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藤咲えりのヒロイン性 [┣生徒・演出家・劇団論]

今年も、一応、定番の友人との名古屋旅行に行ってきた。
今年はなーんもできなかったな~公演が公演だったので。
友よ、許せ。
去年は、病が癒えていない友を強行スケジュールで振り回し、今年は劇場にカンヅメにしてしまった。
来年こそ、普通の名古屋ライフを提供したい。
雪組だよね、たぶん。

さて、「仮面のロマネスク」、初日からだいぶ深くなっている。
下級生がぐーんと伸びたのと、祐飛さんが静かに深くなったのは言うまでもなく。
大きく変わったのは、メルトゥイユの能面の表情が効いてきたこと(コケティッシュ100%のすみかメルトゥイユも好みではあったけど)、ダンスニーがみっちゃん的方向性に進化してきたこと(想定の範囲だったので、もうしょうがない)、そしてトゥールベル夫人のえりちゃんが自信を持って楽しんでいるように見えたこと。

その、藤咲えりのトゥールベル夫人。
「おとめ」の演じたい役にも「仮面のロマネスク」のメルトゥイユとトゥールベルと書いている。
好きな作品のヒロイン役を書くのは、娘役の夢。ゆずみねえさんだって、ナイヤとかスカーレットとか書いている。
でも、ヒロインじゃない役を書くのは、本当にその役に惚れこんでいるということだ。
そして、そんな夢が叶うことは、ほんとうに稀なことだ。
初日の藤咲は、死ぬほど演じたかった役を演じているのに、つらそうだった。そして、「仮面のロマネスク」再演が決まった時、藤咲は星奈っぽい雰囲気があるから、身長はだいぶ違うが、いいんじゃないかなーなどと勝手に思っていたのが、実はちょっと違うのかな?とも思い始めていた。
もともと星奈優里ファンになったのも、好きだった毬藻えりにとあるポート写真が似ていたからで、毬藻と星奈じゃぜんぜん違う。そして、藤咲の顔を覚えたのも、なにかのポートで星奈に似ていたから…という…すでにかなり自分、人の顔の印象については、残念な能力の持ち主らしい。
そして、初日、一番思ったのは、星奈の得意な「泣き」の芝居は、藤咲の本領ではないんだな、ということ。藤咲の声は艶っぽくて魅力的だから、泣いたりわめいたりしない方がいいんだ!と気づいた。
そして、自信を持って楽しんでいる藤咲えりを観て、この人は星奈優里じゃなくて、白城あやかタイプなんだ!と確信した。ってか、本人も意識してるよね、あのメイクは!そして、あの自分で自分を納得させるような、心もとない心情表現、揺れる瞳…これこそ、白城劇場!
馥郁として、まろやかな声と合わせ、小さな身体に大輪の花が宿ったかのような充実。
まさに、これはヒロイン芝居だ!と思うと、たまらなく藤咲が面白く感じられる。
今こそ、この人をヒロインにしたバウホール公演が観てみたい。
一度、ガチで白城の役を演じさせてみたい。
「二人だけが悪」とか、バウ用に焼き直せないかな?


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