宝塚歌劇花組バウホール公演「New Wave！－花－」観劇

バウ・ショーケース
「New Wave！－花－」

作・演出：三木章雄
作曲・編曲：吉田優子、鞍富真一、竹内一宏
振付：御織ゆみ乃、若央りさ、名倉加代子、伊賀裕子、佐藤洋介
装置：新宮有紀
衣装：河底美由紀
照明：氷谷信雄
音響：加門清邦
小道具：若林まいら
歌唱指導：ちあきしん
演出補：鈴木圭
舞台進行：恵見和弘

中堅から若手のスターとピックアップされた下級生だけのショーステージが、この年末の花組、そして来年初めの月組で上演される。残りの組ではどうなるか未定のようだが、フレッシュな若手たちが溌剌と活躍する舞台は、たとえ大劇場公演が終わって、ショップが休業していても、たとえ100周年に向けた工事中で、バウホールに行く道が外階段になろうとも、心浮き立つものになった。

今回は出演者のひとりひとりが重要なので、最初に出演者と期も記載しておく。

出演：望海風斗（89期）、瀬戸かずや、冴月瑠那（90期）、芹香斗亜、菜那くらら、真輝いづみ、桜帆ゆかり、桜咲彩花、凪咲星南（93期）、仙名彩世、和海しょう、羽立光来（94期）、水美舞斗、柚香光、真鳳つぐみ（95期）、乙羽映見、朝月希和、更紗那知（96期）、矢吹世奈、春妃うらら、綺城ひか理（97期）、飛龍つかさ（98期）

89期が1人、90期が2人、93期が6人、94期が3人、95期が3人、96期が3人、97期が3人、そして98期が1人という…ほぼ新人公演メンバーが、若いエネルギーで突っ走るような楽しいショー。
音楽と振付がポイントなので、場面ごとに感想を書いていきたい。

第I幕　I-1　New Wave！
音楽：吉田優子、振付：若央りさ
「Turn the Beat Around」
「Beautiful Maria of My Soul」
「コンガ」～「マンボ」
5分前から音楽が流れ、盛り上がりMAXの中、望海風斗の開演アナウンスでショーは始まった。一応、望海主演という扱いなのかな？そこ以外は、3人メインという扱いだったけど。
ラテン音楽の流れる中、まずセンターに芹香斗亜が登場。芹香の歌をサポートするコーラスが、同じ93期の菜那くらら、真輝いづみ、桜帆ゆかり。
順に瀬戸かずや、望海風斗も登場。みんな、袖にフリフリがいっぱいついたラテンの衣装。娘役はピンクのハイレグのダルマにサイドからバックにフリフリがついた衣装で、超キュート。最初からテンションが上がる
音楽がスローになると、望海の歌で、瀬戸＆桜咲彩花、芹香＆仙名彩世のデュエットダンス。
そして、ここで、なぜか、ティンバレスという打楽器が登場する。（運んできたのは、綺城ひか理と飛龍つかさ。やっぱ、最下のお仕事なのね。）

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こういう楽器です。
これを使って三人でちょっとボケたあと、マジで演奏する。
すごいなぁタカラジェンヌって、なんでもできるなぁ

I-2　メンバー紹介
音楽：吉田優子、振付：若央りさ
「マンボNo.5」～「ザ・ウェーブ」
出演者の紹介は、下級生から二人ずつ芸名の姓を紹介されてポーズ。たしか真輝から一人ずつになったような…。
主題歌で盛り上がった後、一度暗転。

そして、望海、瀬戸、芹香と共に、“今日のメンバー”が残る。こちらも初日から下級生順・逆香盤順に紹介されているので、最終日までの紹介メンバーは、次のような感じになるのではないだろうか？
12月12日（木）　14：30　綺城ひか理・飛龍つかさ
　　　13日（金）　11：00　矢吹世奈・春妃うらら　14：30　更紗那知
　　　14日（土）　11：00　朝月希和　14：30　乙羽映見
　　　15日（日）　11：00　真鳳つぐみ　14：30　柚香光
　　　17日（火）　11：00　水美舞斗　14：30　羽立光来
　　　18日（水）　14：30　和海しょう
　　　19日（木）　11：00　仙名彩世　14：30　凪咲星南
　　　20日（金）　14：30　桜咲彩花
　　　21日（土）　11：00　桜帆ゆかり　14：30　真輝いづみ
　　　22日（日）　11：00　菜那くらら　14：30　冴月瑠那
下級生のフリートークが聞ける貴重な機会、こういうコーナーは素敵だなぁと思った。
ちゃんと、今後の夢を聞いて上げる展開も素敵だと思う。どうか、夢が叶いますように

I-3　Heat Wave
音楽：竹内一宏、振付：御織ゆみ乃
「イパネマの娘」
「ワン・ノート・サンバ」
「コルコバード」
「美麗猫」～「ミラロケット」
「Solo Que Me Falta」
「イパネマの娘」を歌いながら、3人のスターが客席へ。
かなり、客席を釣ってます1列目とか通路席はオイシイかも
3人が客席を釣りまくっている間に、本舞台には、傘を差したゴールドダルマの娘役さんたち
なんと、ダルマ×2です
本舞台に戻った瀬戸が朝月希和、更紗那知、春妃うららに囲まれて、「ワン・ノート・サンバ」を歌う。続いて、望海が「コルコバード」を歌い、芹香と春妃が踊る。そして、芹香は桜咲、仙名と一緒に、「美麗猫」を歌う。
公演が始まる前は、花組の過去作品から曲を選ぶようなことを聞いていたが、そうでもないんだなぁ～星組の作品だから、星出身の芹香が歌ったのかしら
しかし、ここから、「ミラロケット」になって、そんなことはすっかり飛んだ
可愛い
実は、星組公演『美麗猫』のロケットは、ロケットボーイの音羽椋のダンスがすごすぎて、娘役なんか目に入らないような設定だった。今回、初めて、娘役のロケットメインで十分堪能させてもらった三木先生、あの時のことを後悔したのかもしれない。
客席があたたまったところで、一度暗転。茶の衣装に着替えた望海と瀬戸がセクシーな歌を歌う。
望海の歌った歌詞を瀬戸が繰り返すような感じで進んでいくのだが、キミの吐息は繰り返すのに、キミのあえぎは繰り返さない。キミを抱きも繰り返さない。これがリピートされるので、なんか気になる。
だいもんの歌詞の方が明らかにいやらしいんだけど…
それで、二人がそれぞれ別の女性を思って歌っているのではなく…望海×瀬戸なんではと思ってしまった…三木先生ったら…禁断の世界の歌ですか

I-4　光と影
音楽：竹内一宏、振付：御織ゆみ乃
「My Way」
「Perfume」
「ブルースカイ」
マタドールの衣装に身を包んだ光（芹香）とその影（柚香光）。
『ナルシス・ノァール』の“光と影”のシーンをイメージさせる場面だが、ややコミカルな展開になっている。「My Way」を熱唱する芹香を揶揄するようにいじる柚香が可愛い。『愛と革命の詩』に登場するBlack Angelは柚香のキャラあってのものだったのかも？と思った。
影は光に取って代わろうとしているらしい。
影と行動を共にするシャドウ（冴月瑠那、真輝、和海しょう、水美舞斗、矢吹世奈、飛龍）のダンスがかっこいい。
『ナルシス・ノァール』のような哀しい結末ではなく、お茶目な二人が可愛い素敵な場面だった。

I-5　サンセット
音楽：竹内一宏、振付：名倉加代子
「Blues in the Night」
「朝日のあたる家」～「ピーターガン」
「Stormy Weather」
次の場面は、瀬戸がセンターとなり、ニューオリンズを舞台とした場面。
ジゴロと娼婦たちの退廃的なダンスの中、瀬戸の相手役で踊るのは、冴月。可愛い娘役のなかにあっても、とびきりの美女っぷりを見せつけるって、どんだけいやぁ～眼福
瀬戸が踊っている時に、ソロをとった羽立光来と和海の歌は素晴らしく、聴いていて痺れた。

I-6　雨～虹
音楽：竹内一宏、振付：伊賀裕子
「傘がない」
「氷の世界」
「虹の彼方に」
いきなり井上陽水の曲に驚いたが、早口言葉のような歌も、望海は説得力をもって聴かせる。
白いスーツの望海は、オルフェという設定らしい。ユリディスは同じく白いドレスの桜咲。二人は互いの姿を追い求め、人波の中、すれ違い続ける。
途中で桜咲が階段上のすっぽんに吸い込まれたのは死んだという設定だろうか？
そして、「虹の彼方に」は、かなり大胆なアレンジが施されていたが、望海は難なく歌いこなしていた。最後にもう一度めぐり会い、抱き合うオルフェとユリディスの姿で第I幕は終わる。
なかなか盛りだくさんな内容だった。

II幕は別記事で。

コメント 2

行って来ました、千秋楽までの３連続花バウ。だいもんの歌はもちろん、エネルギッシュでキレのいいダンスに大満足。

元日から始まった宝塚三昧の締めくくり。
素敵な１年となりました！
by 月光 (2013-12-22 19:37) 

月光さま
コメントありがとうございます。
私が観劇したのは、初日の翌日でしたので、おそらく千秋楽の出来はもっともっと素晴らしかったものと思われます。
この素晴らしい成果をそれぞれの自信にして、次の公演にも頑張ってほしいなーと思います。
バウホールにとっては、素晴らしい1年となりましたね。
by 夜野愉美 (2013-12-23 23:48)