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「セレブリティ」感想 [┣宝塚観劇]

ショー・グルーヴ
「セレブリティ―セレブリティ―」

作・演出:稲葉太地
作曲・編曲:高橋城、太田健、高橋恵
音楽指揮:清川知己
振付:御織ゆみ乃、若央りさ、KAZUMI-BOY、SHUN
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:氷谷信雄
音響:大坪正仁
小道具:加藤侑子
映像:奥秀太郎
歌唱指導:楊淑美
演出助手:生田大和
衣装補:河底美由紀
舞台進行:高橋絢子

稲葉太地先生のショー3作目。
今回は、ショーの始まる5分前から楽しませてくれた。
5分前に別緞帳になる、というのはショーの場合、それほど珍しいことではないのだが、そこに1分ごとに変化する柚希礼音の画像が映し出される。これは、楽しい。

第1場 Introduction:レッド・カーペット
第2場 Opening:Are you ready?
幕が開くと、取材の記者たちと、レッド・カーペットの紳士淑女(万里柚美・美稀千種・毬乃ゆい・花愛瑞穂・大輝真琴・輝咲玲央)が登場し、歌い出す。そこへヘリコプターのプロペラ音が聞こえ、S-セレブリティ(柚希)がバンッと登場する。
柚希を迎える組子たちは、全員黒のレザーパンツ姿。
柚希
夢咲ねねのみが赤のレザーパンツ。
娘役もハードな衣装なのが、目新しくていい。
さて、今回の公演で、ちょっと気になったのが、群舞の一列目で目立つ踊りをしているのが、鶴美舞夕壱城あずさの二人だったこと。この二人は、このショーを通じて、この位置に定着していた感じ。
一列目に、路線でも管理職でもないメンバーがいるのは珍しい。
私は二人とも好きな生徒なので、この位置で踊ってくれるのは嬉しかったが、こういう布陣になるということは、路線に連なるスターが少ないということでもある。真風涼帆に続くのは誰なのか、気になるところではある。
(一列目にダンサーが並んでしまった…というと、和央ようか時代の宙組を思い出す。和央と花總まり以外は、壁の花状態だった宙組…目立つスターを置きたくなくて、一列目にダンサーを並べていた感じの…。柚希夢咲は華やかなコンビだと思うが、“二人だけの世界”的舞台は、私は好きではない。そうならないのであれば、ダンサー一列は嬉しい御馳走なんだけど。)
さて、このプロローグで、柚希夢咲は、パンツ同士でデュエット・ダンスを踊る。なかなか、珍しくて、キュートで、二人によく似合う場面だった。

第3場 The Secret Holiday
痴話げんかで始まるシーンが面白いが、それをトップコンビがやらない、というのは珍しい。
この場面は、スーパーモデル(夢咲)と、クール・ファッショニスタ(涼紫央)のカップルが、アカプルコのリゾートに出発する。しかし、二人はお互いの利益で結び付いたカップルだったので…という内容。あー、なるほど、だからトップコンビでやらないんだ…という展開が面白い。
リゾートには、アカプルコギャル(白華れみ)と、Mr.アカプルコA(真風)がいて、スーパーモデルとクール・ファッショニスタは、それぞれよろしく楽しんでいる。それを見守るゴールデンアカプルコ(十輝いりす)。
楽しい場面だったが、ゴールデンアカプルコの立ち位置がイマイチ不鮮明だったのが惜しい。十輝を使うことによって、さらに楽しくできる可能性があったんじゃないかな?

第4場 Magic Rocket
デートの約束に遅れたザ・ヒーロー(柚希)を映画館の前でヒロイン(早乙女わかば)が平手打ちをくわせて去っていくところから、場面は始まる。
既に始まっていた映画の映像が映っている。映画館の外から映画が見えるなんて、ありえないことだが、それはご愛敬。
どうやら、映画はヒーローもののようだ。
と、そこへ女占い師(万里)が現れ、ザ・ヒーローに“運命を変えるロケット”を売りつける。
そのロケットを身につけると、彼は、映画の登場人物になっていた。
映画の中では、ボス(紅ゆずる)が、ヒロインを人質にとっていた。一般人の、ザ・ヒーローなので、かっこよく対決はできないが、そんな戦いがコミカルに展開していく。
このショーの中で、はアドリブを飛ばしまくる。こんな自由なショー、観たことないわ[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]
さて、そんな中、可愛く人質になっているはずの早乙女の芝居が…面白い[爆弾]ボスのも笑える悪役なので似合っているといえば似合っているのだが、娘役として、大丈夫か?といらぬ心配をしてしまった。
ザ・ヒーローは、戦隊ものヒーローのような、GOOD BOYZ(如月蓮・海隼人・汐月しゅう・礼真琴)に助けられ、ヒロインを助け出す。そして、ヒロインにロケットを渡すと…
ここで、最後に映像化までされてしまった早乙女わかばこれはなにかの前兆か?

第5場 Jubilee Jewelry
が軍服姿で銀橋を歌い渡る場面。本舞台では、貧しいカップル(碧海りま・音波みのり)が踊っている。退団者の碧海へのサービス場面かな?の軍服姿は美しく、碧海も青年の優しさが似合いだった。
彼に買える宝石など、たかが知れているだろうが、ここから、ゴージャスな宝石場面へと展開していく。
まずは、ダイヤモンド・ハンター(白華)を中心とする場面。たくましく低い声の白華がかっこいい。
彼女はダイヤモンド以外には興味がないと歌うが、次の場面の中心、スター・サファイア(柚希)が登場すると、サファイアでもいい[揺れるハート]と言って笑いを誘う。
サファイアの場面は、スター・サファイアを囲む、エイトシャルマンならぬエイト・サファイア(鶴美・壱城・如月・天寿光希・真風・十碧れいや・麻央侑希・礼)にクギヅケ。みんな綺麗[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]
つづいてエメラルド・スルタン()と、ルビー・ハレム(稀鳥まりや・優香りこ・早乙女わかば)のアラビアンっぽい場面。この衣装、すごく昔から使われているような[exclamation&question]
そして、最後に現れたのは、レディ・ダイヤモンド(夢咲)。[るんるん]Diamonds Are a Girl's Best Friend[るんるん]をキュートに歌いながら、銀橋を渡る。トップハットみたいな帽子が可愛い[かわいい]なんだけど…歌の音域が微妙な感じで、ちょっと聞き苦しかったかも。
そして、ムッシュ・ダイアモンド(柚希)を中心とした黒燕尾のダンスとなる。
黒燕尾は、かなり激しい振りが付いている。新しいタイプの黒燕尾ダンスなんだなーと思って、観ていたが、ふと涼を見ると、どんな振りであっても涼は『タカラヅカの黒燕尾』からブレずに踊っている。決して振付を無視しているのではなく、他のダンサーたちと同じダンスを踊っているのに、だ。男役の品とはこういうものか、と思い知った。
テクニックだけではなく、この心意気を下級生が見てくれたら…と思わず願った。
ここから中詰のパレードへ。

第6場 Golden Days
舞台中央に、大階段ではない階段。
ここで若者たち(真風・如月・海・天寿・大輝真琴・夏樹れい・礼)のヒップホップ的ダンス場面があり、彼らが階段に到達したところで、階段上からセレブリティ(柚希)が登場する。
この場面は、全員が金色の衣装を着ている。
途中、ファム・ファタル(夢咲)がリゾートっぽいドレスで横から登場し、階段に横側から滑りこむ。すごく不思議なシーンだった。どうしてあんな風に階段に滑り込めるの?
リゾートドレスを脱ぐと、中身は金のショートパンツにブーツスタイル。夢咲のスタイルのよさが際立つ衣装。
印象的な衣装で、ちょっと不思議なムードの場面、という感じ。

第7場 Higher than the SUN
せり上がった白い衣装のを観た時、反射的に「バビロン」を思い出した。そこに駆け込んでくる鶴美を観て、あれ、白いハト?みたいな、懐かしさを感じる。
『ルナロッサ』の砂に相当する場面なのかなーと思いつつ、観ていた。
ただ衣装が白いからなのか、のサヨナラだからなのか、よくわかならかったが、この6~7場の作り方が変わっていて、面白く感じた。

第8場 The Beauty Rockets
前場から一人がハケそびれて、ロケットのメンバーを見て、“えー、もうロケット?”みたいな笑わせる場面があって、そのままがロケットボーイ(ビューティ・シンガー)となって1曲歌ってハケる。
第4場といい、のアドリブ(なのか、何種類かのセリフで回しているのかはわからないが)がふんだんに盛り込まれたショーというのが、前代未聞な感じ。

第9場 グラン エレガンス
紫の衣装でノーブルに歌うを中心とした場面。相手役は白華が務めた。

第10場 New Groove
柚希
を中心としたスーツ姿の男たちの派手なダンス。

第11場 Celebrity
柚希
夢咲のデュエットダンス。音楽は、『男と女』。夢咲のスパニッシュ風ドレスの裾が長くて、扱うのが大変そうだったが、優雅にコケティッシュに処理しつつ、長いストライドで踊っていた。

前回のショー、宙組の『ルナロッサ』とはまた全然違った、都会風のショーなんだけど、やっぱり、どこか不思議な雰囲気のあるところが、稲葉ショーなのかもしれない。
やっぱり稲葉先生のショー、私、お気に入りらしいです[揺れるハート]


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