北海道の終点駅は「新函館北斗」という名前で、一応「函館」の名前は入っているものの、「横浜」と「新横浜」とか、「大阪」と「新大阪」の距離感ではないということを初めて知りました。
うわ…けっこう距離あるな…と思いながら、函館駅へ。
函館本線の0キロポストがあったので、撮影してみました。
で、函館で一泊し、温泉にも入り、翌朝早々、松前城を目指すことになりました。
函館から、木古内駅まで行き、そこから松前城行きのバスに乗る…というコースなのですが、JR北海道の駅は、函館の次の「五稜郭」までで、そこからは、「道南いさりび鉄道」という第三セクターの線になります。
一方、目的地の木古内駅は、北海道新幹線の停車駅になっている…という、脳がこんがらがるような旅路でした。
可愛いですね。車体のぐるぐるマークが、イカ釣り漁の「漁火」を表現しているようです。
道南いさりび鉄道には、一日乗車券というのがあって、函館駅のJRイン(ホテル)のカウンター等で販売していて、木古内との往復だと数百円安くあがるようです。
松前ではお昼を食べる場所もなさげ…ということだったので、ここで、ブランチ的に軽食をいただき、バスに乗車。
バスはずっと海沿いを進み、目的の「松城」停留所に到着しても、そこは海でした。え、海城なん#59139;
おお、桜が…#59128;
これは、「南殿(なでん)」という桜だそうで、松前城の桜は、この南殿と染井吉野がほとんどでした。
それもそのはず、南殿の和名は、「松前早咲(まつまえはやざき)」。まさに松前の桜だったのですね。別名が「血脈桜(けちみゃくざくら)」で、京都から持ち帰られた原木の血脈を有するという意味だそうです。南殿とは、紫宸殿。京都御所の南庭に植栽されていたから。
左近の桜はこの桜であるとも言われて、盆栽でも広く栽培されているようです。
少し葉も出ていますが、どうやら、この松前の地で、ようやく桜前線に追いついたようです。
こういう写真を撮りたくて、ずっとずっと北上してきたので、感無量です。
(次に行く五稜郭は、いわゆる城ではないので、絵的には、ここがラストチャンスでした。)
松前城は、江戸時代末期、海防強化のため、幕府の命によって、松前藩によって築城されたもの。
以前は、同じ位置に、福山館という藩主の館が建っていた。
一応、江戸時代の建物なので、「現存天守」になれる可能性はあったが、昭和24(1949)年、火事で焼失してしまったとのこと。
現在の天守は、昭和36(1961)年に再建されたもの。現在、鉄筋コンクリート製天守の老朽化により、木造天守復元計画が立ち上げられているようです。
染井吉野、少し葉桜になってしまっていますね。そういえば、「松前城」という文字の入った写真がなかったな…と思って、ここに入れておきます。
本当に海が目の前。桜+海+青空=最高#59140;
先ほど、土方歳三により落とされたという書き方をしましたが、そもそも、この松前城は、幕末に、外国船対策として築城されたものなので、旧幕府軍による海上からの攻撃は、見事に撃退しています。
土方軍は、陸路で防衛線を突破、彰義隊を中心とする兵力で松前藩を圧倒、藩兵は、城に火をかけて撤退、この戦闘で、街の3/4が焼失したそうです。
約半年後に政府軍が反転攻勢、明治2(1969)年4月に、松前城は奪還されました。
函館戦争終結後の松前藩は、家臣の俸禄維持のため、城内の銅瓦を売却したり、苦労していたみたいです。
天守は、それほど高くない(三層)うえ、海側しか窓を開けていないので、天守からの写真はこれだけ。
桜の季節は、桜園側の景色も開放してくれると嬉しい気がする。寒いのかな…#59139;
観光客は普通に写真を撮りまくってましたが、写真撮らずに、のんびりと散策している方々は、桜を見に来た地元の方でしょうか#59139;
自慢の桜スポットであり、お気に入りの散策コースなんだろうなーと、羨ましく感じました。
(地元に城がないので、こういう風景は、地元では見られない。桜はありますが…。)
海の景色をもう少し。
#59126;ご覧、あれが竜飛岬#59126;でございます。
津軽海峡は、青函トンネルで超えてきてしまったので、こうやって眺めるのは、北海道から…ということになりました。
ここの桜は、立ち入り禁止にして大事に育てられているようです。まだ若い桜を立ち入り禁止区域で育て、大きな木に育てているのだとか。
松前が南殿を大事にしているのがよくわかります。
このお寺に「血脈桜」(松前の南殿すべての原木)があると聞いてやってきて、別の桜にひっかかってしまいました。
そのまま、少し離れた「松前藩屋敷」へ。
武家屋敷を見るんだろうなと思ったら、これが、なんと、テーマパークでした#59142;
旧幕府軍との戦いの折に、街の多くが焼失してしまったため、当時の武家屋敷などは残っていなくて、往事を知ってもらうために、特徴的な建物を再現し、松前の歴史を知ってもらおうとした施設のようです。
奉行所も、あくまでも松前藩の奉行所の再現、というわけですね。
てか、時代劇の撮影もできそう。(松前まで撮影に来ることができれば…ですが。)
桜と赤い橋、そして二振りの強き刀。絶好の撮影ポイントですね。