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「SHOW ル・リアン」感想 その3 [┣大空祐飛]

その2はこちらです。

大空先生(大空祐飛)がさっさと退出する中、6人の生徒(村井良大・平方元基・青柳塁斗・寺元健一郎・松原剛志・大貫勇輔)+奥田弦くんがジャンケンをして、村井くんだけがグー、残りの全員がパーを出したため、村井くんがお片付け係になる。
ブツブツ言いながら、村井くんが椅子を片付けていると、タクミ(松本拓海)が現れて、村井くんのお手伝いを始める。すっかり、村井くんのことが気に入っているらしい。
椅子を片付け、黒板を消して村井くんと一緒に引っ込むと、お手伝いの報酬として、村井くんはタクミに、タップシューズを手渡した。
「あのおじさんみたいい踊れるかな」
ぎこちなくタップを踏みながらタクミはつぶやく。そんなタクミを見ながら、村井くんは思い出す。自分が初めてMC(HIDEBOH/本間憲一)のダンスを見た時のことを。

アイ・ワナ・ビ・ア・ダンシン・マン(「ザ・ベル・オブ・ニューヨーク」より)
フレッド・アステアが砂の上でダンスをするシーンが有名な映画とのこと。なので、MC(HIDEBOH/本間)も、砂を撒いて踊る。
あんなふうに踊りたい、という思いは、初めてエンターテイメントに触れたタクミも、そして、「ル・リアン」でMC修行をしている村井くんも同じ。
いよいよ、「ル・リアン」のショーも大詰め。
ラスボス、DIVA(大空)も再登場。

フォーティーセカンド・ストリート(「42nd Street」より)
プロローグと同じ黒のドレスで登場したゴージャスなDIVA(大空)が、タクミの未来を祝福するように歌う。
そして、エンターテイナーとエンジェルスの面々は、白タキシードを着て、揃ってタップを踏む。タクミも眺めているうちに、居ても立っても居られなくなり、一緒に踊り始めるが、まだ初心者、すぐに転んでしまう。
「どうしたいか、自分で決めなさい」
ゲームに興じていたタクミに母親がかけた言葉。
タクミは、自分で決める。

踊りたい[exclamation]

立ち上がって踊り始めるタクミ。もう彼は一人ではなかった。

ショーが終わった「ル・リアン」。
みんなが思い思いの場所で一息ついていると、MCが現れて、村井くんにキラキラと光るケーンを引き継ぐ。
「キミが次のMCだぞ」という意味なんだろうと思う。エンターテイナーたちが祝福する中、村井くんは、自分が使っていたソフト帽を、そっとタクミに…。村井くんの思いもまた、タクミに引き継がれた…[ひらめき]

ララバイ・オブ・ブロードウェイ(「42nd Street」より)
自分の道を決めたタクミが歌い、そして、踊る。踊ることが楽しくてしょうがないタクミ。もう彼を止めることは誰にもできない。踊り続けるタクミのステップが鳴り続ける中、幕―

ストーリーは、まあ、わりとツッコミどころもある感じだったけど。
今、ミュージカル界で大御所と呼ばれている年代の方々が、心の底から憧れた「ミュージカル」の原点を知らない世代が、今のミュージカル界の真ん中を占めようとしている。
世代交代は仕方のないことだけど、でも、この世界で生きていくなら、フレッド・アステアやジーン・ケリーは知っていてほしい。
その上で、「どうしたいか、自分が決めなさい」

ダンサーの営業寿命は短い。
やがては現役を退くことになる先輩からのメッセージの込められた舞台なのかもしれない。

そんな舞台に引っ張り出された、ショースターとは言えない、大空祐飛サン。
本人も知らない色々な面を引き出してもらえた感じで、この人は、やっぱり歌うべきだ、と確信した。勉強、続けて下さい[ぴかぴか(新しい)]

村井くんは、一番得体が知れない。同じく得体の知れない祐飛さんとは、もしかして、いい化学反応が起きるかもしれない。まあ、身長的にアレかもしれないけど、一度、本格的に芝居でぶつかり合ってほしい人だったりする。
平方くんは、いい味出してた。前も書いたけど、あの30~50年代風の髪形がめっちゃツボ。歌声も好き[揺れるハート]
青柳くんは、踊ってる時の、あのシャープな感じと、生徒で出てる時の、あのだらーっとした感じギャップがたまらなかった[るんるん]武田鉄矢さんのモノマネにはかなり受けた。
寺元くんは、「貴婦人の訪問」で若い頃のアルフレッドを演じていたのは憶えていたけど、とにかく童顔で可愛い。及川さんが休業中で寂しい私のハートに自然に飛び込んできた感じ。これから注目したい[exclamation]
松原さんは、トークショーで聞いたら、デビューが「ボーイ・フロム・オズ」なんだとか。じゃ、デビューから観てたんだ、と思った。ウルトラマンVSレッドキング、実はすっごいツボでした。大空先生にはわかってもらえなかったみたいだけど。
大貫くんは、素晴らしいダンサー。大空先生に叱られて立たされている姿さえ、かっこよかった。バレエ的な品があって、ボードビルっぽい今回の振付は得意分野ではないかもしれない…という気はしたが、すごい人だというのは、伝わってきた。

奥田弦くん、松本拓海くんという、若い才能も堪能。これから、のびのび成長していってほしい。
くん作曲の「ル・リアンのテーマ」は、よーく聴いていると、当初のストーリー設定にすごく沿っていて、自由人を自称するくんだけど、作曲家としては、けっこう真面目なタイプなのでは[exclamation&question]と思った。

キュートで透明な歌声をいっぱい聴かせてくれた、スリーエンジェルスの石毛美帆ちゃん、中西彩加ちゃん、原宏美ちゃん。サイコーでした[黒ハート]

最後に、HIDEBOHさんのステキな歌声と超絶タップダンスは、もう、言葉が出なかった。トークショーで、ボードビルをずっとやっていたという話と、ご両親がSKDとOSKという話を聞いて、すごく納得した。
そんなHIDEBOHさんと宝塚出身の祐飛さんが共演したのね…と、これも感動[ぴかぴか(新しい)]
本間憲一さんは、「愛と青春の宝塚」の初演の速水さんよね。彩輝さんとの船上のダンスが軽やかだったな~とか思い出した。今回は、主催として、目立たず全体に目を配る感じだったけど、本間さんの思いがこのステージになった…というのを強く感じた。
今後、あの時代のタップダンスがたっぷり出てくるミュージカルを本間さんの手で舞台化なんて、いかがでしょうか[exclamation&question]

“今日は何の日”
【4月9日】
以仁王、平氏追討の令旨を下す(1180=治承4年)。
(←旧暦。新暦では5月5日となる。)

高倉天皇の兄宮である以仁王が、源頼政などと挙兵し、諸国の源氏に平氏打倒の令旨を発したが、時期尚早であったのか、宇治平等院の戦いで二人とも戦死した。
しかし、これが契機となって、さまざまな平氏打倒の勢力が蜂起することとなる。


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