SSブログ

祐飛さんの思い出(8) [┣祐飛さんの思い出]

(8)2005年

大空祐飛の2005年は、彩輝直のサヨナラ公演、『エリザベート』で始まる。
『エリザベート』の上演は、月組が5組目。演出の小池先生も、その他のスタッフも、『エリザベート』上演へのプロセスは熟知しているので、稽古は、1幕から順につけられていった。大空の演じるルドルフは、2幕の中盤に15分だけ登場する。長い間、大空は、稽古場にいるだけ、という時間を過ごす。(カゲコーラスには参加していたが。)
自身の稽古には入れず、別の人の芝居を観ながら、ルドルフについて考え続ける日々…
そんな祐飛さんに、小池先生は、「ルドルフは弱かったから死んだんだ」と言ったらしいです。
「弱かったんじゃない。彼は強かったから死を選んだんだ[exclamation]と主張する祐飛さんに、小池先生は、「病んでる…」と言ったとか。祐飛さん自身も、役作りでプチ鬱になったかも[exclamation&question]と思い始める。
そんなある日、住んでいたマンションの近くで黒猫を見つける。餌付けして、ついて来たら飼おうかと思うものの、そんなにうまくはいかなかった。野良猫の家猫化に失敗した祐飛さんは、ペットショップで生まれたばかりの子猫に出会う。
本当に飼えるのだろうか、とビビっていると、小学生の女の子が、その猫に興味を示した。
「もう私が買ったから[exclamation]
小学生相手に大人げない宣言をして、引き取った猫は、やがて、“ハウル”と名付けられ、祐飛さんの伴侶となる。

ルドルフ役が原因でプチ鬱になったのは、なにも祐飛さんだけのことではなく、『エリザベート』上演のたびにジェンヌさんの間でこういう話が出てくる。
また、ルドルフについて、相当突っ込んだ論争をした小池先生は、この月組公演の後、ルドルフ役への印象が一変したらしい。そういう話を聞くと、祐飛さんってすごいなーと思う。
時は流れ、2007年に雪組で『エリザベート』が上演された時のルドルフ役は、凰稀かなめ。その特集本で、応援メッセージを頼まれた祐飛さんの他人行儀なコメントが笑える。本当に全然接点がなかったんだろうなぁ[あせあせ(飛び散る汗)]まさか、数年後にトップと2番手としてあいまみえることになろうとは…[どんっ(衝撃)]

『エリザベート』で、トップスター彩輝が卒業した後、次期トップスター・瀬奈じゅんのプレお披露目公演は、梅田芸術劇場公演ミュージカル『Ernest in Love』と決まった。同時期に、バウホールではワークショップ的若手の公演『BourbonStreet Blues』が行われる。あれ[exclamation&question]祐飛さんは[exclamation&question]と思ったら、なんと、またまたDSが決まった。
2年前のDSと同じスタッフによる、その名も『SPARKII』
今回は、共演者も一色瑠加・彩那音・白鳥かすが・榎登也…と、全員男役。ホストクラブの場面など、石田先生らしい挑戦も見られる楽しいDSだった。

そんな宝塚ホテルでのDS初日、とんでもないニュースが飛び込んできた。
翌2006年1-2月に上演される星組公演『ベルサイユのばら』に特別出演するオスカル役の一人に祐飛さんが選ばれた、というのだ。
星組公演の主演は、トップスター湖月わたる&白羽ゆり。そして、雪組トップスター朝海ひかるのほか、月組から霧矢大夢、大空祐飛、雪組から貴城けい、水夏希の5人がオスカル役を演じる、という発表だった。
90周年の特出組でもないのに、いつから、そっちのチームに…[exclamation&question]と、キツネにつままれたような気分だったのを覚えている。

そして、秋、瀬奈のお披露目公演『JAZZYな妖精たち/REVUE OF DREAMS』を前にした、とある夜のことだった。
以前から仲良くしてもらっていた、祐飛さんファンの友人から、メッセージをもらった。
後悔しないように、そろそろファンクラブに入ることを検討してみたら[exclamation&question]と。後になって、どうしてあんなことを[exclamation&question]と訊いたら、もうそろそろ退めるだろうな…と思ったから…とのこと。
いつも、えー、ファンクラブなんてガラじゃないし…と、言っていた私の中に、どういうわけか、その一言がすとーんと入り込んだ。そろそろ、カメラ小僧も飽きて来たしな…と。

お芝居では、ティモシーという軽めのキャラクターを楽しそうに演じていて、出番も多く、瀬奈との絡みもたくさんあって、とりあえず、よかったな…とは思った。
しかし…大劇場では、銀橋で歌っているのに、渡り切らずに戻る[がく~(落胆した顔)]という演出に、どんなイヤガラセ[exclamation&question]と思うこともあった。
で、この場面、東京では、銀橋を渡り切る形に変更された。…んだけど、渡り切るところで、ライトが落ちるんだよね…[バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)][バッド(下向き矢印)]
前もののお芝居の中で、トップ・2番手以外が銀橋を渡ることって、そんなにハードル高いのか…と、思い知った作品でした。
ショーの方では、単独の場面はなかったものの、瀬奈と一緒に出る場面では大きな役があったり、大きな羽根を背負ったり…と、W2番手的な扱いも感じられ、ちょっと安心した。

そして、2005年の終わり、一大決心をして、私は、一枚の申込書を投函したのだった。

2005年 『エリザベート』(宝塚大劇場→東京宝塚劇場)、『SPARKII』(DS 宝塚ホテル→第一ホテル東京)、『JAZZYな妖精たち/REVUE OF DREAMS』(宝塚大劇場→東京宝塚劇場)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0