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ミュージカル「ムーラン・ルージュ」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

「ムーラン・ルージュ ザ・ミュージカル」


<ORIGINAL CREATIVE TEAM>
BOOK:John Logan
DIRECTOR:Alex Timbers
CHOREOGRAPHER:Sonya Tayeh
MUSIC SUPERVISOR, ORCHESTRATOR, ARRANGEMENTS & ADDITIONAL LYRICS:Justin Levine
SCENIC DESIGNER:Derek McLane
COSTUME DESIGNER:Catherine Zuber
LIGHTING DESIGNER:Justin Townsend
SOUND DESIGNER:Peter Hylenski
HAIR DESIGNER:David Brian Brown
MAKEUP DESIGNER:Sarah Cimino
MUSIC PRODUCER:Matt Stine
CO-ORCHESTRATORS:Katie Kresek, Charlie Rosen, Matt Stine
DANCE ARRANGEMENTS:Justin Levine, Matt Stine
PRODUCER:Carmen Pavlovic, Gerry Ryan
PRODUCER:Bill Damaschke


<JAPAN PRODUCTION TEAM>
演出補:ジャシンタ・ジョン
振付補:ダニエル・ビリオス
稽古場振付:トラビス・カーン
音楽監督補:スティーヴン・エイモス
装置デザイン補:イザベル・ハドソン
衣裳デザイナー補:ジャネット・ハイン
照明デザイナー補:クリス・ハースト
音響デザイナー補:デヴィット・グリズリー
ウィッグ・ヘアメイクデザイナー補:カイリー・クラーク
テクニカルスーパーバイザー:リチャード・マーティン
プロダクション・ステージマネージャー:マディソン・バーケット


日本語版台本:瀬戸山美咲
演出スーパーバイザー:上田一豪
音楽スーパーバイザー:前嶋康明
照明スーパーバイザー:高見和義
音響スーパーバイザー :山本浩一
ウィッグ・ヘアメイクスーパーバイザー:馮 啓孝
テクニカルディレクター:田中孝昭
ステージマネージャー:徳永泰子
テクニカルマネージャー:寺﨑秀臣
演出助手:永井 誠
振付助手:大畑浩恵、飯作絵梨子
美術助手:松生紘子
衣裳助手:桜井 麗
照明助手:平安山良伍
音響助手:吉田早哉香
ウィッグ・ヘアメイク助手:松下よし子
アシスタントステージマネージャー:八木 茜
歌唱指導:高城奈月子、宮本美季、長谷川 開
稽古ピアノ:野口彰子、桑原まこ、村井一帆、栗山 梢、石川花蓮、亜久里夏代
稽古ドラム:萱谷亮一、岡山たくと
制作:龍 貴大、橋本 薫、斎藤凌子、髙山みなみ
アシスタント・プロデューサー:梶原亜沙子
プロデューサー:小嶋麻倫子、柴原 愛


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本公演は、かなりの出演者がWキャストになっている。
組み合わせによって、だいぶ印象が違う作品になると思うが、なにしろチケットが高額なので、井上芳雄×望海風斗主演の公演を一度だけ観劇した。最近のミュージカル作品のチケット高騰、つらすぎる…[もうやだ~(悲しい顔)]


事前情報を入れずに行ったので、劇場に入るなり、「赤の洪水」に戸惑う。
20世紀にだけど、一度だけ本物のムーラン・ルージュに行ったことがある。こんな感じだったかな[あせあせ(飛び散る汗)]


舞台は、19世紀末のパリ。
一人の若者がパリにやって来る。アメリカ人の青年、クリスチャン(井上芳雄)。
彼がまず出会ったのは、パリのボヘミアン、トゥールーズ=ロートレック(上野哲也)とサンティアゴ(中井智彦)。パリでエンターテイメントを作りたいと希望を語るクリスチャンに、それなら、ムーランルージュに行くといいと助言するトゥールーズたち。
一方、ムーランルージュでは、経営難に悩む、支配人のジドラー(松村雄基)が、モンロス公爵(K)にパトロンになってもらおうと、花形スターのサティーン(望海風斗)を焚きつける。しかし、ちょっとした手違いから、デューク(公爵)ではなく、クリスチャンに愛想を振りまいてしまい、クリスチャンは一瞬でサティーンに夢中になってしまった。
さらに手違いが続き、クリスチャンは、サティーンの部屋(ムーランルージュ名物の象の中に彼女は住んでいる)にまで入り込み、そんなクリスチャンにほだされて、サティーンも彼と恋に落ちる。けれど、歌姫は、籠の鳥。クリスチャンは間夫の立場で構わない、君を愛せるだけで幸せだと言っていたのだが、クリスチャンの作・演出でミュージカルを上演することになり、サティーンとの仕事が増すにつれ、デュークの存在が許せなくなってくる。
デュークは、娼婦あがりの場末の歌手とわかりつつも、サティーンの魅力に夢中になり、彼女を独占することを考え始める。そしてー


MR2.jpg


サティーンの住む象は、右側の青いヤツね。
全体が赤い中で、ひとつだけ青い象は、とても目立っていて、観劇した人は、「象が…」とみんな言っているので、インパクト大なのは間違いない。


さて、ここから感想。
主な配役のほとんどがWキャストで、クリスチャン役は、井上芳雄(44)と甲斐翔真(25)のダブルで、これはさすがにどういうダブルキャストだと言われている。年齢的なリアルを求めて甲斐くんでチケットを取ったお客さんもけっこういたらしい。
でも、舞台上で見れば、芳雄でも全然違和感はなかった。
甲斐×望海は、以前、母と息子役で共演しており、それだって逆の意味でリアリティがない。どちらであっても、ちゃんと、関係性を見せてくれるのであれば、実年齢はすぐに気にならなくなる。井上のうまいところは、劇構造(本人のナレーションによる過去再生)を利用して、回想としての若い自分として演じた部分だろう。それによって、悲劇にも深みが出る。(彼が、壮年になっても痛みを忘れていないことが伝わるから。)


物語的には、「君と一緒にいられるなら、僕は秘密の恋人でかまわない」とか言っていたクリスチャンが、どんどんサティーンを情婦にする代わりに、ムーランルージュに出資するというデュークの前で、だんだん「サティーンは俺の女だ」という態度をとるようになり、デュークに色々バレそうになり…というサスペンスと、サティーンが長年の不摂生がたたって結核を患い、早死にしてしまうという悲劇が交錯している。
若気の至りとはいえ、クリスチャン、うざすぎる。
あと、このミュージカルは、既存のポップスを各場面に配して展開していく、ジュークボックス・ミュージカルの一種なのだが、時代が19世紀末ということで、さすがにエルトン・ジョンの「YOUR SONG」で愛が芽生えるっていうのは、なんか違う感じ。ちなみに、これらの楽曲は、著名人(「YOUR SONG」はユーミンとか…)が訳詞をしていて、話題作りに一役買っていた。
そういう、どこか、お祭り騒ぎのような舞台だったが、たとえば、ムーラン・ルージュのダンサーたちの中に、一人、女装の男性(シュート・チェン)がいたりするのだが、その属性みたいな部分は少しも語られないので、どうとらえていいかわからない。サンティアゴのような、南米出身のキャラクターも、どんなふうにフランスに流れてきて、どういう人生になっちゃってるのか、もう少しヒントがあれば、群像劇としてさらに面白く感じられるのにな…という気持ちが強い。


出演者に文句はないが、ミュージカルの日本版としては、ちょっと期待外れに思った。チケット代も高かったし、そこは文句をつけたいところ。
だいもん(望海)の歌と踊りと美しさを堪能したから、満足するしかないかな。


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