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大劇場花組公演「愛と死のアラビア」編1 [┣宝塚観劇]

お茶会も終了し、大劇場での観劇も数回を数えたので、この辺で一度総括をしてみようと思う。
まだ公演は、あと半分残っているし、ネタバレするのもどうか、とも思うので、続きは、下の「LOVE&DEATH」からお入りください。
なお、相変わらず口の減らない私ですので、お気に召さない場合は、早急にUターンをお願いします。

 

(ここからネタバレ区域)

花組新トップ真飛聖お披露目公演ということで、派手なプロローグが用意されている。
砂漠を模した金色の長い布がさーっと、引かれる(生徒が持ってて移動)と、センター後方にピラミッド、両サイドにはスフィンクスがいる。全身金色の民族衣装を着た男たち(未涼亜希ほか)もいる。その踊りを観ていると、銀橋に人影
こちらは、もっと派手な柄のついた、金色の民族衣装。振り向くと、大空祐飛。ここでテンションの高いソロ
しばらくすると、上手花道のセリより壮一帆、下手花道のセリより愛音羽麗がセリ上がり、大空と合流して本舞台へ。
ここで大空を中心としたダンス。衣装が重いのか、大変そうに見える。
曲が一段落し、辺りが暗くなると大空が引っこみ、ピラミッドが開く。すると、ホルス神の顔を描いた背景になる。その手前側のセリから、ホルス神に扮した真飛聖がセリ上がる
その金ぴか具合を何に形容すればいいのか…とにかく、目が眩むような金ぴかである
銀橋を渡ってソロを聴かせ、終わった頃に、後方から桜乃彩音がセリ上がってくる。二人のデュエットになり、その背後に今度は娘役たちがわらわらと登場。クレオパトラっぽい髪形の鬘で登場する娘役さんたちが可愛い。少し派手目の衣装を着ているのが、白華れみ野々すみ花
再び曲調が変わって、男役はツタンカーメンのようなかぶり物で再登場する。衣装は白が基調。
大空と壮は、長い足元までのスカート(?)で、愛音以下は、短めの上衣とブーツというスタイル。
そしてトップコンビ以下銀橋に集合、本舞台でポーズして終わる、というフルコースのプロローグ

続いて、不思議な隊列が下手から上手へ通り抜け、絵莉千晶さんの、エジプトっぽいソロに合わせて、一人の女(舞城のどか)が隊列を抜けようとして、つかまるんだかなんだか、わけのわからない場面が展開される。
で、コレ、いったいなんなの?
あまりにイミシンな振りがついているので、本編と関係あるのかと思ったが、まったくなかった

カーテンが開くと、そこは、たぶんエジプト。室内だし外の景色もほとんど見えないので、よくわからない。少なくとも、ホルス神とかそういう時代ではないらしい。まあ、はっきり言って説明不足だが、多少説明されたところで、こちらに知識はないので同じかもしれない。
トマス・キース(真飛聖)が、スコットランド民謡の『ロッホローモンド』を歌っている。この曲を知らなかった私は、初日、『五番街のマリーへ』をパクったのかと、マジで思っていた。最初の1フレーズがまったく一緒なんだな、これ。つか、むしろ都倉俊一さんが、民謡を…(以下自粛)
そこへ、トマスと一緒に捕虜になった軍医のドナルド(愛音羽麗)が、やってくる。ドナルドは、今はエジプト軍の兵士たちの治療をしている。医者は、敵も味方もなく治療をするものなので、捕虜でありながら、体よく利用されているわけだ。
トマスは、ラベンダーのシャツと軍用の白いズボン、黒のブーツ、そして白いサッシュベルトをし、上にベージュの長い上衣(民族衣装っぽい)を着ている。ドナルドは全身民族衣装だ。捕虜になった二人は、着のみ着のまま捕まったので、ほかに着るものもなく、出された衣装を着ているのだろう。
ここは、トマスとドナルドが捕らわれて住んでいる場所なので、ドナルドは仕事が終わればここに帰ってくる。負傷したトマスの治療は、それからでいいのに、なぜかドナルドは昼間に帰ってきてドナルドの治療をしている。(エジプトの夜は明かりが暗いので、怪我の具合がよく見えないらしい)
さて、トマスの負傷個所は、左腕上腕のようだが、ドナルドがいくら名医でも、衣装の上から治療するのは無理がある。腕を見せると女性に見えてしまうから?いや、別に、腕をまるまる見せなくても、衣装でどうにでもできる問題ではないのか?(たとえばシャツの袖を治療しやすいように、最初から引き裂いてあって、そこから包帯を取り換えるとか)
トマスは自分が治療された経験を生かして、後日、アノウドを助ける。その時、彼女の衣装を引き裂いて腕をすべて出させる。もし、この作品世界では衣装を着たままで治療ができるなら、アノウドの肌を見てしまったのは、“やりすぎ”ということになってしまう。その矛盾が気になった。
そこで唐突にドナルドは、治療していた兵士の死をトマスに語る。
あー、だから、ドナルドは病院に居たくなくて、トマスの治療を口実に昼間、家に戻ってきたんだな、とわかる。そういう優しさ、人の痛みを我が痛みのように感じるドナルド、という設定は最後に生きてくる。

二人が自分たちの厚遇について語っていると、突然、イブラヒム(大空祐飛)が登場する。
「そう、私も信じない(セリフ)」に続いて、兵士たちがわらわら登場し、音楽と共に悠然とイブラヒム登場、という非常に派手な登場方法
「エジプト太守ムハンマド・アリ閣下には、氷のように冷静で炎のように勇猛な御曹司がいる」と言われ、「そう、私がイブラヒム。エジプト太守ムハンマド・アリの息子だ」と答える。いや、もう、なんつーか、ご馳走様!と思うほど、厚遇の登場シーン。
贔屓役者をここまで持ち上げてもらったのに、まだまだ悪口書こうとしている私って、どんだけ性格悪いんだろうか?
イブラヒムは、狙撃兵トマスの腕を確かめに来た。
トマスは、左腕が完治していないので、銃を構えることができない。そこで、イブラヒムの肩を台座にして目的を達成する。
超無礼なトマスでも、それだけの腕があれば、問題はない。イブラヒムはトマスをアスワンに行かせる。そこで、弟・トゥスンとともにベドウィン騎馬隊の訓練をするように、と。
イブラヒムから「砂漠を舞う異国のハヤブサ」と呼ばれたトマスは、英国とエジプトが交戦状態にあることを気にしている。そこへエジプト軍の軍事顧問をしているフランス人、デジュリエ大佐が「エジプトの独立を助けると思えばできるはずだ」と言い、後押しをする。
デジュリエ大佐、フランス軍人として、エジプトが独立していいんだろうか?オスマン帝国が強大になりすぎるのを阻止するためなら、独立も可ということだろうか?

さて、トマスがナイルを上ること1000キロ。そこで、水汲みをする美女とか、狩りをする現地人だとかのダンスがあり、最後に女豹のダンスがある。舞城を中心とする麗しき花娘たちのダンスは、綺麗な上に迫力があって、目の保養。

そして、今回二枚目陣のほとんどがつぎ込まれている、ベドウィン騎馬隊のダンスになる。センターは、イブラヒムの弟、トゥスン(壮一帆)。
ここの通称“ベドウィン音頭”は、なかなかおもしろくてクセになっている。
幕が開くと、ベドウィン騎馬隊にすっかりなじんだトマスがいて、一緒にベドウィン音頭を歌って踊っている。トマスは、既にエジプトの衣装になり、頭にカフィーア(スカーフみたいなの)をしている。
エジプト風の衣装を身に着ける理由は、いくつか考えられる。
他に着るものがないから、とか、砂漠の気候上、この衣装の方が具合がいい、とか。
でも、すっかり衣装的に馴染んでいるトマスが、思想信条的に、エジプトの習慣に慣れない、というのは、見ていてなんとかく違和感を覚える。

トマスは、3ヶ月の間に彼らとコミュニケーションを取れるだけの語学をマスターし、ベドウィン騎馬隊の軍師として活躍しているらしい。
もともと砂漠の狼、と恐れられているベドウィン騎馬隊なので、西洋の射撃術をマスターすれば、砂漠に敵なし、と考えたイブラヒムの卓見はもっともだが、トマス、射撃だけじゃなくて、戦術指南もしている
英国軍では、寄せ集めの“スコットランド高地78連隊”っていうところにいたんだよね、トマス。射撃の腕は生来のものであっても、戦術は、少なくとも一個師団を扱った経験がないと、身に付かないんじゃないだろうか?だから、生まれながらの軍人(ベドウィンたちの噂)なんだろうか?
そこへ、50人くらいの盗賊団が現れる。
騎馬隊の一人、アブ・サラン(未涼亜希)が、弟を彼らに殺されたので、先陣を切らせてほしいと、トゥスンに志願し、トゥスンも了承する。
が、トマスはこれを許さない。盗賊相手に本気になって負傷者を出すわけにはいかない、というのだ。
そしてアブサランの侠気に対しては、「お前の怒りは、俺達全員の怒りだ」と宥める。この言葉も、後々、生きてくる。
トマスの立てた作戦は、右翼、左翼に騎馬隊を展開して隠しておき、中央から英国式の銃で狙撃、敵が慌てたところを一気に攻撃するというもの。
トマスには、ヤシムという少年がついていて、銃に弾を込めてくれるが、太守の息子・トゥスンは自分で弾を込めているので、一度外したっきり、二度と回復のチャンスはなかった。
いったい、どっちがエラいのか…!
しょげるトゥスンに、君は、その人柄で人の上に立てる、と本気でおだてるトマス人柄で、将軍に出世した人の下で働くのはイヤかも…。
また、ベドウィン騎馬隊の場面を見ていて気になったのだが、ここの指揮命令系統が全然わからない。
将はトゥスンで、参謀がトマスじゃなきゃ、軍としておかしい。なのに、完全にトマスの軍になっている。また、さらにその下にベドウィン族の族長が部下になっている。
こういう組織だと、ベドウィンさんたち、いったい誰の命令に従えばいいんだろうか?

ここからヒロイン登場なので、以下後日。


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