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宝塚雪組東京公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」観劇 [┣宝塚観劇]

Happy "New" Musical
「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」


作・演出:生田大和
作曲・編曲:斉藤恒芳
編曲:伊賀美樹子
音楽指揮:小津準策
振付:御織ゆみ乃、平澤智
擬闘:清家三彦
装置:國包洋子
衣装:加藤真美
照明:高見和義
音響:秀島正一
映像:西田淳
小道具:太田透
歌唱指導:高津敦子
演出助手:菅谷元
衣装補:薄井香菜
舞台進行:片桐喜芳


名探偵シャーロック・ホームズ生みの親、コナン・ドイルの人生を描いたハッピーミュージカル。
先日、月組のバウホール公演の配信を観た時、そういえば、実在の人物の人生を描いた物語の宝庫だな、宝塚…と思った。
ファン的に考えれば、原作付作品同様、観劇前に下調べもできるし、出演者も台本に書かれていること以外にも調べるものがあるので、演技のプランが作りやすいし…と、よいことがいっぱいあるんだろうな、と思う。
人一人の人生だから、切り取り方によって、過去に取り上げられたもの以外のアプローチもできるので、過去作で取り上げられたのと同じ人物を取り上げることもできる。そして、かなり史実とかけ離れていても、誠実に作り上げられた舞台でありさえすれば、そのまま受け取って楽しんでくれる固定の観客がいる。
たぶん、これは、外部の商業演劇では通用しない公演なんだと思うし、そういうオリジナル作品が宝塚歌劇の重要なレパートリーなんだな~などと改めて感じる観劇だった。


そんなハッピーミュージカルの本作、同時代の英国を扱った「Victorian Jazz」をついつい思い出してしまうが、私は、「Victorian Jazz」の方が面白かった派です。ベテラン陣をシャーロック0Xに配置するんだったら、もう少し登場人物の範囲を広げてもよかったんじゃないかな~[バッド(下向き矢印)](あちらは、ビクトリア女王まで出てくる大がかりなフィクションで、大風呂敷広げた感はあったが、おもちゃ箱をひっくり返したような面白さがあった。)
世界的に有名な名探偵シャーロック・ホームズを生み出したコナン・ドイルの人生の光と影をあくまでもコメディタッチで描き切るというのも、1時間半の前もの作品としては、ありなんだな、とは思ったし、まあまあ面白い舞台ではあった。


彩風咲奈(コナン・ドイル)…大仰な芝居をさせると、「深いことは考えてない、ただのいい人」になってしまうので、こういう作品は合っていたのだろうか[exclamation&question]


夢白あや(ルイーズ)…200%ポジティブなドイルの妻をアニメキャラのような演技に特化して作り上げた。それはそれで賞賛に値するが、若い彼女には、もっと正攻法で役に向き合う機会を多く与えてほしいと思った。それにしても美人なのにだいぶ化粧が濃いように思うのだが…[バッド(下向き矢印)]


朝美絢(シャーロック00)…名探偵シャーロック・ホームズ。ドイルがホームズものを書かなくなってしまったので、彼に再び自分を書かせようと現世に登場。あんまり、「いわゆるホームズらしさ」はない。そこを求められている雰囲気もなかったし、トリックスターっぽい立ち位置なのかな。いたずらっ子な雰囲気が可愛かった。


和希そら(編集長)…ホームズの連載小説で一気に雑誌の売上を伸ばした雑誌編集長。なにげに一番いい役だった気がする。シリアスじゃない大仰な芝居の中で、ちゃんとリアリズムが生きていた。それは和希そらの役者としての魅力だったかもしれないけれど…。


縣千(メイヤー教授)…普通なら、叶ゆうり辺りに振られそうなポジションを敢えて縣に…ということで、お芝居、頑張りましょうっていう生田先生のメッセージなのかな。でも、今回、とても良かったと思う。


いろいろ思うところはある(雪組の役者陣をしっかり使え!)ものの、楽しい観劇でした。
あと、タイトルの「オンザ」がツボでした[あせあせ(飛び散る汗)](オン・ザではないのね)


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