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ミュージカル「NINE」観劇 [┣ミュージカル・音楽劇]

ミュージカル
「NINE」


脚本:アーサー:コピット
作詞・作曲:モーリー・イェストン
演出:藤田俊太郎


翻訳:小田島則子
訳詞:高橋亜子
音楽監督:島健
振付:新海絵理子、DAZZLE
音楽監督補・ヴォーカルデザイン:福井小百合
美術:松井るみ
照明:沢田祐二
音響:大野美由紀
映像:横山翼
衣裳:前田文子
ヘアメイク:宮内宏明
稽古ピアノ:中野裕子、大隈一菜
演出助手:元吉庸泰
舞台監督:倉科史典
技術監督:小林清隆


東京公演主催:TBS、梅田芸術劇場


ミュージカル「NINE」は、このブログでも映画を含めると3回紹介している。初演以外は全部観てるんじゃないかな。興味のある方は、当時の感想をご覧ください。こちらが映画版の感想ですが、本文中に過去2回観劇した時の感想へのリンクがあります。


先日の「プロデューサーズ」の時、過去の感想と今の感想がよく似ていると思ったが、今回も、同じような感想を持った。イタリア語のセリフが出てきて、意味が分からない!というのは、もう、最初からそうだったんだな~。納得!てか、そういうものなんだろうな。


さて、実は、たった一度しか観劇機会がなく、しかも2階席だったというのに、私は、武器(オペラグラス)を忘れて観劇に行ってしまった…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
そのため、舞台機構の大胆な使い方などは、面白く見ることができたものの、肝心の役者たちについては、表情まではまったく見えなくて、無念すぎた…[もうやだ~(悲しい顔)]


映画監督グイド(城田優)が、次回作の製作に行き詰まってヴェネチアのスパを訪れ、そこで様々な女性たちの本音を浴びせられる…という設定は同じながら、以前観た舞台とは、ずいぶん印象が違った。なんといっても、グイド(9歳)役(大前優樹・熊谷俊輝・福長里恩のトリプルキャスト)が出てきたのは大きい。
タイトルの「NINE」には、いろいろな意味が込められているらしいが、9歳という意味でもあって、それは、グイドの初体験の年齢だったりする。海辺の娼婦・サラギーナ(屋比久知奈)に性の手ほどきを受けたのだ。敬虔なキリスト教徒であった母(春野寿美礼)は、その事実を知ってグイドに無償の愛を注ぐことができなくなる。
少年グイドを置いたことで、その経験を城田演じる大人グイドに追体験させることができ、わずか9歳で、母から距離を置かれてしまった少年の寄る辺なさが心に残った。
そんなグイドは、出会う女性に「母」もしくは「娼婦」の面影を求め、それを一人の女性の中に同時に見出すことを拒絶する。だから妻・ルイザ(咲妃みゆ)の目を盗んで、愛人のカルラ(土井ケイト)と会い続け、けれどもカルラが夫と離婚しても、彼女と結婚しようとは考えない。カルラは彼の中で、永遠に「娼婦」枠なのだ。
そして、ヒロインとして起用することの多い女優・クラウディア(すみれ)には、いつもマドンナ的な役を配する。それは、妻としての役割を持ってしまったルイザ以上に、グイドにとって聖母的なポジションなのだろう。女優に毎度同じような役を振るなんて、ひどい話だが、そういうキャスティングを彼は人生でも行っていて、周囲の女性たちを、まるで映画のキャストのように、役柄として取り扱う。
それがすべて、9歳の日の、母との“別離”に原因があったのだ…という作り方は、納得性が高かった。
まあ、だからって、グイドを許せるっていうことではないが、納得しながら、客観的に見ることができた。


スパの外観を円柱のような舞台装置として表現し、内側はコロッセオのような半円形の階段状のステージ。映像も効果的に使用し、必要に応じて字幕も使われる。
映像が映画のフィルムみたいなのも、グイドが映画監督だけに、納得。


元フォーリー・ベルジェールのトップスターで、映画プロデューサーのラ・フルール役は、前田美波里。その昔、大浦みずきが演じた時に、この役は、メジャーどころだったら前田美波里が演じるべきなのかも…みたいなことを書いたが、本当に美波里さんが演じることになってしまった[exclamation×2]
衰えぬナイスバディは堪能したものの、この状況下、観客に声を出して返事をさせる芝居…というのは、どうなんだろう[exclamation&question]まず、それを望まれている…ということに、即座に観客が気づく可能性が著しく低い。今回も、だいぶ時間をロスしていた。
このような時なので、演出を変更した方がよかったのではないか…そんな気がした。


ほかにスパのマリアに原田薫、ネクロフォラス役にエリアンナが出演。男性のダンスチームDAZZLEが出演と振付を担当していたが、複数の男性が出演する…というのは珍しいと思った。とはいえ、効果はちょっとわからなかった。
城田はこういう役も演じるような年になったんだなぁ。似合っていたと思う。
みゆちゃんは、オペラグラスでも観たかったなぁ[もうやだ~(悲しい顔)]


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