SSブログ

「愛の旋律~夢の記憶」第1部 [┣宝塚観劇]

小林公平没後1周年チャリティ スペシャル
「愛の旋律~夢の記憶」

総指揮:小林公一
監修:植田紳爾
構成・演出:三木章雄
音楽指揮:吉田優子
編曲:鞍富真一、竹内一宏
振付:羽山紀代美、御織ゆみ乃、若央りさ、花柳寿楽
装置:新宮有紀
衣装:河底美由紀
照明:佐渡孝治
音響:切江勝
演出補:大野拓史
演出助手:児玉明子、小柳奈穂子、鈴木圭、稲葉太地、生田大和、原田諒、田渕大輔、上田久美子、野口幸作、岡本寛子、樫畑亜依子、市川友之
舞台進行:片岡麻理恵 

第1部 メモワール
第1景 プロローグ「愛の旋律~夢の記憶」
大階段上にトップの5人が並んで、新曲「愛の旋律」を歌う。
大空祐飛をセンターに、柚希礼音・霧矢大夢がその隣、両サイドが音月桂・蘭寿とむ
衣装は、フリルのブラウスに刺繍の入った白の変わり燕尾。ブラウスと刺繍の色が一緒だけど、組カラーとは違う。
蘭寿がグリーン、音月がイエロー、霧矢がピンクで、柚希が赤、そして大空がターコイズっぽいブラウスにブルーだった。ちなみに、音月と大空は昨年末のタカラヅカスペシャルと同色。そして蘭寿も真飛が着ていた色だったりする。
5人が歌い終わってハケると、大階段のパレードが始まる。トップ娘役、2番手男役も混じりつつ、テレコで宙組生も降りてくるところが斬新。衣装が違うので、「この人たちは他組2番手!」とはわかるのだが、もっと別々に降りてくることを想像していたので、新鮮だった。
そして、最後に轟悠が登場し、こちらも新曲「夢の記憶」を歌う。同じタイプの衣装で色は紫。これも昨年末と同じカラー。
轟が同じ衣装を着る時は、そっちに紫(宙組カラー)が行くので、各組ずらしているのだろうか?
で、再びトップ5人も登場して「タカラヅカ行進曲」でにぎやかにパレードとなる。

<MC>
MCは完全にフリートークを廃し、轟から順番に本日のイベントについての説明。小林校長先生のお人柄と功績を伝え、チャリティーイベントの主旨を伝える的な感じで、5人とも長台詞を暗唱、お疲れさまでした…的な流れ。
ここで、音月だけが残って、次の場面についても説明。
1974年、今後理事長に就任することになるだろうが、そうしたら厳しいこともしていかなければならない、と思われたそうだが、プロデューサーとして英断した「ベルサイユのばら」のヒットによって、救われた…ってなことを語っていたかな。ベルばら上演については、色々大変なこともあったけれど、蓋を開けてみれば大成功、と。

第2景 初期作品集
ここでは「初期作品集」と「後期作品集」に分けているが、公演時期(( )内で記載)を考えると完全に入り繰っていて、意味が分からない。誰か突っ込んでほしかった。
「スター・ザ・サンシャイン!」(1980) 龍真咲
(汀夏子退団時に乞われて初めて作詞をしたという、公文健としてのデビュー作らしい。)
「Harbour Light Memories」(1988) 早霧せいな
(神戸ポートピアランドのTVCFに使われた曲。歌は河合奈保子が歌っていた。)
「On the 5th」(2002) 凰稀かなめ
(作品そのものが小林公平先生の原案。しかし、制作発表の前日に、例の9.11事件があり、内容が大きく変わらざるを得なかった。その上、この作品はトップコンビのワン切り作品なので、後味が悪い作品だったりする。)
「とこしえの花園」『ザ・レビューⅢ(3)<1985>より) 壮一帆
(この作品…私、観てない…。)
「タカラヅカ・グローリー!」(2004) 涼紫央
(90周年の初舞台公演のテーマ曲。ロケットのバックに歌が流れるという異例の構成だった。)
2番手のソロに、涼が登場したのを見て、あ、そうだった!星組は涼だった!と気がついた。凰稀の異動で、涼が2番手に昇格した、とはたぶん誰も思っていないだろう。トップにならない2番手などというものを作りだしてしまった歌劇団なので、暫定的に涼2番手もありなのかもしれないが、星組公演を観る限り、星組は2番手を決めずに再スタートした感じだ。とすれば、逆説的に2番手格4人(オーロ役の3人と芝居の2番手だった涼)のうち、再上級生の涼が順当に就任することだけは、あり得ないのだろう。
ただ、こういうイベントにトップコンビと2番手が出演する、と決まれば、あらゆる媒体で2番手(格)として遇されている明日海りおを外しても、星組からは3名の参加にする。最近の劇団のイベントメンバー選出は、そんな感じだ。
(人数制限に幅のあるタカラヅカスペシャルは除く)
ただ、欠員補充的扱いであっても、涼の仕事には安心感がある。「Dream Trail」に現役生ながら出演しただけのことはある。
というわけで、涼は出演しただけでなく、なにげにセンターも取ったりしているのだった。
この場面はカゲコとして、宙組の鈴奈沙也・美風舞良・大海亜呼・花露すみか・純矢ちとせ・花音舞が活躍していた。

第3景 後期作品集
ここからはトップ5人が1曲ずつ歌う。ほぼさっき着ていたのと同じ色味のドレッシーな変わり燕尾を着て登場しつつ…。
蘭寿がMCも入れつつトップバッター。
公文健の仕事は作詞なので、その詞をより味わってもらおうということか、スクリーンに歌詞が掲載された。
けっこう厳しいスケジュールで開催されるたった一度のイベント。しかも、過去にほとんど歌ったことのない曲をフルコーラスソロで歌う。なのに、歌詞が出ちゃうの?と、客席で一気に緊張してしまった。
「レビュー・明日への希望」『ザッツ・レビュー』<1997>より) 蘭寿とむ
途中から手拍子が起こって、緊張気味な蘭寿を励ましていた。
「愛のカレードスコープ」(1985) 音月桂
こちらもほぼ手拍子が入る盛り上がり。
「青い星の上で」『夢は世界を翔けめぐる』<2001>より) 柚希礼音
これは手拍子系の曲ではないけれど、頑張って歌い上げた感じ。
「花の舞」『花扇抄』<1993>より) 霧矢大夢
ここで恐れていたことが起こってしまった…。銀橋を渡り終え、あと4行くらいで終わるところで…歌詞が…その後、ホント、最後までよく歌いきった!と思う。(涙)
「愛のプラハ」『プラハの春』<2002>より) 大空祐飛
長くドラマチックな歌だったので、歌詞を“間違える”危険性はなかった。失念しちゃったらどうにもならないけど、そのようなこともなく、芝居のある歌だったので、すごく感動できた。そして、単色の変わり燕尾が多い中、大空だけ、衣装が、“シャレード”(『JAZZ MANIA』)の真琴が着ていた白と紫の衣装で…めちゃくちゃかっこよかったー♪

第4景 オマージュ
MCは柚希大空。ただし掛け合いはなく、あくまでも一人ずつがそれぞれの言葉を述べておしまい。
「花の道より」400回記念の時、音楽学校生とオーケストラを前に校長先生が20分間の大曲「夜明けの序曲」の指揮をした。その映像を最初に見せ、そのまま大階段の黒燕尾のダンスに繋げていく場面。
宙組生が15人いるので、トップを含めると20人位の集団になる。
三角形の形で降りてくる、その頂点に大空祐飛がいる。その神々しさ…
トップの中の最上級生だから、ある意味当たり前なのだが、なんか、すごいものを観ている、と思ったのは、まあこちらがファンだからか。
そして、「夜明けの序曲」の歌を、このなかで朗々と歌ったのは、北翔海莉
一度トップさんたちの踊りのところでハケて、もう一度戻って来てさらに歌う圧巻のステージ。歌い終わると、そのまま黒燕尾の隊列に入ってダンスも見せてくれた。
3番手で出演したのが北翔だけだから…なのだろうが、それも運。見事に期待に応えた舞台だった。
さてトップさんたちの黒燕尾のダンスは、いつ練習したのか、振りもビシッとタイミングが合っていて、さらに普通の大階段の黒燕尾ダンスと違って、校長先生に捧げる、という、どこか献舞に近い厳かな雰囲気があった。その中で、しっかりとそれぞれの個性が出ていたのはいいと思う。だってみんなトップなんだもん。目立ってナンボでしょ。
大空
は燕尾の王道、鋭角的で、繊細な動きに洗練が表れる。柚希は、ダイナミック。動と静の対比が鮮やかでも本公演よりは粛々と踊っている。霧矢は、燕尾としての品を崩さない範囲での大胆さが際立つ。そこまで足を上げてもテールは乱れないのか!みたいな、もう神業の世界蘭寿ラインの美しさが際立った。ソフィスティケートされたダンス。宙組時代は、体力不足のトップに代わっていつも激しい場面を担当してくれていたので、こういう面は初めて知ったかも。音月は…すみません、観切れました…

第5景 コインブラ物語
「あヽイネス」~「虹の歌」
セリ上がったの歌に合わせて踊る蒼乃夕妃。そして二人のデュエット。
MCでは、ここだけ二人の掛け合いがあった。
「コインブラ物語」と小林先生の思い出をフリートークっぽく語る二人。わりと長めのトークだった。
この作品の上演を本当に楽しまれたらしい。そして、実は、あと2つ、脚本の原案を持っていたらしい…。(ちょっと怖い)

第6景 「ベルサイユのばら」メドレー
ベルばらは、公文健とは直接関係ないのだが、プロデューサー小林公平としての功績のひとつとして…という意味合いなのだろう。
1974年の初演以来宝塚の財産であるベルサイユのばら。ここは、総スパンコールの衣装で、トップコンビが歌い踊った。MCは霧矢。
「ばらベルサイユ」 蘭寿とむ・蘭乃はな
濃い紫のスパン。セリ上がって歌う蘭寿に合わせて蘭乃が踊り、一緒にセリ下がるんだったかな?コンビの雰囲気を観ることができ、今後の公演が楽しみになってきた。
「愛の巡礼」 音月桂・舞羽美海。
薄いピンクのスパン。音月がオスカル様みたいな雰囲気で歌い出したので、袖から現れた舞羽はロザリーのようだった。可愛い。
「愛の怯え」
 霧矢大夢・蒼乃夕妃
薄いブルーのスパン。フェルゼンとアントワネットのデュエットなので、最初から一緒にセリ上がり。二人で歌い、二人でセリ下がり。デュエットのハモリも素晴らしかった。
「ばらのスーベニール」 柚希礼音・夢咲ねね
濃いピンクのスパン。これもフェルゼンとアントワネットのデュエット風に作ってあり、夢咲は上手スッポンからのセリ上がりで、本舞台セリ上がりの柚希に和した。こちらは甘いデュエットだった。
「白ばらのひと」 大空祐飛・野々すみ花
濃いブルーのスパン。大空がセリ上がり、アンドレになりきった感じで歌う。やっぱり大空はオスカルよりアンドレをやる方がセクシーだなーと思いつつ眺めていると、下手の袖から野々が踊り出る。アンドレはオスカルだけを愛しているので、娘役として出てきた野々とは愛の踊りが踊れない。御織先生、ちゃんとそこまで曲に合わせた振付は見事。この二人には珍しく絡みのない形で歌い踊りポーズとなった。こういうのも素敵だな。
そして、全員が揃って、「愛あればこそ」でパレードし、1幕の終了となった。

大空ファン的には、大興奮、もはや思い残すことはござらん的なステージだった。
長くなりそうなので、ここで切ります。


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:演劇

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1