー」という彼の持ち歌の微妙さも特筆に値する。妙に演歌チックなメロディーライン、70年代のようなマイクパフォーマンス、どこにもヒットする要因がない。
もしかして、テリーの魅力だけがヒットの要因[exclamation&question]とんでもないスターだな、こりゃ。
スタイル面で、芹香と並んで遜色ないという点で、鳳月の2番手は、この作品のマスト要件だったと思うが、そのわりにはホント雑な扱いで、鳳月贔屓の私としては、ちょっとオカンムリだわよ、サイトーくん[ちっ(怒った顔)]
漲る鳳月杏無駄遣い感…でも、本人が楽しそうだったので、まいっか。

マイラ・パーカー(音くり寿
マイラは、子どもの頃は、子役としてノア(芹香)の父親が変身後のヒーローを演じていたテレビ番組「マスクJ」に出演していた。
運命の17年前、ノアは8歳だけど、彼女は5歳くらい?そうすると現在22歳か。さすがに4歳はないよね、あれだけの芝居してて。現在…年の差3歳に見えないですけど(笑)
悪役俳優チャップマン(天真みちる)の罠によってケガをさせられ、全快したはずなのに、そのトラウマで歩けない、という設定。
なんだけど、手術が成功した時点で、PTSDの話が出てくるとか、なんか不自然。治ってるはずなのに歩けない…あ、それはPTSDかもしれませんね、みたいな展開じゃないの[exclamation&question]普通は。
最初から、手術は成功したけど、PTSDで歩けなくなる可能性が…なんて、言わないと思うんだよね。
ナレーターが「この物語のヒロインである」と紹介しないと、ヒロインということが分かりづらいのは、サイトーくんあるある。どうしても男役同士の話がやりたい人だから。
役はくり寿ちゃんに合っていたし、可愛かったけど、子供っぽさが抜けないな…歌はうまいけど、そろそろ限界かも。
マスクJが彼女のヒーローだった話は、エピソードの中で一番素敵な話だと思った。

クロエ・スペンサー(朝月希和
元テニス界のアイドルで、金と男にだらしない女。
もしもし[exclamation&question]なんだそれ[exclamation&question]
朝月は、言われたとおりに演じているようだが、ちょっとキャラ濃く作り過ぎていて、会話が全部自己完結してしまっている。
彼女がいい女になり過ぎると、ノアの最低さが際立つので、あくまでもヒロインになり得ないキャラで通していたのだと思うが、作中、金と男にだらしない姿は見せなかったので、いいかげんな設定だな、と思った。
とことん、金と男にだらしない女は、逆にカッコいい気がする。(価値観がブレないから)

ハル・テイラー(綺城ひか理
ノアの父で、マスクJの中の人。
恋愛もの苦手なサイトーくんなので、再婚したのは、子どものため、というか自分が前向きになって子どもを守るため、というゴミな理由である。人一人まともに愛せない男にヒーローの資格なし[爆弾]
なのに、包容力たっぷりに演じてしまうあかちゃんは、よほどサイトー作品との相性がいいのだろう。
エキサイタープロダクションだっけ[exclamation&question]の、受付男性もめっちゃおもしろかった。
フィナーレは、芹香、鳳月の後ろで、ソロを歌うという大活躍…ってかぶっちゃけ、マスクJトリオの一人だもんね、すごいよ[ぴかぴか(新しい)]

メイベル・ヒル(芽吹幸奈
実はヒロインという噂。
ハルの再婚相手なので、キキちゃんからは義理の母なのに[exclamation&question]と思ったら、キキちゃんとのデュエットもあってそれが長いらしい。聞きごたえあったから無問題だけど、サイトーくん、母ものも好きだよね。
失礼だと思いながら後妻にしたのに、相手は「一生分の恋をしてしまった」って、どんだけ、すごいんだ、マスクJの中の人[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]
あまり、深く設定が考えられているとは思えないが、入院しているということは、どこか悪いのだろうか。
私も年を取ったということよ…と言っていたが、ゴールド5の連中よりはるかに若いよね[exclamation&question]
ロマネスク企画[exclamation&question]の受付の人も面白かった。

セーラ・ベネット(茉玲さや那
テリーの妹。可愛いが医者のタマゴ。既に洗脳術をマスターしている。
テリーとの兄妹愛は、ちょっと深すぎるような気がしないでもない。でも可愛いから、しょうがない[黒ハート]

エミリー・ブラウン(梅咲衣舞
「スタジオ54」のすーさん的ポジ。
クセの付け方が絶妙[exclamation×2]出来る女、かっこよかった。
たしかにノアをクビにしたのは彼女だけど、その後もずっとノアを気に掛けて、最後に映画の主演の話を持ってくる。でも、もう一度所属してほしい、という言葉は飲み込んで、これまでノアをマネージメントしてきたクロエに譲る。
いい女だ[るんるん]

ゴールド5(冴月瑠那・鞠花ゆめ・千幸あき・高峰潤・夏葉ことり
戦隊もののヒーローは日本はじまりで、アメリカで放映されていた戦隊ものは、戦闘シーンは日本のものをそのまま使っているので、彼らは、顔出しシーンの俳優さんなのかしらね。
時代的に、既に老人ホームに入っているというのが、どうも計算合わないけど。
ゆめちゃんの無駄遣い許さん[むかっ(怒り)]
可愛かったけどね[黒ハート]瑠那ちゃんは、可愛いおじいちゃん。もうひと役のホワイトハンズ氏も短い出番ながら、いい味を出していた。
千幸くんは、適材適所な感じ。とはいえ、ブルーポジションのタイプではないような…緑と逆にしたらよかったのに。高峰くんは、シブいおじいさんだったから[揺れるハート]
しかし、彼のキャラ(すぐ女性に触る)がほんとさいてー[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]サイトーくんの猛省を促したい。
夏葉ことりちゃんは、下級生だけにほかにもいろいろアルバイトをしていたが、娘役としての姿勢がいまいち。オープンカフェで、人待ち顔で足を組む場面など、一般人のような足の組み方が残念だった。

ハンナ・フォスター(美花梨乃
ホワイトハンズ化粧品の後援を受けているノア。ところが、ライバル会社ブラック・ビューティー・ラボの専属モデルでもある女優のハンナとただならぬ関係になっている。
それがバレたことで、ノアは、スターの地位を失ってしまう。
網タイツの足も麗しく、同期ならではの遠慮のないラブシーンがステキだった。
ヒーローショーのおねえさん役も怪演で、嵌まり役だった。

ファニー・スミス(華雅りりか
ぶっ飛んだ演技で、一皮むけた感があった。今後に期待したい。

エマ・スマイリー(乙羽映見
うまい。夫役の天真みちると息がピッタリ。
ロンタイのスリットからのぞく脚がステキ。

スマイリーJr.(矢吹世奈
頑張ったと思う。スマイリー一家、最高のトリオでした[exclamation]

スマイル・スマイリー(天真みちる
めちゃくちゃな役なんだけど、サイトーくんの罪まで、すべて飲みこんで、すばらしいスマイリーを見せてくれた。
もはや神業でした。
過去シーン、闇を抱えながら微笑むチャップマン、実は、ハル殺害を狙っているあの場面の芝居…鳥肌が立つほど、深かった。
天真を見ていると、脚本・演出がダメだから、というのは言い訳なのか…と思ってしまう。それくらい、どんな芝居も深めてくれる。私は、たそが、喫茶店のメニューを読んでも泣けるような気がする。
フィナーレのダンスもカッコよかったです[黒ハート]


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