SSブログ

「ラヴ・レターズ」(再演) [┣大空祐飛]

5回目の「ラヴ・レターズ」。前回は、三宅弘城×野々すみ花。感想は、こちらです。

「ラヴ・レターズ」は、アメリカに住む男女の約50年におよぶ手紙のやり取り、という設定の戯曲を、男女の朗読という形式で、ステージ化した作品。

今回の出演は、TOSHI-LOW×大空祐飛(再演)

というわけで、やってまいりましたパルコ劇場。

ほんの1ヶ月前、ここには、祐飛さんからすみ花ちゃんに宛てられた花が置かれ、すみ花ちゃんがステージでメリッサを演じていた。
そして、今、ここにすみ花ちゃんからのお花が置かれ、祐飛さんがメリッサを演じる。
この感動、伝わるでしょうか[exclamation&question]

特別に、二つのお花を並べてみたいと思います。(今回、すみ花ちゃんからいただいたお花、大きな画像は、カウントアップブログの方に掲載しました。)

ラヴレターズ花.jpg ラヴ・レターズ花3.jpg

色味が似てるのも嬉しいな[かわいい]

さて、「可愛い」だけをネタに5時間飲んだ夜から1年半、TOSHI-LOW&大空祐飛カップルは、まったく違うアンディ&メリッサに変身して帰って来た。それでもやっぱり「可愛い」だけで2時間飲めた。(3時間の違いは、終演時間が違うので、ラストオーダーが早かっただけ[わーい(嬉しい顔)]
再演なので、かなりざっくりになりますが、お付き合いください。
まず、今回の再演がとても嬉しかったのは、ひとつには、劇場ファイナルという特別な場に呼んでもらえた[ひらめき]ということ。ファイナル企画のメンバーは、再登板組もいれば、初登場組もいる。中には初舞台の方もいる。その中で、比較的新しいカップルなのに再演させていただけたこと、それは、この二人が、演出の青井陽治さんの心に鮮烈な印象を残したから、なんだろうな、と思っている。
そしてもうひとつ、前回がZEPPブルーシアター公演だったため、「ラヴ・レターズ」に出演したけど、PARCO劇場の空間を体験していない、というのが残念だったのに、それが今回実現したことも嬉しかった。しかも、祐飛さんは、PARCO劇場初出演[exclamation]演劇の殿堂的なこの場に、ラスト一週間になって間に合った幸運[るんるん]さすが、旧宝塚大劇場の最後に間に合った78期生[exclamation×2]
前回出演時は、パンフレットの青井陽治さんのコメントを借りるなら「自分の発する声が、繊細にとらえた劇の一瞬に、ほんのわずかでも作り物の響きを持ち込むのを怖れて」いた素朴なアンディとメリッサが大きな魅力だった。が、今回は、冒頭のアンディから、すっかり演劇的になっていて、驚いた。
「あれはあれで素晴らしかったけど、あれで評価されるのは1回目だけ」って思ったのかな、TOSHI-LOWさん。
そして、これだけ変化してOKということは、つまりは、演出(青井さん)も、TOSHI-LOWさんの変化に対してウェルカムだったのだろう。ちなみにコメントシートには、奥様(女優のりょうさん)に猛特訓してもらうつもり…という所信表明があった。
一方、祐飛さんのメリッサ。
前回公演の超可愛い前半の少女メリッサの髪形をやめ、上着の開き方も髪形も、ほぼほぼ前回のACT2のスタイルで通した。髪形は、現在の自毛をアレンジした感じで、それでいながら、「死と乙女」の時に近いヘアスタイル。あの時は全鬘だったのに、今は、ヘアカラーやウェーブも自毛でできるくらい毛根が強くなったのかな[グッド(上向き矢印)]
そして。10歳の少女から60歳近くまで、あまり声のトーンを変えずに演じていく。
なのに、ちゃんと年齢相応に聞けちゃうんだな、これが。おませで生意気な少女から、皮肉屋のアル中芸術家へ、ちょっとずつ変化していく。自然に年を重ねていく。
TOSHI-LOWさんに演技者としてのアンディを感じたことが影響しているのか、祐飛さんもまた、女優としてメリッサの人生を生きた感じ。前回との大きな違いのひとつが、声量のコントロールにある。思い切りアゲているときも、混乱してわめいているときも、そして前回同様目から涙がこぼれ落ちていても、感情と演技の両輪が上手く噛み合い、しっかりと着地した印象。ラストの「ありがとう、アンディ」も、しっかりと、それでいてしっとりと、まさに、この2時間を一緒に過ごしてきたメリッサならそう言うだろう、「ありがとう」だった。
再演ということで、「初日のハイテンション」みたいな部分がなくなり、感情の流れが振り切れなくなったこともあるだろうし、初演時から積み重ねた女優としての経験値も感じる。まさに、圧巻のメリッサだった。
そうそう、今回、特にアンディが読んでいる間のリアクションを注意して見ていたのだが、たしかに祐飛さんも、アンディを見つめたり、いらっとしたり、ちょこちょこリアクションしていた。が、すみ花ちゃんの(特にACT1の)動きは独特で、ほんと「変かわ」だった[わーい(嬉しい顔)]と、あらためて思った。やっぱ、ゆひすみで、「のだめカンタービレ」、演じてほしかったわ~[むかっ(怒り)]
カーテンコールでは、TOSHI-LOWさんにエスコートされたり、腕を組んで登場したり、エスコートしたり…と、まあ、「ラヴ・レターズ」あるあるの場面を展開してくれたが、その笑顔は、素の可愛い祐飛さん。PARCO劇場ラストにしっかりと足跡を残せた、という満足の笑みでもあったんじゃないだろうか。
TOSHI-LOWさん、同い年だそうで、一緒の時代を生きてきた感もありつつ、全然別の世界で生きてきたという雰囲気も伝わり、それが、別々の人生を歩まざるを得なかったアンディとメリッサの一生と重なった。前回、今回と、まったく違うアンディを見せてくれて、祐飛さんの全然違うメリッサを引き出してくれて、ありがとうございました!

それにしても、1年半でこんなに変化があるなんて…と嬉しい驚きだったが、女優になって3年…エンジンがかかり始めたのが、前回「ラヴ・レターズ」辺りだったのかな、とちょっと想像してみる。あの頃は、主演しかしてなくて、座長経験だけは豊富だったけど、女優としては経験不足な中、そうそうたる出演者を脇に回して主演を張るって、祐飛さんの性格では、かなり厳しい日々だったかも。
(性格をよく知っているわけではないですが、研18でトップになったのがベストタイミングだと言う祐飛さんなので、自分が納得したレベルに達して初めて、地位を受け入れられる人なのかも?と勝手に思っています。)
「ラヴ・レターズ」から、「女優」としての本当の第一歩が始まって、そこから、次々に幅広い作品に出演するようになったのと、「朗読」を積極的に取り入れていることに気づく。たくさんの俳優さん、女優さん、ミュージシャンの方達と共演して、世界も広くなったんだなーと思うし、そのすべてを吸収して、短期間で全然違う人に成長した感じ。

作品自体としては、今回の「ラヴ・レターズ」で、アメリカのエスタブリッシュ層の本音と建前みたいな部分にも強く気づけたし、これは、聴けば聴くほど面白くなる朗読だな~と思う。(まだ5回目)
さすがにこの一週間で別の「ラヴ・レターズ」を聴いて、今の気持ちを上書きしようとは思えなかったが、近いうちにまた上演される時は、どこでの上演であっても、足を運びたいと思っている。

“今日は何の日”
【8月2日】
富山大空襲。B29のじゅうたん爆撃により、市街地の99.5%が焼失した(1945=昭和20年)。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 2

いちご

初めまして!

祐飛さんが月組から花組へ異動になる際私の中で時が止まり(結婚、出産など色々ありまして)久しぶりに夜中見た「クラシコ・イタリアーノ」と「トラファルガー」で一気に熱が上昇してしまいまして・・・。

凄く遅いのですが
祐飛さんの過去のDVDから見て興奮の毎日を過ごしています。

周りに祐飛さんファンがいないので
この『大好き』な気持ちを分かち合える人、ブログはないかと探していたところココにたどり着きました。

まだ、子供が小さいので公演やイベントなど参加出来ないことが殆どですがブログでお話しを聞けたりこうしてコメントさせて頂けると嬉しいです。
by いちご (2016-09-06 21:03) 

夜野愉美

いちごさま
はじめまして。コメントありがとうございます。

月組から花組への異動は2007年の終わりなので、ちょうど10年くらいのブランクになりますでしょうか?
よかったら、また遊びにいらしてください。過去記事も少しずつ整備していますので。サイドバーの「大空祐飛第二章スタート」というタイトル下の祐飛さんの写真をクリックしていただくと、祐飛さんファンブログ(退団発表後~退団後)もご覧いただけます。
by 夜野愉美 (2016-09-06 22:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0