SSブログ

宝塚花組東京特別公演「花より男子」観劇 [┣宝塚観劇]

TAKARAZUKA MUSICAL ROMANCE
「花より男子」


原作:神尾葉子
脚本・演出:野口幸作
作曲・編曲:青木朝子、長谷川雅大
作曲・編曲・音楽指揮・演奏:宮崎誠
振付:麻咲梨乃、三井聡、Oguri(s**t kingz)、永野亮比古
擬闘:清家一斗
装置:大橋泰弘
衣装:加藤真美
照明:勝柴次朗
音響:大坪正仁
映像:九頭竜ちあき
小道具:三好佑磨
歌唱指導:ちあきしん
演出助手:熊倉飛鳥
舞台進行:政村雄祐
舞台美術製作:株式会社宝塚舞台
演奏コーディネート:ダット・ミュージック
制作:藤枝太一
制作補:恵見和弘
制作・著作:宝塚歌劇団
主催:阪急電鉄株式会社、TBS、BS-TBS、TBSラジオ
衣装協力:JOSEPH HOMME/JOSEPH(株式会社オンワード樫山)


原作もドラマも見ていなくて、ついて行けるか不安になりながらの観劇。
結果、ちゃんとドラマもわかったし、熟知している「はいからさんが通る」と同じレベルで楽しめた。


とはいえ、ツッコミどころは満載で、それは、原作由来なのか、野口先生のせいなのか、不明。でも、たとえ原作由来だったとしても、連載当時(1992~2004年)と現在とでは、社会情勢も大きく変わっているので、とりあえず、法的に問題があるところなどは、修正した方が、原作者のためにもなるんじゃないかな…と思ったが、どうなんだろう。(高校生がシャンパン飲んでるとか、今は、舞台でやっちゃダメなレベルだと思う。)
名家の御曹司と平凡な女子高生の恋愛事情を、大金持ちの子女しかいない英徳学園を舞台に描く。少女マンガなので、主人公は、平凡な女子高生の牧野つくし(城妃美伶)なのだが、ここは、宝塚、主役は、名家の御曹司、道明寺司(柚香光)となっている。
でもそれは、ポスターの構図とか、プログラムの写真の多さとか、の話であって、素直に観劇している分には、つくしが主人公の少女マンガ的舞台に仕上がっていて、違和感はなかったし、つくしを応援したい気持ちになる展開だったのは、なにより良かったと思う。
そんな中、デートの待ち合わせ時間に遅れるつくしを、雨の中待ち続ける司の場面で、ぐっと彼に心を持って行かれる演出はさすが。主人公と同じ気持ちになって彼女を応援しながら、彼女よりちょっと早く相手役の心情にも触れて、それが柚香光だから、彼にも感情移入して、ドキドキしながら二人の恋を応援してしまう…とってもステキなロマンスを経験させてもらった。


あまりに荒唐無稽な物語なので、その辺へのツッコミをするつもりはない。そういう、現代ニッポンとは別の世界=パラレルワールドだと思って観劇していたし。
マンガとの親和性という部分では、バックにCGで映像を出したり、色々考えられていたな~と思う。
大劇場では舞台セットをしっかり作ってほしいと思う派だが、別箱の短い公演では、映像をうまく使っていくのも今の時代、必要なことかもしれない。(大道具の輸送費とか考えると…)


では、出演者感想。
まず、大敢闘賞のヒロイン、牧野つくし役、城妃美伶について。
たしかな演技力と身体能力の高さを見せつけ、今後の花組になくてはならない存在と感じた。花娘にしては、乾いた質感のある娘役という印象だったが、麗しのF4に囲まれて、ちょっと潤いのある娘役になったのでは[exclamation&question]
けっこうひどいいじめの場面も登場するのだが、決して負けてない城妃つくしだったからこそ、観劇中にいや~な気持ちにならなかったんだと思う。マンガも読んでない私だけど、つくしちゃん、大好き[黒ハート]
そして本作の主役、道明寺司役、柚香光
「はいからさんが通る」では、伊集院少尉だったんですよね、この人。1970年代の少女マンガでも、1990~2000年代の少女マンガでも、この顔が王子様、世代を超えたイケメン顔、それが柚香光なんだと思って間違いない。ほんと、宝塚に入るべくして入った人だと思う。ありがとう、宝塚を選んでくれて。
で、なんだろうね、この人の芝居の魅力…うまく言葉にできないけど、リアルじゃないものをリアルにするすごい力を持っている人だと思う。観劇中は、この人が道明寺司という男子にしか見えない…というか。そこに道明寺が存在しているんだよね。観覧車から降りて、「寒い…」と言い出した道明寺に、全私が救急車呼んでました、そんな感じ。これからも、ずっと見つめていきたいスターの一人です。
柚香光には、もう、なんにも不満はございませんが、道明寺…てか、そのパパ[exclamation×2]息子に経営を学ばせるとか言う前に、息子がかなりアホだということを知るべきでは[exclamation&question]と思ったぞ。漢字も知らない金持ちのボンボンの末路とか…笑えないぞ…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
つくしをめぐって道明寺とライバル関係になりそうな…という役どころ、花沢類役、聖乃あすか。「はいからさん…」の時は、藤枝蘭丸役を演じていて、その時は、正直、全然響かなかった。それが、今回、白い衣装がめっちゃ似合って、けだるげな雰囲気でありながら、ものすこい純なハートを持つ花沢類がピッタリ来て、きゅんきゅんしてしまった。よいではないの~[黒ハート]
F4の一人、美作あきら役、優波慧。髪形とか、衣装とか、微妙に違和感があった。あんまりカッコよくしない設定なのかな。原作知らないからよくわからないけど。F4の中では、ちょっと残念なパートを引き受けている感じがした。
そして、西門総二郎役、希波らいと。たぶん、こんなに大きな役自体初めてだと思うのだが、可愛いし、物怖じしない感じで、好感度大。彼も髪形が微妙だったけど、茶道家元の家柄…ということで、衣装はチャラさがなく、その分、少しポイントがアップしているかも。今後が楽しみな生徒を見つけた。
つくしの家族。お父さん(高翔みず希)はもうダメが服を着ているような雰囲気が、めちゃくちゃ伝わった。思い切ってマンガチックな役作りをされていて、情けないけど笑ってしまった。お母さん(美花梨乃)は、可愛くて元気で、かなりめちゃくちゃな性格だけど、それすらも不思議なパワーに包み込んでいて、しかも嫌味がない…という、娘には迷惑だけど外面めちゃくちゃよさそうな、「あるある」ママ。見事な怪演でした[るんるん]美花は、ヒーローショーのおねえさんといい、ACTに怪演が多いな[わーい(嬉しい顔)]弟くんは、青騎司くん…か。可愛かった[黒ハート]
女子キャラ。とても高校生徒は思えない、濃いキャラの浅井百合子おねえさまは鞠花ゆめさま。夢に見そうでした(褒めてます[揺れるハート])。花沢類を翻弄するいい女、藤堂静さんは華雅りりか。お蝶婦人的キャラなのかな[exclamation&question]ちょっと、やぼったさが見える瞬間が惜しかったけど、頑張っていた[黒ハート]そして、底知れないキャラ、三条桜子は、音くり寿。いや~、女は怖い。素晴らしかったです[黒ハート]この公演の裏ヒロインでした[るんるん]歌えるくりすちゃんだからこそ、の存在感だな~と思って、震えながら観ていた。彼女も別箱作品のヒットが多い人だな。
ティーン・オブ・ジャパンに出てくるいろんな高校の制服が…色々思い出させてくれました[わーい(嬉しい顔)]
そして、この時、久保和子を演じた美里玲菜ちゃんが、まあ、お姉さん(綺咲愛里)そっくりで、可愛かったです[黒ハート]黒いドレス、すごく似合ってた。


というわけで、原作知らず、リピートもしていないため、いささか薄い感想ではありますが、けっこう楽しんだ「花・男」によるハナダンでした[黒ハート]


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。