SSブログ

山本芳樹「ロートレック」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

山本芳樹ソロミュージカル
「ロートレック」


企画・原案:沢木 順
脚本・作詞:さらだたまこ
作曲:玉麻尚一
音楽監督:後藤浩明
演出:山本芳樹


舞台監督:倉本 徹
舞台美術=竹邊奈津子
音響・映像:川西秀一
照明:山﨑佳代
ビジュアルデザイン:及川 健
舞台写真:宮坂浩見
撮影・編集:彩高堂
観劇サポート:舞台ナビLAMP
制作:松田絵麻
主催=プティビジュー


以前、配信で観劇して、とても面白かったので、今回初めて、生で観劇することにした。
前回はライブハウスでの公演だったので、アウェイ感があり、配信にしたのだが、本拠地ウエストエンドスタジオでの上演は、とても居心地がよかった。


ロートレック1.jpg


開演前と終演後は、会場内・ロビーすべて撮影OKとのこと。とても雰囲気のある美術で、感動しました。


ロートレック2.jpg


ロビーは通常、一部のみ暗幕を張っているけれど、今回は、全面に暗幕。それを背景に、ロートレックのリトグラフが所狭しと飾られている。


ロートレック3.jpg


いつもの入場用階段は、レッドカーペットに[exclamation×2]


ロートレック4.jpg


いつも暗幕をカーテンにしている両サイドも、赤い幕に変更、舞台上の木枠は、額縁なのでしょうね。


ロートレック5.jpg


ロートレックの生きたアール・ヌーヴォーの時代を思わせるシャンデリアが、セットのみならず、客電・照明の一部になっていて、これも雰囲気がよかった。


ロートレック6.jpg


衣装の一部は、この辺に飾られていて、様々な人物になる時の一助になっている。


アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは、トゥールーズ=ロートレック伯爵家の嫡男として生まれたが、近親婚を繰り返す家柄だったこともあり、生まれつき骨が弱く、成長期に両足の大腿骨を次々に骨折したことにより、足の成長が止まり、成年しても150センチ程度の身長だった。
そんな彼を伯爵家の跡取りとして期待していた父親の失望、自分を責める母親、女性から相手にされない孤独、奇跡的な愛の喜び、芸術への渇望、才能との闘い、盟友ゴッホの死、アブサンに溺れる日々、そしてー


老若男女問わず、あらゆる人物を山本が一人で演じ、歌う。語りも含めて。
何度も再演しているだけあって、すべての役と歌が、もはや彼の血であり肉になっていて、安定している。映像との融合も素晴らしく、音楽も素敵。エリザベスI世が好んだというサロン演劇(宮廷演劇)ってこんな感じだったのかな、という優雅さも感じる。
これまでの公演が、ライブハウスだったのも、なんとなく理解できた。
誰かの人生をちょっとのぞき見しているような、そんなスタイルなのだ。あえて深くは掘らない。エッセンスを感じてもらって、興味があったら、個々にもっと彼を知ってね、というそんなスタイルの演劇。もちろん、演じる山本は、それぞれの一瞬を真剣に演じているのだが、脚本は、とても冷めた、客観的なスタイル。
そこに独善的なものを感じないのは、短い時間で一人の男の人生を描き切ってはいるが、彼の一生は●●でした、と断じていないからだと思う。そこは観客に委ねる。
センスのいい舞台だな~と思った。ライブハウス版も観てみたいかも。


<出演> 山本芳樹
<演奏> 後藤浩明(Piano) 藤田 奏(Bass) 前川維旺利(Drums) 五十嵐歩美(Violin)


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。