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音楽劇「ダ・ポンテ」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

音楽劇
「ダ・ポンテ」~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~


作:大島里美
音楽:笠松泰洋
演出:青木豪


美術:杉山至
照明:原田保
音響:山本浩一
音響効果:青木タクヘイ
衣裳:半田悦子
ヘアメイク:林みゆき(スタジオAD)
映像:松澤延拓
振付:新海絵理子
擬闘:栗原直樹
歌唱指導:満田恵子
稽古ピアノ:松木詩奈
監修:小宮正安
演出助手:陶山浩乃
舞台監督:中西輝彦
プロデューサー:仁平知世、田中利尚


後援:公益財団法人としま未来文化財団
主催:キョードーファクトリー
企画製作:東宝


今年、ダ・ポンテを主役にした公園が2つ独立して上演される運びになり、それじゃあ、両方観てみるか、となったので、こういう競合はアリだなと思う。


で、観劇してみたら、これ、両方とも日本オリジナル作品。以前観劇した「マドモアゼル・モーツァルト」といい、日本人、モーツァルト好き過ぎ[exclamation&question]もちろん、本作も「親友(同志)」という立場でモーツァルト(平間壮一)が登場する。
そして、全編を通して、モーツァルトの珠玉のメロディーがBGM的に使用されている。
こういう作品で音楽担当するって、どういう気持ちだろう…勇気あるよね[exclamation&question]でも、それぞれのナンバーは、とても美しい楽曲だった。笠松さん、ナイス[るんるん]


ロレンツォ・ダ・ポンテ(海宝直人)は、父の後妻に来て、召使のように使われているオルソラ(田村芽実)に思いを寄せていた。しかし思いは届かず、やがて、神学校に進学する。元々ユダヤ人の家系だったのにキリスト教の神学校に行ったため、ロレンツォはかなりのいじめを受け、そのうっぷんからか、女遊びに走り、とうとうヴェネチアを追い出される。
神学校時代、詩の才能を見出されたロレンツォは、その才覚を生かしてウィーンの宮廷劇場詩人を目指す。そのために、詐欺まがいのことにも平気で手を出したりも。ウィーンの宮廷で、ロレンツォは、アントニオ・サリエリ(相葉裕樹)に出会い、彼の指示するまま、オペラの作詞を手掛けることになる。
作品は不評で、するとサリエリは、その責任をダ・ポンテに押し付ける。
が、そんなときに出会ったヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトとコンスタンツェ(青野紗穂)の夫婦。ロレンツォとヴォルフガングは、「フィガロの結婚」という傑作を世に送り出す。そして、次には、「ドン・ジュアン」を。そして「コジ・ファン・トゥッテ」…
しかし、サリエリが再びロレンツォに接近したり、庇護者だった皇帝ヨーゼフ2世(八十田勇一)が亡くなったり、ヴルフガングもシカネーダーとドイツ語のオペラを作るようになったり、世の中が大きく変わっていく中、ダ・ポンテもウィーンを離れることになる。
その後、イギリスで、初恋の人によく似た女性(田村の二役)と結婚し、アメリカに渡って余生を過ごすのだが、ダ・ポンテが去ってすぐ、盟友のモーツァルトは死去してしまって、心に大きな傷を抱えながらの余生だったのかな…という気がした。(モーツァルトの倍以上生きたそうです。)


2月に観劇した「逃げろ!」ほどヤバい男でもなく、まあ若干詐欺的ではあったけど、女にもだらしなかったけど、才能もあり、不幸な生い立ちもあり、ミュージカル作品の主役っぽかったダ・ポンテさん、とっても素敵でした[黒ハート]
そして、モーツァルトをはじめとする周囲のキャラクターが、みんな素敵だった。
コンスタンツェも、悪妻モードでなく、心情が伝わりやすい。プリマドンナで居続けるために政治的に生きるフェラレーゼ(井上小百合)も逞しくて素敵。ここに出てくる女性、みんな魅力的だな~[黒ハート]と感じた。妻となるナンシー(田村)も明るくて優しくてほんと可愛い。
男性陣も適材適所。海宝直人の新しい魅力が感じられたし、相葉っちは、新機軸。とはいえ、サリエリも従来のイメージと違い、天然味のある憎めないキャラ。
そして、なんといっても平間モーツァルトが魅力的。これまで観てきたモーツァルトで一番、こういう人物だったらいいなーと思うモーツァルトだった。


よき観劇でした。


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