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こういうショーはダメ [┣生徒・演出家・劇団論]

こういうショーはやっちゃだめだ!と、初見で心底思って早、1ヶ月。
悪く書く場合は、公演終了してから!と決めているので、書きたい気持ちを抑えて、梅田にも行った。千秋楽付近でも観劇した。それは、「黒い瞳」という作品がよいもので、しかも、公演期間中に役者の進歩がものすごい大きく出る作品だったからで、「ロック・オン!」が観たい気持ちはゼロだった。
「ロック・オン!」は、先代トップ水夏希のさよなら公演のショーだったため、さよなら的場面が入っている。新トップのお披露目ショーとして、その部分は不要なので改変する…というようなことは、他の公演でも行われている。
瀬奈じゅんさよなら公演だった「Heat on Beat!」しかり、春野寿美礼さよなら公演だった「ラブ・シンフォニー」しかり。
ただ、今回、このショーがだめだと思った決定的な理由は、改変部分ではなかった。
水が出演していた時、音月と舞羽によって演じられた、わかりやすい「2番手さん用」の場面が、まんま残っていたにもかかわらず、そのセンターが彩風咲奈だったのだ。
ちなみに、今回のショーの序列でいくと、トップ音月桂に続く男役は、未涼亜希、彩那音、沙央くらま、香稜しずる、彩風の順になっている。芝居の番手を初演の月組と比べても、外れるのは彩那位で、ほぼこれが、今回の全ツの責任順ということだ
もちろん、宝塚は仲良しクラブではないので、なにもかもが学年順、番手順、下剋上なし、というのではやっていけない。大胆なバッテキというやつが、よくも悪くも存在してきた。
しかし、今回に関しては、唐突かつ筋が通っていない。

まず、全体の構成として、シーン(章)ごとに誰がセンターかということを見ると、
第1章 Rock on!(プロローグ)―音月
第2章 Piano~Forte(ピアノの遍歴)―彩風
第3章 Parlez Moi D'amour―音月
第4章 So What?(だから…?)-音月
第5章 Show Time―音月
第6章 Turn the Beat―音月
第7章 Rock You!(フィナーレ)―音月
となっており、音月が登場しないのは、この第2章だけになっている。
少々宝塚を知っている人ならば、トップが芯にならない場面を取るのは、番手のスターであると知っている。
プロローグ後最初の場面に彩風が芯で登場したら、当然、第3章以降、あの人はどこ?と探すだろう。
ところが、それから後の場面では、順番通り、未涼、彩那、沙央、香稜らが彩風よりいい位置に立っているのだから、混乱する。というか、まず、彩風を探しきれないのではないだろうか。
(ほとんどピンスポ当たってないし、単独でセンター立たないし…。)
スターの作り方として、抜擢したら、それを見て好きになってくれた人を、がっちりつかんで初めてその抜擢が生きる。天海祐希は、上級生たちを抜かして芯の場面を貰った時、4人口で出ていても一人衣装が違っていたり、ということをされていた。そうやって注目されることによって、スターは作られていくし、そうやって宝塚は人を育てて行ったのだ。

なのに、今回は、ピアノの場面だけが彩風で、それも、すごくやりにくそう…というか、もしそう思っていないのだったら、芯として全然できていなかった。
さすがに2番手羽根を背負っている未涼は出ていないが、彩那、沙央、香稜が後ろで踊っているという、この場面、そりゃやりにくいだろうと思う。
それでも、この先、早霧の次には、もう彩風を入れるんだ!とプロデューサーなり、演出家なりが腹を決めたのなら、そうやって遇することで、彩風の腹も据わる。
それが、こんな形で1場面だけ抜擢して、あとは、端の方で踊らせるなんて、最悪というほかない。

観客の立場からも、出演者の立場からも、どうしていいのかわからない、こんなショーにした責任は重い。
おりしも、この彩風が主演するバウワークショップがもうすぐ開催される。
ここで真価を問おうとしているのかもしれないが、問う側も居ずまいを正せよ、と言いたくなるような舞台だった。
ま、W主演の相方は、この大切な時期に、バウで意味なく女役やらされてるから、どっちもどっち、ということだろうか?
雪組のプロデューサーはいったい何を考えているのか?まったく!!!

ま、その部分を割り引いても、ショーとして全然あり得なかったけどね[爆弾]


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