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「言葉の奥ゆき」(2) [┣Studio Life]

(1)はこちらです。


では、My初日の夜公演、トークスペシャルから。


「言葉の奥ゆき」公演2日目、最初のトークスペシャルが開催された。
前説、送り出しは、16時公演同様、曽世海司が担当。開始前に携帯電話など音の出る機器は必ずOFFしてください[exclamation×2]と、今回は“朗読”なので、かなり厳しく言っているのだが、今回はぐだぐだが予想されるトークということで、「各自の判断で。ただし、鳴ったら出演者の餌食になります」という案内だった。
出演は、笠原浩夫、及川健、岩崎大、関戸博一
この四人は、この日2回行われた「言葉の奥ゆき」本公演の方で、それぞれ朗読を行っている。
もとが小説なので、長さは一定ではない。笠原・及川は40分強、関戸が30分強、岩崎が10分強…だったかな。長さの差は、倉田さんとのトークで埋めるらしい(笑)
そして、トークスペシャルの方は、倉田さん抜きの完全に自由空間。
一応、この公演の感想とか、苦労した点とかを語ったりもしていたが、その後は、この四人の中で誰が一番「奥ゆき」があるか、オクユキスト決定戦というゲームとなった。それぞれのゲームの勝敗で、ランクが変わり、ゲーム「大富豪」のように、座る椅子を変えたり…けっこうバタバタだったが面白かった。
本の朗読に関するトークだったので、4人がおススメの本を紹介したコーナーも面白かった。真顔で「週刊ベースボール」を紹介した笠原さんが圧巻だったけど。特に、長嶋さんと王さんの“雑談”が載っている[ひらめき]という名言は忘れられない。(実は対談?)
さまざまなゲームの末、オクユキストの座は、おいちゃんが死守。やっぱり可愛い人には甘いな、みんな(笑)
辞書を引いてテーマに相応しい言葉を選ぶ、というゲームがひそかにツボでした。


次に行ったのは、朗読を2回行ったおいちゃんの2日目。
この回は、案内役が倉田さんではなく、曽世海司
そのため、前説、送り出しは、代表の藤原啓児が行っていた。必ず倉田さんか代表が登場するという設定は、それだけ、この企画が大切ってことね、と思った。


この日の朗読は、


岩崎大「律子と貞子」(太宰治)
及川健「日の出前」(太宰治)


岩崎の「律子と貞子」は、三浦という青年の“二人の女性のどちらと結婚すべきか”という、命題に筆者が辟易しつつ付き合うという内容。
三浦と、三浦の妹・節子は、血の繋がらない遠い親戚筋の姉妹、律子と貞子と家族ぐるみの付き合い。姉妹が、遠方の女学校に通っていた時、三浦の家に下宿して親しくなった。
三浦は、徴兵検査で、極度の近視が災いし“丙種”という評定になってしまった。それで、くさって、田舎の学校の先生になることにしたが、それに当たり、姉妹のどちらを選ぶべきか…と悩んでいるという。
話を聞いていると、姉妹は二人とも三浦のことが好きなんだろうと思われる。姉の律子は、その思いを押し隠し、妹の貞子は全身で好意を表現する。好き過ぎて、はしゃぎすぎて、少々うるさい感じはするが…。筆者は、聖書のルカ伝を三浦に読ませ、示唆を与えたつもりになるが、結局、三浦からは、姉の律子と結婚することにしたという手紙が来る。
筆者が義憤にかられ「読者は如何に思うや」と書いたところで、物語は終わる。
女優・岩崎の貞子トークが、なんともウザ可愛くて楽しい朗読だった。


及川の「日の出前」については、(1)に詳しく書いたので、そちらをご覧ください。
2回目とあって、前回よりさらにノリノリの朗読だった。
及川の朗読、各登場人物のセリフ部分ももちろん、演じ分けが素晴らしいのだが、淡々とした地の部分の朗読が、すごくよかった。情景がハッキリと浮かび、次はどうなるの[exclamation&question]と、一度聞いている話なのに、再びワクワクしてしまった。ファンということもあるが、やっぱり、及川健の表現が素晴らしいのだと思う。


若手メンバーによる詩は、松村泰一郎、田中俊裕、千葉健玖の三人が、谷川俊太郎の詩を4つ披露してくれた。
松村くんが、担当した「座る」という詩を、自身のお父様の好きな詩だと紹介していて、それを読めるって幸せだなぁ~なんて思った。素顔の松村くんがかなりイケメンだったので、(女子や子役として可愛いことは知っていたが)外部公演、観てみようかな…なんて思った。


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