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Studio Life新人公演「WHITE」(スタンディング)初日観劇 [┣Studio Life]

Studio Life新人公演
「WHITE」

作・監修:倉田淳
演出:平河夏
美術:松野潤
照明:森田三郎、山﨑佳代
音響コーディネート:竹下亮(office my on)
舞台監督:倉本徹
振付:TAKASHI
音響オペレーター:牧島進一
スーパーバイザー:石飛幸治、藤原啓児

初日(スタンディングVer.)を観劇した。
ライフの新人公演は、本公演と同じものを新人キャストでやる(宝塚みたいに)ってのではなく、新公用の公演を順繰りに演じていく。今年は、今年の新人くんであるJr9のメンバーと、1期上のJr8、そしてJr7から荒木・三上、シニアから藤原が出演していた。
1幕2時間強の芝居で、ライフとしては長くはないが、ホームグラウンドである、ウエストエンドスタジオ…私は初めて行ったが、途中で声が出そうになるくらい、腰が痛くなる環境だった。でも新人くんの登竜門としては、いい作品だと思うし、これでJr9をちゃんと認識することができた。新人公演として、相応しい作品なんだなーと思った。

どこにでもある高校のどこにでもある風景。正治(政宗)、岩波(神野明人)、坊(石井昭裕)は、授業中廊下に立たされたのをいいことに、図書室に行ってしまう。そこには、正治と岩波の憧れのマドンナ(三上俊)が先生の用事で先に行っているのだ。
図書室には先客がいて、それは、大人しくてあまり口をきなかい、三角章太郎(緒方和也)だった。
そこへ、突然、ハクション大魔王(荒木健太朗)だの、ティンク(冨士亮太)だの、ウィンディ(堀川剛史)だの、妖精のような連中がわらわらと現れる。そして、とある真っ白な本を開いたことから、彼らは物語世界へ連れて行かれてしまう。
物語は、太宰治「走れメロス」マルシャーク「森は生きている」宮澤賢治「銀河鉄道の夜」の世界を表している。そして作品世界を知るには、サンテクジュペリ「星の王子さま」も理解しておいた方がいいかも。そこで、妖精たちの作ったボートから次々に妖精と生徒が転げ落ち、最後に三角が残る。
大人しくて自分の意見を言えなかった三角が、何か行動を起こさなければ、しかも自分で勇気を出して選ばなければ…という状況に追い込まれる。
敵であるバオバブ(藤原啓児)に立ち向かう勇気。自分の運命を自分が決断する勇気。自分の意思を相手に伝える勇気
高校生の演劇コンクールのような芝居なので、これは、若手公演に相応しいものだと思う。

Jr9のメンバーは、最初主役級の頑張りを見せる3人組と、クラスメイトの脇役をダブルキャストで演じている。そこにJr8のメンバーがうまく入って彼らを動かしている感じ。仲原裕之は校長先生をやっていたが、やはり、余裕があって周囲をしっかり見ていた。
この一年、仲原はJr8の中で、イチオシで使われていたし、幅広く使える人材でもあったからなー。それを考えると、今年の新人君たちは、全体的に大柄な子が多いから、幅広くは使えないかも…。まだまだ仲原の出番は多いと見た。
マドンナ役は、去年に引き続き、三上俊
この役は、美人高校生というだけでなく、美青年セリヌンティウスでもあり、マツユキソウ代わりの蝶を探す乙女でもあり、カムパネルラでもあり、リンゴを貰う少女でもある。男役も女役も、世の美しさや穢れのなさを象徴する存在として登場する難しい役どころなので、なかなか演じきれる役者がいないのだろう。
セリヌンティウスの疑いなき清らかな瞳、乙女の強い意志、そしてカムパネルラの美しさ…三上の硬質な演技と相俟って、崇高なものを見ている気持ちになった。
どうやら主人公らしい…と気づくまでに、120分くらいかかってしまったが、そんな主役の三角草太郎は、新人の緒方和也。真摯な、いい演技をする子だと思う。ただ主役が主役に見えないのは、本人の資質の問題か、脚本のせいか…ま、この脚本だと宝塚のようなスターシステムでもない限り、主役には思えない…かな?最初の場面から登場しないし、登場しても、最初はありがちなネクラキャラでしかなく、正治たちが脱落して、妖精たちも落ちていって、ひとり取り残されて、ようやく脚光を浴びるのが、すでに2時間経過後だから。
Jr7の荒木は、さすがにこのメンバーだと上手さが際立つし、チームを引っ張っていた。
ただその分、高校生仲間の正治たちが脱落した後、しばらく妖精たちが芝居を引っ張っていくっていう部分が、面白いけど、三角を殺してしまっていると思う。バランスの悪い脚本、もしくは演出、もしくは配役だ。
にもかかわらず、何度も再演されるこの公演には、新人公演に必要な「全員が主役になれる」「爆発するエネルギーだけで勝負できる」という魅力があるのもわかった。

会場案内は関戸くんで、遅刻気味の私は、席を見つけていただいちゃった。いやー、本当に彼の笑顔は可愛い終演後、林さん、曽世さんのお姿も見かけた。ステキでした

※結局、クラウチングVer.は観劇できず、残念…

【去年の今日】
中間決算の打ち上げ場所を探していたらしい。
今年は、まだまだ打ち上げどころではないのが残念。


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