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「ルパン三世」-2 [┣宝塚観劇]

その1はこちらです。

では、出演者感想を。

早霧せいな(ルパン三世)…何がすごいって…アニメのルパンがそこにいる[exclamation]こんなこと、宝塚の舞台で本当に実現するなんて、思っていなかった。「ルパンが宝塚の舞台に立っている」[ぴかぴか(新しい)]しかも、男役として、ちゃんとかっこいい[黒ハート]
相手役がマリー・アントワネットになったことで、ちゃんとした恋愛ストーリーにはならない、というハンデも、ルパンとしては、マリーちゃんに恋をした上で、彼女の幸せのために奔走するというヒューマンストーリーになっており、それもまた、ルパンという男の魅力。そして早霧が、そういう「男のロマン」(普通、そういう勝手なやせ我慢、女にはわかんないけど、今回はタイムスリップだから納得できる)を体現しているところが、すごい。
あの赤・青・色のハデな衣装もしっかり着こなしているし、さらに細い足がアニメそのもの[ぴかぴか(新しい)]
ここまでルパンを体現しながら、ちゃんと心が伝わる芝居をしていて、ハートフルで幸せな時間を過ごすことができた。
あとは…お歌ですかね[あせあせ(飛び散る汗)]音程もあれだけど、音域も狭いのかな。どんな掠れ声でも、テーマソングは歌い上げてほしかった。

咲妃みゆ(マリー・アントワネット)…可愛い[かわいい]小柳先生が咲妃に与えたアントワネット像は、決して歴史に翻弄されただけの可哀想な王妃像ではない。でも、自分のしたことの責任を自分で取るだけの強さを秘めた、笑い上戸で可愛い女性であることは間違いない。
小柳先生が魅力的なマリーちゃん像を作ったこともあるが、やはり、この役が魅力的になったのは、咲妃という演者を得たことが大きかったと思う。キュートでコケティッシュ、それでいて侵しがたい聖性がある。ルパンが現代に帰ることよりも、マリーちゃんを優先する気持ちが納得できる、そんなマリーちゃんは、彼女にしかできない[exclamation×2]そう確信した舞台姿だった。

望海風斗(カリオストロ伯爵)…トップ、トップ娘役、2番手が綺麗に揃った組で、彼らが全然恋愛的に絡まないというのも珍しい。てか、三人、まったく別世界の住人だし[爆弾]しかし、そもそも、この三人のスターは、まったく別の土壌で生まれている。宙組育ちの早霧、月組育ちの咲妃、そして花組育ちの望海。これくらい別世界の住人という物語もアリなのかもしれない。
カリオストロ伯爵は、18世紀という時代のヨーロッパを股にかけた実在の不思議な人物。
そんなカリオストロを、小柳先生は、人々が錬金術への興味を失いかけた時代にあって、将来を見失い挫けそうになっているへたれ錬金術師に設定。自分たちが元の時代に戻るためとはいえ、ルパンはそんなカリオストロを励まして、協力する。そうして、稀代の錬金術師、カリオストロ伯爵は再生する。
望海の熱さがカリオストロの熱さに直結し、真面目だからこその面白さを堪能した。

夢乃聖夏(銭形警部)…「Shall we ダンス?」で、ドニーを熱演した夢乃のサヨナラ公演は、銭形警部役。ある意味禁じ手だが、これが最後の公演ということで、小柳先生も切り札を切ったのかもしれない。
ルパン逮捕に命をかける銭形警部には、テーマソングがある。かの三波春夫先生が歌った「銭形マーチ」。その曲が丸々一曲使用され、夢乃が銭形として銀橋を渡る。そして、本舞台で「シトワイヤン、行こう!」とか言っちゃうのだ。愛されてるね、とっつあん、愛されてるね、ともみん[揺れるハート]
パッチリお目々がアニメそっくりで、熱くて、可愛いともみんでした[ぴかぴか(新しい)]

大湖せしる(峰不二子)…「Shall we ダンス?」では、バーバラ役を体当たりで演じていたが、今度は峰不二子。本人のキャラにない役だろうが何だろうが、その美貌で次々クリアしていく。
オープニングのシーンで、警備員たちに囲まれ、その足元から抜け出していく一連の動きが不二子らしくて、だから、どんなに胸を描いていても、不二子ちゃん、頑張ったよ~[揺れるハート]と褒めてあげたい。

彩凪翔(石川五ヱ門)…一人だけ日本人だから、わりとキャラは作りやすい…か。五ヱ門は、次元と違って、ルパンと別行動を取ることも多く、今回の舞台でもそれは踏襲されていたが、そういうレトーたちと行動していた場面では、スター性をアピールするチャンスだったと思うが、ちょっとおとなしい感じがした。

彩風咲奈(次元大介)…いつも帽子をかぶっているので、顔が見えづらいが、次元らしさを追求し、それが自然になるまで頑張ったんだなーと感じた。トップの早霧といつも一緒に動く“コンビ”の役だが、それなりにコンビに見えていた。でも、彩凪同様、スター性のアピールはもっとやった方がいい。

ルイ16世役の鳳翔大は、美しく面白い国王で、この人なら処刑を逃れてもしょうがないか…と思わせるなにかがある。
早花まこは、ポリニャック伯爵夫人の優しくて王妃思いの面と、いざとなったら一人で逃げ出す薄情さが、一人の人物の中にちゃんと同居していた。
ロアン大司教の蓮城まことは、いやらしさが天下逸品[ぴかぴか(新しい)]
香綾しずるのロベスピエールは、少ない出番でも目立つ、目立つ。かなりの笑いを誘っていた。
ロベスピエールとトリオで登場するミラボー(煌羽レオ)と、バルナーヴ(永久輝せあ)、三人揃うとお間抜けな感じが増幅されてさらに面白かった。
透水さらさのジャンヌ・バロアは、バロア朝の末裔であるという部分をしっかりと観客に印象付け、人生を楽しみ、でも、困った人を放っておけない優しさもあって、最高に素敵な女性だった。
その愛人、レトーを演じた月城かなとは、ちょっとジャンヌに引きずられている部分もありつつ、ちゃっかりしている感じが良く出ていた。
銭形の腹心の近衛兵を演じた真那春人帆風成海は、夢乃と一緒に素敵な夢を見せてくれた。夢乃帆風のいない雪組を思うと、つらい[もうやだ~(悲しい顔)]
星乃あんりは、王妃のことを本当に大切に思っている侍女、マリー・ルイーズを。ポリニャック夫人にはイケズなところが、さらに可愛かった。
有沙ひとみがカリオストロの恋人、セラフィナ役。ちょっとゴツいので、肩が出た衣装は気になるが、芝居はうまい。

小柳先生、雪組の多彩な出演者を上手に使っていた印象です[黒ハート]


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