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ネモ船長に物申す! [┣公演内容の考察・検証]

「CAPTAIN NEMO」、青年館公演を観て、非常にもやもや。
まだ、ドラマシティ公演が始まっていないので、ネタバレしたくないけど、もうとっても黙っていられないので、書かせてください。


知りたくない方は、以下の「続きを読む」は決してクリックしないでくださいね。


 


(1)ロンドンタイムズの記者、シリル(永久輝せあ)は、実はロシアのスパイだった…のですが…。
そもそも彼は、ロンドンで学会に参加していたイタリアの教授にインタビューをしている途中、同じイタリア人だったせいか、イギリス海軍に間違って拉致されてしまった。
ということは、シリルのスパイ活動が成功したのは、間違って彼を連れて行ったイギリス海軍が全部悪い[exclamation]ということでしょうか。
てか、それより、こんな偶然で話が進むのは、演劇としていいんでしょうかね[爆弾][爆弾][爆弾]
やはり、スパイのようなキャラは、必然的に仕込まれていないと[パンチ]
前にも別記事で書きましたが。
名作と駄作の違いってそういうことなんですよね。
「この人が、ここにいるのは偶然のはず。その偶然がなかったらこんな結果にはならなかったよね」とこちらが思っていると、そこが最後のどんでん返しのキーになっている。そこでこっちが全面的に降参するんですよね、名作は。

イタリアの教授と間違えて、イギリス海軍は、新聞記者実はスパイ(シリル)を拉致してしまった。それだけでなく、本物の博士である、ジョイス(華形ひかる)とレティシア(彩みちる)もしっかり拉致したのだが。
その軍艦がノーチラス号の攻撃を受け、沈没。拉致された二人の博士と一人の記者は、指揮官・ラヴロック少佐(朝美絢)と一緒に救命ボートで流され、ノーチラス号の乗組員によって救助され、マトカ島へ。
ちなみに、この時、ラヴロック以外のイギリス海軍メンバーはどうなったのでしょう[exclamation&question]もし、海の藻屑になってしまったのだとしたら、ロシア捕鯨船偽装の船員たちのことを最後に気にしているネモさんってとんだ偽善者ですよね[爆弾]

面々は、気を失ったまま、島のどこかに連れていかれる。そこは、密閉された空間で、出られないのは間違いないが、それほど、非人道的な感じはしない。

(2)その場所に、島の住人で、元インド藩王国の王女、ラニが食べ物を運んできた時、ラヴロックは自分たちのいる場所を探検中で彼女の目の触れる場所にはいなかった…のですが。
博士たちとラニがカタコトのコミュニケーションを取り始めている時に、ラヴロックが戻ってきて、そこで、ラニが恐怖のあまり大声を出す…という風に繋がっていくわけですが、これ、ものすごく、おかしくないですか[exclamation&question]
だって、ラヴロックは、英国海軍の軍服を着たまま、気を失っていたわけで、ラニのトラウマがわかっていたら、彼女に頼むはずがないのだ。
そもそも、彼女は王女だった。今は、マトカの住人として平等に扱われているかもしれないが、彼女には、今でもお供の者が二人いる。王女が給仕をするなんて、しかも相手はどんな乱暴者かもわからない。実際、ラヴロックに軍服を脱いでくれるようにお願いに行くほど王女思いの二人が、どうして止めなかったのか。
しかも、この王女、ほぼ外国語ができない。(供の二人はわりと達者)
そして、王女のせいか、おっとりしていて無防備、そのわりにトラウマ持ちである。
一番向いていない人が、ファーストコンタクトを取りに来るというのは、どう考えてもおかしい。
気を失っていても服装から身元が分かるのはラヴロックだけなのだから、イギリス人のフローレンスが担当するのが、まっとうな対応なんじゃないだろうか。

てか、ラニの悲鳴で全員集まるってことは、みんな気になって近くにいたんだよね。
でも、そうすると、ラニ以外全員この件(ラニが怖れている英国軍人がいる場所へ、ラニが食事を届けること)を知っていることになって…それもおかしくね[exclamation&question]誰か、止めようよ[バッド(下向き矢印)]


(3)そして最大の問題点、いきます。
マトカの場所がロシアにわかってしまった以上、マトカを守るためには、ノーチラス号を彼らの目の前で破壊するしかない、というのは、よくわかります。ロシアはノーチラス号がほしくていろいろやってたわけだから、ノーチラス号と科学者なしのマトカには興味ないわけです。
ということは。
潜水艦が潜行して海底火山にぶつかったのでは、この事実が証明できないですよね[爆弾][爆弾][爆弾]
海の上からは。
海底火山が爆発したら、うまくいけばロシア艦隊も壊滅できるかもしれないけど、艦隊の中で情報を知っている面々が死んでしまったら、ノーチラス号のことを確認しないかもしれない。(海面に浮きあがってきた破片を調査するとか)
そうするとほうほうのていで逃げ出したロシア艦隊の報告を受けて、ロシアの偉い人は、またまたマトカを狙うよね。今度は上陸するかもしれない。全然危険が回避されてないです。
本当にどうにかするのであれば、浮上した状態で、爆破しなきゃだめです。
乗組員も一人一人名乗りを上げて海に飛び込むくらいのことしなきゃ。(生きてたらノーチラス号IIを作らされるかもしれないし、そうじゃなくてもロシアには連れて行かれるでしょうね、秘密を守るために)
そして、マトカに上陸されたら、博士とラヴロックは結構危険。しかも、もう武器はないし。

アンジェイ、ほんっと顔だけだな。散々な課題を残して、カッコよく特攻して。

ところで、いきなり登場したモールス信号がその後どうなったか、誰か教えてください。
ケープタウンの通信を傍受したりしていることは、なんとなく伝わって来たけど、発信装置はどこだったんでしょうか。ノーチラス号の中[exclamation&question]
ラヴロックさんは、結局見つけられなかったってことだよね。そして、みんながモールス信号を覚えたことの意味はなんだったのでしょうか[exclamation&question]

でも、もしかしたら。
プログラム写真、主役の次のページ、ヒロインのみちるちゃん一人写りでした。
今回は2番手…あーさ…かな…?状態だったので、まあ、それはそれでいいんですけど、フィナーレのデュエットダンスが…。
作品としてのヒロインというよりは、この公演のヒロインを見るには、デュエットダンスが大事…ということは、私、何度も主張しております。
主役とヒロインの二人だけのデュエットダンスがあるかどうか…
その時、ヒロインは、他の娘役と違う衣装を着ているか。
今回どっちも×。
もちろんトップ就任直前の2番手さんの別箱公演で、しかも、ヒロイン役とは別の次期トップ娘役がこっそり裏で決まっていたりする時は、そういう姑息な手を使うこともあるけれど、今回は、2番手に確定したばかりの咲ちゃんの公演だから、そういう気づかいはいらない。
とすれば、そもそも、配役発表の波線より上が咲ちゃん一人だったように、みちるちゃんが唯一のヒロインじゃなかった可能性があるのかもしれない。
なんらかの大人の事情によって、最後の唐突な恋愛劇が追加され、その結果、書くべき物語がカットされたのだったら…ま、30%くらいはこの気持ちを割り引いてもいいかも。


その唐突さのまま突っ走ったのだとしたら…DCまでの間に、なんとかしてみませんか、谷先生[exclamation]

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