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「知り難きこと陰の如く、動くこと雷霆の如し。」観劇 [┣演劇]

「知り難きこと陰の如く、動くこと雷霆の如し。」


作・演出:西田大輔
舞台監督:清水スミカ
舞台監督助手:上村利幸
舞台美術:松本わかこ
大道具製作:俳優座劇場
演出助手:佐久間祐人、本間健大
照明:大波多秀起(デイライト)
音響:前田規寛(ロア)
映像:川崎貴司
小道具:高津装飾美術株式会社
衣裳:瓢子ちあき
衣裳進行:松浦美幸
ヘアメイク:新妻佑子、工藤聡美
ヘアメイク協力:吉村幸、本間紗智子
スチールカメラマン:渡邉和弘
宣伝美術:Flyer-ya
Webデザイン:EAST END CREATIVE
制作協力:上野志津華、小川菜穂、西村琴美、來生藍
アシスタントプロデューサー:佐藤秋佳(Office ENDLESS)
プロデューサー:下浦貴敬(Office ENDLESS)、徳秀樹(DisGOONie)
企画・制作:Office ENDLESS、DisGOONie


タイトルは、風林火山でおなじみ、「孫子の兵法」の有名な冒頭四行(其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山)に続く、五行目と六行目の「難知如陰、動如雷霆」から採られている。そういうわけで、なんとなく戦国的な脳で会場に向かったところ、ナチスの話だった。え…聞いてないよ[exclamation&question]


裁判劇の体を取っていたが、あまり知られていないヒトラー台頭までの歴史を丁寧に舞台化し、そのところどころに、是非を問う裁判的要素が盛り込まれていた…感じかな。一度観ただけでは、よくわからない部分が多くて、その「わからないこと」も含めて、観客に考えさせるために作られた演劇なのかな…と思った。
こんな風に、ナチス党はできて、こんな風にヒトラーが持ち上げられて、こんな風に政局が生まれて…みたいな物語を時系列に並べていくと、どんな人物にも気持ちを寄せることができてしまう。「ナチスドイツのやったことは、絶対悪として取り扱う」という、商業演劇の大前提は、ヨーロッパでは常識だが、日本では、わりと緩い。
だから時々、「ナチコスかっこいい」的な扱いをしてしまい、炎上したりする。
そういう方向に行かないように、裁判劇の形にしたのかな…と思った。


プログラムに記載されている「ヒトラーの年表」、知らないことがいっぱいあって、勉強になる。と同時に、意味の分からない言葉も。(この年表は、観劇を助ける形で記載されているのではなく、劇中、出演者によって、繰り返されるセリフでもある。)
1942 公式に絶滅を要求
1943 送られる
って、何[exclamation&question]主語がないけど…[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)](まぁ、予想できるけど…[爆弾][爆弾][爆弾])逆に怖い。


思った以上にボリュームのある構成で、時系列も自在に行ったり来たりするので、一度観ただけでは、理解不能。印象に残った部分だけが、かろうじて残っているが、その場面同士の繋がりがわからないので、全体がぼんやりしている。それでいて、強く印象に残る舞台だった。
男二人女一人で、平和に仲良くしていた場面から、少しずつ事態が変わっていって、命のやり取りをするような場面になって…という部分は、とても印象に残っているのだが、あれ…何だったんだろう[exclamation&question](けっこう、丁寧に作られた流れだったと思うのだが、いまいち理解していない…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
ヒトラーの最愛の女性と言われたゲリ(ヒトラーの姪)を演じた田中良子の、知的な迫力ある陪審員12に、めっちゃ惹かれた。


どうやら、途中にゲスト登場シーンがあって、そこがエチュードっぽくなっているのだが、よくわからないながら、かなり笑わせてもらった。ゲスト登場+エチュードみたいな流れは、演劇界隈の大人の事情でよくあるのだが、今回は、そのシーンに演出家(西田大輔)自身が出ているせいか、グダグダになることなく、高いテンションが保たれていた。
スタジオライフの配信で、エチュードを演出家が途中で止める場面があって、演出家が加わることで、エチュードの精度が抜群に良くなるんだな~と、演出家の力量を感じたが、今回も、同じことを思った。


今回のお目当て、北村諒くん。生で観ても麗しかったです[ぴかぴか(新しい)]
美しい人が、必死に戦う姿は、眼福。でも、ドラマへの理解が浅すぎて&ナチスドイツ詳しくなくて、彼のキャラクターがよくわからなかった。(たぶん、マルティン・ボルマンだったのよね…[あせあせ(飛び散る汗)]
いつか、もう一度リベンジしたい公演です。


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