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「銀河鉄道の父」感想その2 [┣大空ゆうひ]

「銀河鉄道の父」作品と演出の感想はこちらです。
では、出演者感想いってみよう[exclamation]


的場浩司(宮沢政次郎)…テレビドラマ等でおなじみの俳優さんだが、舞台に出ていたということは、知らなかった。年に一度のペースで、舞台の仕事をしているそうだ。とはいえ、今回の政次郎のような役は、本人も意外だったし、オファーした方も、その意外性を考慮しての配役だったそうだ。
とはいえ、念入りな稽古ゆえか、私にはピッタリな配役に思えた。
刑事ドラマなどで演じてきた熱血漢な部分、強面なところが、「明治の強い父親」のイメージ作りに役立っていて、内面のやさしさとの対比が際立つ。
もはや、政次郎さんそのものにしか見えず、ここの演技がこうだったから、素晴らしかったみたいな感想が書けない。うすい感想で申し訳ないが、一言、すてきな政次郎さんでした[黒ハート]
カーテンコールの挨拶がいつもかっこよかったです[ぴかぴか(新しい)]


田中俊介(宮沢賢治)…とらえどころのない、この作品における宮沢賢治役を体現していて、ものすごい集中力[exclamation×2]青年期の賢治は、この物語では、とんでもすねかじり青年なのだが、嫌悪感を感じることもなく、彼の人生に興味津々で観続けることができた。これは、俳優としての田中の魅力に負うところが多いんじゃないかな。
トシの死後の賢治は、一転して求道者のようで、細い体に鞭打って、地域の人々の幸福のために命を削っていく。その痛々しさから、目を離すことができなかった。
一公演、一公演、命を削って演じてくれているような姿に、心を打たれる、そんな俊介賢治でした[ぴかぴか(新しい)]


栗山航(宮沢清六)…栗山くんを観るのは、「バイオハザード」以来かな[exclamation&question](写楽はWキャストだったので、栗山くんで観たのか…記憶があいまい[あせあせ(飛び散る汗)]
甘いマスクの好青年でありながら、オジサン医師や、顔中ヒゲの浮浪者など、なんでも演じてくれる。清六も、まさかの赤ちゃん時代から、けっこうなおじさん時代まで演じてくれる。
清六は、個性際立つ宮沢家にあって、母のイチ同様、緩衝材というか、自身を強く表に出さないことで、家族の柱になっているような存在。栗山の全身から醸し出される温かい雰囲気もあって、宮沢家に平和をもたらす男[ひらめき]のような印象を持った。
清六のやんわりした雰囲気に、盛岡弁が似合ってたな~[ハートたち(複数ハート)]


鈴木絢音(宮沢トシ)…可愛い[黒ハート]可愛いけれども、トシがそうであったような、芯の強さ、気の強さもしっかり表現されていて、好印象。ゆうひさんも、可愛い娘にメロメロだっただろう…と勝手に想像(笑)
病を得てからは、すーっと消えてしまいそうな透明感のある姿から目が離せなかった。


田鍋謙一郎(宮沢喜助ほか)…賢治の祖父、喜助にはじまり、病院の医師、中学校の先生、農学部の教授、農民…とたくさんの役を演じ、作品の基礎の部分を固めてくれた。お疲れさまでした[ぴかぴか(新しい)]


名越志保(宮沢ヤギほか)…義理の姉であるヤギさんのおかげで、イチさんは、とても心強かっただろうなぁ~と思った。二人のテンポのいい女同士の会話、ステキでした[黒ハート]あと、賢治が徹底的に質屋に向かないという証明をしてくれた、がめつい農民役、サイコーでした[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]


向有美(西洞タミノほか)…トシの卒業証書をわざわざ持ってきてくれた先生のやさしい姿が印象的。冒頭の京都の女性も、賢治の誕生を、盛岡弁わからないながら祝ってくれて、可愛かったです。


大空ゆうひ(宮沢イチ)…また新たな抽斗を見せてもらった[ぴかぴか(新しい)]冒頭のおばあちゃん姿、初日はスルーしたもの[わーい(嬉しい顔)]
喋り始めてもゆうひさんとは思えず…でも、この人、イチさんだから、つまり…[exclamation&question]と、オペラを上げて、うわっ[あせあせ(飛び散る汗)]となった。それくらい、小さくて可愛くて盛岡弁バリバリのおばあちゃんだった[わーい(嬉しい顔)]
そこから若返ったイチさん、妊婦姿を見せてくれたり[るんるん]賢治の人形(着物に隠れているが、足がない)に袴をはかせるという、難度の高い技(しかもセリフの尺ピッタリに完成させるという[exclamation×2])を披露したり[ぴかぴか(新しい)]大活躍[ひらめき]
日々の生活を楽しんでいるようで、実は、賢治の世話を政次郎に奪われていたことを、哀しく感じていたんですね。あの場面の静かに燃える炎のような懇願…ステキでした[ひらめき]芯の強い東北女の静かな炎は、トシのキャラにも通じていて、親子だなぁ~と思う。
あと、イチは、トシと賢治の最期を看取るのだけど、二人への接し方の違いもちゃんとあって、一人の人間の中の娘と息子の違いや、その時の自分の年齢の違い、これまでそばにいた時間の差…など、たしかに、こういう接し方になるだろうな…と納得させられる。
ゆうひさんの芝居を観て、考えることで私は幸せになれるな…と、あらためて感じる、幸せな時間でした[黒ハート]
そうそう、ゆうひさんが、半裸の男性の身体に手を這わせる(言い方、すみません…[あせあせ(飛び散る汗)])のを観る機会は、なかなかないだろうと思うので、そういう貴重な場面はシッカリ目に焼き付けておきました[目]


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