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「歌劇」誌105周年年頭の辞 [┣ヅカネタ]

「歌劇」誌には、毎年、劇団スタッフや出演者の新春の言葉が掲載されている。今年も、気になる発言をピックアップしてみたいと思う。


『躍動する宝塚。その新しく進化する歴史のなかで、なにをやるのか、なにをやらなくてはならないのか』by植田紳爾


“なにをやってはいけないのか”についても、しっかりお考えいただきたいような気がします。すみません、最初から。


『私達にできる事は、まだまだあるはずと、まだ見ぬ“これから”の道を決して歩みを緩めることなく、夢と感動をお客様へお届けできますよう、気持ちを新たに進んで参りたいと思っております』


轟さんのバウホール公演は、開拓者を感じさせるものが多いので、今回も期待しております。観るあてはありませんが。


『遥るばる観に来て下さるお客さまが、心に残る幸せな時を過ごして下さいますように…。それが常に私の大切な望みでありました』by柴田侑宏


なんか微妙に過去形が気になりますが、今年も、柴田作品に年初から出会える幸せを感じております[ぴかぴか(新しい)]


『最近はNext Door的な生徒も多くなり舞台、客席が一体となりロックコンサートの様な雰囲気になるのも21世紀の宝塚かなと思います』by酒井澄夫


スミオ先生、予言者のようです。そんな宝塚になったら取り残されそうですが…[あせあせ(飛び散る汗)]


『全てに好調なわが宝塚ですが、こんな時ほど、創立者小林一三翁の“清く 正しく 美しく”の理念をふり返り更に充実した内容の作品作りに精励したいと思います』by岡田敬二


イケイケドンドンだけじゃダメだということですね。清く正しく美しく、をただの号令じゃなく、しっかり意味を考えるべき時かもしれません。ちなみに岡田先生は、演出家生活55年になられるそうです。


『平成の終りの年に宝塚歌劇一筋の作曲活動が六十年目(還暦)を迎える事となりました』by吉崎憲治


吉崎先生は60年…大好きなメロディーがたくさんあります。宝塚に嵌まった30年前、芝居のテーマ曲はメジャーで、ショーのテーマ曲はマイナーで作るようにしている、という先生のポリシーをうかがって、だから吉崎先生の音楽は独特なんだなーと思ったのを覚えています。


『今年は年男の亥です。入団した1971年が亥でした。蔦の絡まる旧大劇場、夕陽が沈むのが見えたかつての一番教室。稽古場は鏡の面を除いて三方はガラス窓でした。冬はすきま風が寒かった。夕方になるとカツンカツンと音がして暖めてくれたスチーム暖房!』by三木章雄


三木先生、72歳[exclamation&question]わかいっ[exclamation]
スチーム暖房が懐かしいのは、私も同じです。


『“先ず祝へ 梅を心の冬籠り”ー芭蕉ー』by草野旦


草野先生、お元気のようでなによりです。


『元号が変わります。宝塚歌劇は四ツ目、私は三ツ目の時代を生きることになります』by正塚晴彦


私も三ツ目の時代…先生とご一緒に生きていきたいと思います。


『400人以上の出演者と、80代から20代まで30人以上の演出家を擁する劇団は、恐らく世界中にただ一つでしょう。そしてお客様も本当に多世代に亘ります。また近年は男性ファンも確実に増えていると感じられます』by小池修一郎


本当に多世代の演出家を擁している…のは事実ですね。玉石混淆ではありますが。


『“まだ足りぬ 踊り踊りてあの世まで”六代目 尾上菊五郎 どうやら我々もそんな魔物に取りつかれているのかもしれない』by関谷敏昭


関谷さんの年頭の言葉は、毎年、含蓄があって、とても好きです。今年は、IT、インターネットなどの時代に逆行する分野が、芸術の世界なのかもしれないとも、おっしゃっています。


『横綱の去就の如くスターの誕生は「おわりのはじまり」。「生と死」「愛と憎しみ」「入学と卒業」そして「夢と現実」は表裏一体。夢をお届けする生業はまた、時に(予想or想定外の)残獄な現実をお客様に付付けざるを得ないと云う運命を含んでいます。可能ならば「夢だけ」提供させて頂ければよいのですが、これは居酒屋の「セット料金」。頼みもしないのに勝手に付いてくる「お通し」のような決まり事。ファンも演出家も決まり事の中で生きている仲間、そんな事を念頭に感じました』by石田昌也


続けてファンの心の平安を祈って下さる石田先生ですが、たぶん、無理なんでしょうね、それ[たらーっ(汗)]


『やはり宝塚は非現実のキラキラ感、ギラギラ感……。天災の続くこの時代において、現実を忘れさせる唯一無二の夢の世界であり続けることが、我々の使命であると、強く意識させられた1年でもありました。また個人的に、アルゼンチン、ブラジルと海外に旅行に行き、念願のリオのカーニバルを生で見られたこともとても刺激となり、大きな糧となりました』by藤井大介


これはもしかして、「NEWノバ・ボサ・ノバ」by藤井大介宣言かしら[exclamation&question]


『「タカラヅカって楽しい!」自分はそう思いました。喜劇は勿論、悲劇であってもそうありたい、悲しみの中に希望が見える場所でありたい。まだタカラヅカをご覧になった事がない方々に自分はそう伝えたい』by齋藤吉正


逸翁が唱えた「国民劇」を目指して頑張るそうです。105周年は芝居寄りになるのかもしれないですね。


『偶然にも、小劇場での再演が2本続き、一つの作品を時間をかけて練り上げ、完成度を高めていくことの大切さを実感しています。海外の輸入ミュージカルに負けないクオリティの高いオリジナル作品を創ること、どんな時代にも、お客様の心に響く人間ドラマを描くこと、そういう仕事を続けていきたいと、さらに強く願う恭この頃です』by植田景子


元祖女性演出家の景子先生、これからも繊細な作品創りを宜しくお願いします。


『花のみちで口ずさんでいただけるようなメロディを目指して』by太田健


難しすぎると、花のみちで思い出せないので、そこんとこ、宜しくお願いします。


『明治の中頃、炭酸水で知られる「ウィルキンソン」が宝塚で創業した時、創業者ジョン・クリフォード・ウィルキンソンは洋館のホテルも開業しました。そのホテルの外国人向けの名前が「宝塚ホテル」だったのです。この初代「宝塚ホテル」については近年、熱心に調べられた方がおり、様々なことが明らかになって参りましたが、残された資料自体が少なく、今だ全貌は分かりません。二代目に関してはその様な事がないよう、今のうちに訪れて、出来れば劇場へも足を延ばして、思い出を心に焼き付けていただければと思います』by大野拓史


現・宝塚ホテルがそろそろ見納め…ということに関しての記事なのですが、歌劇誌を読んでいる方は、宝塚ホテルのついでに劇場に行く方は、あまりいらっしゃらないのでは[exclamation&question]


『月日が経つのは早いものでこの四月から入団二十年目に突入します。自分の感覚としましては、ついこの間宝塚歌劇に入れてもらった、まだまだ新米ぐらいのつもりだったのですが、気がつけばこれまで生きて来た約半分の時間を歌劇団団員として過ごしてきたことになる事実を目の当たりにし、少々驚き、今まで以上に身を引き締めていかなければならないと思ったりするわけです』by稲葉太地


え、マジか、稲葉くん…[あせあせ(飛び散る汗)]キミ、そんなに長いこと劇団にいたんだね…[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]


『長年革靴党員として通勤も休日も一年通して革靴を履く事が多かったのですが、昨年一足のスニーカーと出会った事によってすっかりスニーカー党になっておりました。新たな年、次の一年はどんな巡り会いがあり、どんな変化が起きるのか。楽しみで仕方ありません。わくわく』by生田大和


生田先生、若いのね…[爆弾]


『そのうち映像技術だけで十頭身のキャラクターをリアルに立体化して観られるようになれば、生身の俳優は不要になりそうですし、いずれはAIが書いた最高の戯曲を、最高の容姿と技術のAIが演じるようになるかもしれません。テクノロジーが力を増してゆくほどヒトの存在感は薄まってゆく、そのことを警戒しております。星組1月公演では、テクノロジーよりも舞台に立つヒトの力が、観るヒトを魅了しますように…』by上田久美子


少なくとも、1月星組公演は大丈夫だったようですね。


『初演制作当時、聴いただけでテンションが上がるようなエキサイティングな主題歌をどうしたら書けるのか…とあれこれ考えて悩んだのを思い出しますが、今では私自身が「Exciter!!』を聞いて楽しませもらっています』by青木朝子


平成宝塚のショー主題歌No. 1だと思います。青木先生の音楽、平成の宝塚になくてはならないものでした。


『技術革新の数々は間違いなく希望であって喜びです。現代人を深く惑わすマイナス作用への憂いはもちろんありますが、それでもプラマイトータルプラスであると信じたいのです。そんなことをグルグル考えて辿り着いた宝塚ですから、伝統と革新の螺旋について常にグルグルと悩み続けつつも軸に宝塚さえあればトータルでプラスに、希望に近づいていけると信じています』by谷貴矢


谷先生の発言には、世代差を感じざるを得ませんが、これも新しいタカラヅカ、期待しています[ぴかぴか(新しい)]


105年目の宝塚もステキな1年になりますように[ぴかぴか(新しい)]


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