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初日のカーテンコール [┣演劇]

「唐版 滝の白糸」初日のカーテンコールの時の出来事、記録しておきます。

あれは、もう、スタンディングになってからだったので、3回目か4回目位だったかな?
ステージ上には、蜷川さんも出てきていて、和気あいあい、とてもいいムードだった。
その時、下手の客席通路を、ずどどどど[exclamation×2]という勢いで下りてくる一団があった。
その勢いから、明らかに舞台上の方々に気づいてもらい、一緒に舞台に上げてもらおうという、強い意思が感じられた。しかし、舞台の幕は無情にも下りてしまった。

振り返ったその一団の中心を見て、ハッとした。
唐十郎さんその人だったのだ。
これは、何としてでも、もう一度幕を開けて、唐さんにステージに上がってもらわねば!
拍手に力がこもった。
しかし、すぐに幕は上がらず、唐さんは、案内されて下手前方のドアから出て行った。
その直後、再び、幕が開いた。惜しい[爆弾][爆弾][爆弾]

袖には、既に唐さん到着の情報が入っているはず。さあ、いつ、どんな風に伝わるか…
下手側でカーテンコールを受けていた役者さんが、気づいて、一度袖に入り、そして、センター付近の祐飛さん達に声を掛ける。祐飛さんの顔が、花が開くように柔らかく輝く。
そして、蜷川さんにエスコートされた唐さんが下手袖から舞台に登場した。
拍手は、さらに大きく、圧倒的なものになった。

1970年頃、新宿を熱狂に染めていた唐十郎と蜷川幸雄が腕を組んで、21世紀の渋谷に立っている。
平幹二朗と大空祐飛と窪田正孝と共に。
演劇を愛する者として、この場に立ち会えた幸福に胸が躍った夜だった。


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でるふぃ

夜野さま
素敵なお話、ありがとうございます。感動しました。
祐飛さん、こんな風に女優デビューをさせていただいて、
やっぱり、強運な方ですね。

(あらま、画像認証コードが、うちのとおんなじでした♪)
by でるふぃ (2013-10-14 15:10) 

夜野愉美

でるふぃさま
コメントありがとうございます。
やはり、祐飛さんは「持ってる」のかも?
画像認証は、やはり、コレですよね(笑)
by 夜野愉美 (2013-10-14 23:09) 

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