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シンデレラの誕生 [┣生徒・演出家・劇団論]

花組全ツ「ベルばら」配役については、こちらです。

博多座の「ME AND MY GIRL」を観て、ヒロインを演じた羽桜しずくを飽かず眺めていた。

羽桜しずく…まったくのノーマークというわけではない。
星組時代から美貌では定評があったし、祐飛さんファンは、初舞台時にお茶会ゲストだったこともあって、気になる生徒ではあったと思う。バウホールやDC公演では、目立つ役どころも与えられていた。そして、ミーマイの新人公演でもヒロインを演じた。
でも、バウヒロインだったり、ショーで場面のセンターだったりの経験はなかったので、“センターで踊るしずく”がどんなものか、まったく想像できなかった。

美貌だけは心配していなかったが、あとはドキドキしながらの観劇。
幕が下りた時、シンデレラ誕生!だと思った。
抜擢と、それに応える新鮮なエネルギー。若く、素直で、瑞々しい演技…
もちろん、まだまだ不足しているものがたくさんあることは、わかっているが、それを補ってあまりある、透明な清純さが、ランベスの幻想シーンのセンターで踊る彼女から、最後のデュエットダンスで微笑む彼女から、立ち上る。
センターに立つ、圧倒的な実力やスター性も大切なことだが、この子は、センターでの居住いができる子だ、と思った。
芝居もまだ上手ではない。でも、心の動きを丁寧に表現できるし、セリフも丁寧で聞き取りやすい。
歌は、まだ声も出ていないが、ちゃんと心を乗せているし、決してあきらめずに、声を出そうとしているのがわかる。
ダンスは、一番安心して見られるが、スカート捌きは、まだまだ乱暴。でもそこから覗く足が、細く長く美しいので、決していやらしい感じがない。
トップ娘役に相応しい気品が既に備わっている。

大事に育てて、大きく花開かせてほしいと思った。

きりやんは、きっと、彼女を厳しく指導したのだと思う。
その結果が、ちゃんと出ている。
そして、しずくも、その厳しさについて行って、決してあきらめず、どこまでも食い下がったに違いない。
だから、舞台の上で、最上の笑顔で、きりやんを見つめている。心から愛し、尊敬しているといった表情で。
こんなに美しいデュエットダンスを観たのは、いつ以来だろうか?もしかしたら、初めてかもしれない。

こんなに美しく可憐な花を咲かせた娘役と、華開かせた素晴らしい男役が、博多の地だけでなく、中央でもより大きな花を咲かせる日が、一日も早く来てほしいと思う。
いや、今の5人のトップさんが、どーのこーのではなくてね。


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