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「RENT」その2 [┣ミュージカル・音楽劇]

「RENT」感想、その1はこちらです。

マークたちのアパートの隣の空き地。
さっきまでライフサポートを演じていたアンサンブルは、早替わりでホームレスに変身。
警官にボコボコにされかかったところをマークに撮影されて助かったものの、撮影されたことにキレるホームレスのおばちゃんの役をYOKOが演じている。さっきのポーラ役とは180度違う役。両方、ちゃんと役作りしているなーと思うし、けっこう見るたびにニュアンスが変わっていた。
マークは、映像作家。ホームレスを見た時、それを撮影することで世に何かを問う。でもホームレスの側からすれば、“同情するなら金をくれ”になるのはもっともな話。
1ドルを渡さないマークと、蔑むホームレス、そしてやるせなさに苛まれるマーク…無言の中に、それぞれの思いが見えるいい場面だった。

落ち込むマークを慰めるコリンズとエンジェルのナンバー「Santa Fe」
米倉の歌声が気持ちいい。聴いていて幸せになるような、馥郁とした歌声。エンジェルとのハーモニーも、どちらもステキにハモっていて、しかもラブラブな雰囲気が漂っている。

マークが空気を読んで退場すると、そのまま二人のデュエット「I'll Cover You」に突入。いい歌だわ、これホントに。(だからリプライズが泣けるんだけど)

公衆電話でジョアンヌが歌う「We're OK」。携帯文化は始まっているけど、かといって公衆電話もそれなりに使われていた時代なんだよね、'90年代って。公衆電話で話しながら、携帯電話でも話してて、さらにキャッチも入るという設定で歌うジョアンヌ。
なにやら、モーリーンに浮気疑惑?

ホームレスたちによる「Chrismas Bells」
雪が降ってくるような寒いクリスマス。ホームレスたちは、縮こまって寒さをしのいでいる。
YOKOホームレスは、コートをボロ車に入れて売っている。エンジェルが、コリンズにコートを買ってあげようとする。25ドルと言い張るYOKOホームレスだが、結局10ドルまで値切られちゃうのかな?
でも、その車の中には、コリンズが最初に奪われたコートも入っていたので、どこから仕入れているかは、言わずもがな。
YOKO、ボロ車を押しながらも、公衆電話のコイン戻り口に手を入れたり、せこい小芝居が楽しい。
そして、雪が降り出した…
落ちてくる雪をべろを出して受け止めるYOKOホームレスが可愛い。

そして、モーリーンの抗議パフォーマンス「Over the Moon」
今回のモーリーンは、黒のブラと黒の短パンという衣装で、なかなかセクシー。しかし、目の回りも黒く塗っているので、ちょっと面白い。二人ともそんなメイクなので、それがモーリーンへの演出らしい。
普段、金髪で歌っているらしいMizrockは黒髪、望月英莉加の方がド金髪。
超小柄なMizrockと、長身の望月の対比も面白かった。
ベニーへの抗議活動で、実際にベニーの顔写真の口元を開けて、それを顔に当てて喋るってのが面白かった。
でも、ここのネタは、本当にわからないし、解説してもらっても、どこが面白いのかわからない。
来日公演では、外人さんがよく笑っているので、なんか焦ってしまうシーン。今回の公演でも、日本語を知らないはずの外人さんが笑っていた。そんなに面白いのか…[バッド(下向き矢印)]

とりあえず、抗議パフォーマンスが終わったので、仲間が揃ってライフカフェで打ち上げ。
横一列に並んで、盛り上がる「La Vie Boheme」の場面。
「RENT」の元ネタは、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」なのだが、ボエームってボヘミアンのことなんだ!と、遅まきながら気づいたこの公演だった。
ちなみに、パリのカルチェ・ラタンで、各国からやってきた芸術家の青年が屋根裏に住んでいる設定らしいのだが…それって…「タンゴ・アルゼンチーノ」?
途中で、モーリーンがお尻を見せる場面があるが、以前はジーンズを脱いでお尻を出していたが、今回は、短パンなので、いわゆる半ケツ状態を作って解決。なるほど。
ここは、けっこう下ネタ全開の場面でもあるのだが、みんな楽しそうにやっている。
もちろんYOKOさんも。ここでは、HIVポジティブの女性(バイ?)の役で歌い、踊っている。
途中でAZTブレイク(HIVの薬を飲む場面)があるのだが、その前後の周囲の優しさが沁みる。
ミミとロジャーの切ないナンバー「I Should Tell You」を挟んで、再び盛り上がる中、ACT1終了。

ACT2は、「Seosons of Love」から始まる。
映画を見た時、冒頭からSOLで始まったのですごく驚いた記憶がなんとなくある。なんだけど、実際にこの東宝「RENT」を見た時、「SOL」が二幕まで出てこないことに、びっくりした。
人の記憶なんて、本当にあてにはならない。というか、私の記憶が、か[あせあせ(飛び散る汗)]
ただ、日本初演の時は、下手寄りにスタンドマイクがあって、そこでSOLは歌われたように記憶している。今回は、全員がど真ん中に横並びで歌い出す。
YOKOは、めちゃくちゃいい位置で歌っている。(森山未來と米倉利紀の間[たらーっ(汗)]

恐れを知らぬメンバーは新年会へ。
アパートは封鎖されているが、平気でカギをこじ開けてパーティーを始める。
みんな(ミミとモーリーンとエンジェル)半裸みたいな恰好。一応着飾っているのだが、すごい。
そこへ、マークの撮った抗議パフォーマンスの映像がテレビで流れたというニュースが。そしてマークへの仕事依頼が入る。
このアレクシーという早口の役、今回は、中村桃花が演じているのだが、初演の時は、望月だったそうだ。すごいなー、そうやって何度でも出たい作品なんだろうな、と思う。

さて、時は流れてバレンタインデー。
ミミとロジャーは、ミミの部屋で暮らし始める。コリンズとエンジェルもどこかへ行ったきり。
モーリーンとジョアンヌは、モーリーンがもてすぎるので大ゲンカ。(Take Me or Leave Me
自己主張の激しいアメリカ人らしい場面。モーリーンは、みんなが私を可愛いと言って見てくれるんだから仕方がない!と主張している。その上、バイセクシャルなので、ジョアンヌは、男女すべてが恋敵ってことになる。気の毒…
マークは一人。彼だけが変わっていない。

少しずつ、物語は暗い方向へ流れていく。続きは、千秋楽の日記と一緒に。


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